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【発見!】マチュピチュと日本庭園の「借景」の美(ペルー/マチュピチュ)

天空の都・マチュピチュ遺跡。意外にもここで、日本との繋がりを感じたことがありました。

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マチュピチュ遺跡と言えば、上空から俯瞰した全体写真をよく見かけますが、遺跡内を歩いて回るとたくさんの見所があり、一周するだけでも3時間は掛かる広さです。遺跡内では、見事な石の加工技術をあちらこちらで見ることができます。切石方法には諸説あり、未だに定かではないそうですが、石を神聖なイノチとして扱っていた文化を垣間見ることができ、自然の中に神を見る日本人には、馴染みのある心地良い空間でした。

マチュピチュ石1

マチュピチュ石2

遺跡の一番奥、Huayna Picchu山の入り口には「聖なる石」と言われる大きな石が祀られています。インカ文明の人々にとって、山は神でした。この聖なる石は、背後にあるYanantin山の形と似ていることから神の宿る石と言われているそうで、背後の山々の頂と見事に調和していました。

聖なる石1

借景式2

「聖なる石」を見た瞬間、ハッと思い出されたのが、日本庭園の「借景式」です。背景の自然風景をそのまま活かし、庭園内の人工美と庭園外の自然美を一体化させることで新たな次元の美を創造する借景式と、同じ美意識が地球の裏側にもあったなんて。
どこに居ても、人間は自然と向き合い、同じように美を感じていたのだと、再確認できたことに心踊りました。

まったく知らない文明を体験したくて来たマチュピチュ遺跡で感動させられたのは、風土、環境、文化、全ての垣根を越えて、私たちは同じ人間なのだと気付かせてくれる美の力でした。

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