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京都の中華三銃士

僕の近所には僕が勝手に「中華三銃士」と呼んでいる中華屋が三軒あって、普段はあまりグルメなことを語りたくない性分なのですが、ここはぜひとも紹介したいと思う。


京都に来たら精進料理なんぞ食うな。


僕は京都人でもなんでもないれっきとした『ヨソモン』なので、京都を語るつもりは到底ないけど、京都に住んでると沢山の友人が遊びに来てくれる。

名古屋に住んでいたころは友人からの「行く行く詐欺」ばかりで、年間に一組程度のインバウンドでしたが、京都には年間にのべ10組くらいは友人が遊びにきてくれる。

ちなみに僕の中では、名古屋がデトロイトだとしたら、京都はパリで、東京はニューヨークといったところか。ちなみに大阪はLA、福岡はバンコク、札幌はミュンヘン、鹿児島はフロリダだと思っている。


そりゃ、パリにみんな来たがるわな。


京都に来たらみなさん「川床料理」とか「精進料理」とか「豆腐会席」とか言わはりますけど、そんなもん心底食べたいですか?っていう話。


川床は工事費含めて料理代たっかい、暑い、蚊に刺されるの3重苦。

精進料理とか豆腐料理とか、普段、ベーコンとかハムとか添加物たっぷりの動物性のもん食ったはる人に限って、そんなん食べたいとか言わはるね。


そら高野豆腐も美味しいし、お豆腐も湯葉もおいしいけど、別にそれに偏る必要もなく、いろんなもん食べたくないですか?ほんまの精進料理食べたいんやったら、寒い思いして寺籠りしはったらいいですやん。


東山三条は中華パラダイス


僕の住んでいる東山三条は、祇園も近いし、安室ちゃんが住んでいると言われている岡崎も近いし、チャラチャラした四条河原町や木屋町も近いし、僕はとっても気に行っているのだが、何より気に入っているのが、中華パラダイスであること。


今回紹介したい『中華三銃士』に加えて『番外編~品のええ中華』も含めたら『中華四天王』が鎮座する場と言っても過言ではない。


マルシン飯店・・・日本人による日本人のための「ジャパニーズ中華」の領域。味付けは甘め。メディアへの露出がうまいせいか、最近は行列が絶えないが、味は「町のおいしい中華」であって、もちろん美味なのだが、並んでまで食べる程ではない。(中華なので多少並んでいても回転は早いが、僕はいつも持ち帰りして家で缶ビールと食う。その方が合理的)

竜門本店・・・本格四川風中華。しっかり辛い。実山椒の使い方とかバッキバキで̪ㇱビれる。個人的なオススメは「茄子と実山椒の揚げ物」と「酸辣湯麺」。厨房から聞こえてくる中国語の罵声も本場を匂わせギョっとさせてくれ、食欲をそそる。

東北家・・・僕のイチオシ。中国東北地方、大陸の田舎の優しい中華。辛くない。1200円で「生ビール+選べる前菜+メイン(炒飯or餃子)」は黄泉のセット。中でもオススメは、普段、米(糖質)をあまり食べない僕が太鼓判を押したい「炒飯」。僕は勝手に『天女の炒飯』と呼ぶほどその優しさには惚れ込む。大陸にもこんな優しいママがいるのか、と思うほどほっこりしたお母さんが、フロアの私達をに包み込む。まさに彼女こそ大陸に降り立った天女そのものではと信じてやまない。日本も中国も「東北地方」という名の下に生まれた人は皆優しいのでは!?という幻想まで抱いてしまう珠玉の名店。


この三店舗、徒歩30秒圏内に位置し、全て深夜3~5時(てか朝)くらいまで営業しているから凄い。京の夜遊びの後には、しょーもない”京風らぁめん”なんかをかっこむより、まずは「東山三条」交差点に降りたって、『上ル』『下ル』『西入ル』の中からを好きな方角へ向かって欲しい。


<番外編>

◆ぎをん森幸・・・日本人シェフの作る品のええ広東料理。元気な三銃士とは一線を画し、深夜営業はしていないまともな店なので番外編とした。値段も多少高くつくが、白川沿いの立地に立ち、広東らしい海鮮炒めもそそられるし、全てにおいて日本人の繊細さを感じられるその中華はまさに”京の中華”を感じさせる。僕は中でもここの麻婆豆腐が大好き。石焼きスタイルでぐつぐつと出てくるその麻婆豆腐は、まさに山椒にうるさい京都人が作る美味なる麻婆豆腐。山椒が引き立てる豆腐が十分に主役をはれていることが嬉しく想う逸品。味のない湯豆腐を食って食った気にならないくらいなら、しっかりと満足感のある麻婆豆腐を僕はハフハフ言いながら腹にかっこみたい。紹興酒のセレクションも見逃せない。


京都で何食べる?

師走の京都は人が減りますぞ。

僕が一年で一番好きな京都は、12月ですゑ♥️

クスっと笑えたら100円!(笑)そんなおみくじみたいな言霊を発信していけたらと思っています。サポートいつでもお待ちしております。