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コミュニケーションデザイン

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あなたのコミュニケーションを変える一手を紹介します。 2週間毎に更新します。 1つ1つのテーマに対してのホームワークを取り組むことで、あなたのコミュニケーションが変わっていくこと… もっと読む
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言い訳させる

みなさんは、ケアレスミスをする人でしょうか? それともあまりしない人でしょうか? 先日、私はお客様へ書類を提出した後にミスに気が付きました。 言い訳をすると、データ量が多く、どこでどう間違っていたのかすら、 自分で確認しても気がつきませんでした。 こうしたケアレスミスは、どんなに気をつけていても、なかなかなくならないものと思います。 誤字脱字、計算ミス、人の名前のミス、提出日の誤認、メールの返事、、、 気が付くといろんな場面でケアレスミスをして、気づいたときにはもう遅い、

対話への心構え

私がいた食品製造業は、製造業の中でも労働災害発生率が高く、また、他産業と比べ労働災害の発生頻度が高いです。 厚生労働省の労働災害動向調査によると、食料品製造業で発生した休業4日以上の労働災害の年千人率(労働者1000人当たりの年間発生死傷数数)は5.7と全産業、製造業全体(2.6)の約2倍で、労働災害の多い建設業の4.5を上回っています。 それは、安全衛生管理の仕組みの形骸化や社内での情報共有不足が課題があるからです。そのため、農林水産省が実施した調査からは、教育を通じた安

ほめることの落とし穴

いつの時代も、管理職によく読まれているのは「褒める技術」や「褒める言葉」「褒める方法」などのタイトルの書籍や雑誌特集があります。 マネジメントにおいて、部下を適切なタイミングで、適切なポイントを「ほめる」ということは、部下の仕事への意欲を高めたり、成長を促すことができるため重要です。 僕自身、会社人生を振り返ると、ほめられることは少なかったです。 そのため、部下を持つとやはり同じようにするもので、ほめることも少なかったです。 あとからその時の上司から聞いたのですが、

環境が人格形成に与える影響

 大学1年次の生物の講義で、「人の性格はずっと変わらないか」というテーマでレポートを書いた記憶があります。  この時私が参考にしたのは、一卵性双生児が赤子の時に違う国と家族で育てられた場合どうなるのか、という研究をした論文で、当時の私にはとても衝撃的でした。  この時は、まだ事例が少なかったのですが、最近また同じようなレポートがあったようです。 ※こちらです。  人間は様々な特徴や個性は遺伝子による影響を強く受けています。  例えば、IQは80%が遺伝するといわれ、遺伝子が

どれだけ知っている?

 久々にお会いした時、こんなやりとりをしました。  その後はちょっと気まずくなりました。  あの人はこうだ、きっとこうするだろうと判断をしたために、相手に関する情報が限定され、古い情報のままで接していました。  でも、それって本当でしょうか?  過去の関わりや自分の思い込みで接していないでしょうか?  後日談として、、、  人は日々変化しています。  たとえ、小さな変化であろうと、それが積み重なりると、大きな変化になります。  あなたは過去のことを言われて、「今は違う

苦手はあなた

 中国の歴史書、史記の中に「李陵」のお話があります。 ◎捉え方 私たちが現実と捉えているものは、その事実と捉え方によって、個々に受ける影響がずいぶん異なります。どんな捉え方にも意味と価値がありますが、偏った捉え方の影響を受け続けるのではなく、別の捉え方もできるように、幅を持たせるようにバージョンアップしていく必要があります。  先の李陵は、蘇武も自分と同じ思いを持っているに違いない、だからこそ自分の行ってきた8年を理解してもらえ、共に再興できると考えていたのでしょう。  し

魔の11分

 「魔の11分」という言葉があります。これは、飛行機の墜落事故が起こりやすいと言われている離着陸時の時間を指します。飛行機事故の69.8%がこの時間内に起こるためです。  パイロットは、安定した航行中に存在しない危険要素に対する注意や、複雑な操作技術を駆使します。その他、管制官やレーダーからの情報、訓練や過去の事故履歴、新しい技術の活用など、様々な側面から航空機事故は改善されてきました。  この時必要なのは、普段は感じられない情報を外から得る必要があります。  飛行機に限らず

リクエストが生み出す行動と成果

 今、この瞬間コミュニケーションを取れなくなったとしたら、どうなるでしょうか?  例えば、初めて訪れた町を歩いているとします。道に迷ってしまったとき、携帯もパソコンも使えないとしたら、どうしますか?  地元の人と、「駅までの道のりを教えてください。」とコミュニケーションするかもしれません。  例えば、目標に向かってチームと取り組んでいるとき、自分のやっている事、考えていることはどうか、周りの状況はどうかなど確認しながら、協働で進めていくと思います。  社会で生きる限り、一人

ただただ認める、受け止める。

―コミュニケーションを通して、相手の言葉や行動にどう対応していますか? ―思い出に残る褒め言葉が何がありますか? ―それは、どういう言葉で、その言葉はなぜ他にも沢山受け取ってきた言葉よりも思い出に残っているのでしょうか?  コーチングのスキルで「アクノレッジメント」があります。これは、これまで紹介した、「聞く」「質問」というスキルをより機能させるため、安心感を生み出すことができます。  人は、自分が行動したことを通じて、自分自身の成長や変化を知ります。そして、喜びを感じ、

その質問、何ですか?

 この質問、「何か」と"What"を用いているため、一見オープン・クエスチョンのようですが、実はこれに対する答えの一言目は「はい/いいえ」となることがあります。  つまり、「あるか/ないか」という問いかけとも解釈できるからです。  この「はい(Yes)/いいえ(No)」で答えさせるものをクローズド・クエスチョンと言います。 ◎頭の中の会話 あなたは自分の頭のなかでどんな会話をしていますか?人は1日に何万回も質問をしているそうです。その質問は、オープン・クエスチョンとクローズ

相手の行動に影響を与える関わりとは?

 上司のが進行中の案件について、部下のYさんに声をかけました。 ◎探索へいざなう 上記の会話で上司が扱った質問は、部下のYさんへどのような影響を与えたのでしょうか?  私達が普段扱う質問は、自分が知りたいための質問をしてしまいがちです。それは「自分が知りたいことを知る」ための、確認のための質問だからです。  これでは、相手には行動どころか、気づきを与えることもできません。  効果的な質問は、相手の行動に影響を与えます。  ・相手が行動を始める。  ・相手が行動を変える。

話をするための安心な環境をつくる

 ―何か困ったことやわからないことがあったら声をかけてください。  ―何か質問やわからないことはありますか?  相手を気遣い、よく使うフレーズですが、このフレーズの効果を最大限に活かせているでしょうか?  これだけでは、相手は声をかけられないのです。と同時に、あなたがそう言うからには、相手が話しかけやすい状態を常につくっておくことが重要になります。  学校やセミナーの先生、講師は皆さん同じことをいいます、 「どんなことでも質問してくる生徒は伸びる」と。 確かにたしかにそう

聞き手の態度が対話の内容を決める

 人の話を聞くことの大事さはなんとなくわかっている人が多いと思います。しかし、実際に話を聞けるかというと、それができている人は多くないと思います。  自分が楽しい話をしたいのに、聞き手である相手が楽しそうではない、興味がなさそうであれば、話し手であるあなたは話す気力がなくなります。  ある実験のお話です。2人1組で話を聞いてもらいます。tただし、聞き手は話し手に対して背を向け、うなづき、相槌など一切せず、微動だにしません。この状態で、話し手には最近嬉しかった、楽しかったこと

聞くはレセプターを作る

 「話を聞く」という行為に対してどういう認識を持っていますか?"聞き手が対話をコントロールする"でも書きましたが、よく言われるのは、話を最後まで聞きましょう、相槌を打ちましょうなどです。  これだけで確かに「話を聞く」は成立します。しかし、ここで誤解があるために、「話を聞く」ことができなくなる理由があります。  それは、「話を聞く」は受け身ではないか?という答えです。 ◎「話を聞く」誤解 「話を聞いてほしい」というと、身構える人がほとんどではないでしょうか。それは次の行為が