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【中国】卒業と同時に無職になる?

こんにちは。尾田です。

今日は日本の近隣である中国の話します。

『ゼロコロナが終わったと思ったらゼロ雇用だよ』
と、今は中国の若者の間でよく言われているようです。

それがどういうことかというと

2023年に卒業する中国の大学生1158万人は、昨年の1076万人に比べ約80万人近く増えて、史上最も厳しい就職難に直面しているからです。

中国最大手の人材会社「智聯招聘(ジーレンジャオピン、zhaopin.com)」が発表した最新のデータによると、2023年大卒の就職率は、例年就職率が高い工学部卒でさえ17.3%、文系学部卒の就職率は12.4%とさらに低く、卒業と同時に無職になることが分かっています。

では、なぜ中国で大学生が就職苦難に陥っているでしょうか。

一番大きい要因はこの二つだと思います。

  1. 中国の経済が3年間のゼロコロナ政策で大きな打撃を受け、2023年に解雇の波が全国に及んでいる

  2. 大学を増やし過ぎ、大学生の数が多すぎる

中国国家統計局は2023年6月時点で、都市部における16-24歳の失業率は21.3%とし、統計が開始された2018年以降最も高い状態にあるとした。25-59歳の失業率が4.1%であることを考えると若年層の失業率はそのおよそ5倍と、高さが浮き彫りとなっている。

ここ3年間でますます多くの若者が失業者の仲間入りとなり、その多くはここ数年に卒業した大学生なのです。

SNSに投稿した中国屈指の名門大学である北京大学の学生が大学を卒業して3年間で1000元(約2万円)しか貯金が出来なくて、しかも出前の配達で稼いだものだった窮状もありました。

中国の一流大学の学生でも2年近く就職できない人が多い現状なのに、2023年に大卒者が就職出来る希望はさらに薄くなっていて、多くの新卒者が途方に暮れているでしょう。

大学に行く意味って何なんでしょうかね。。。

現在の経済低迷の以外に、増やしすぎた大学も要因の一つです。
2000年時点で約1100校あった大学が2023年には2800校以上と3倍近くになっています。

その多くの大学は就職状況を考えず入学者を更に増やし、高い授業料を徴収しています。

結局どうなっているでしょう。

現在大企業に就職できず工場などの採用現場に行くと、大卒以上の高学歴の人は面接さえも受けられない、経験のある中卒や高卒が一番求められている場合も少なくないです。

こうした就職できない若者の大量発生が中国で数年続けてたら、大きな社会問題になっていくでしょう。

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