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【雪国ワーホリ日記】 芽のないところに木は生えない

 同じく北緯37度に位置するサンフランシスコとは全く異なる世界がここ南魚沼にはあります。豪雪地帯として半年近くものあいだ雪に覆われるこの地。縄文時代から雪と苦楽を共にしてきた数千年の歴史が、人間と雪が共存する知恵を授け、今もなお太古の教えが生活に根付く文化圏。
 景色や文化、生活、人など “異日常” 溢れるこの雪國・南魚沼で、暮らしながら学ぶプログラム「雪國ワーホリ」。実際に訪れている若者の声を届けていく企画連載「雪国へ、ゆく」が始まります。

今回は,品田 理沙(しなだ りさ)さんの滞在記を紹介します。南魚沼市内の高校を卒業し,昨年はYou Keyプロジェクトのメンターも務めていた品田さんが雪国での出会いや学びをどう感じたのか,ぜひご覧ください。

品田 理沙(しなだ りさ)
新潟県十日町市 / 新潟県立国際情報高校卒 / 高崎経済大学1年 / You Keyプロジェクト第1期学生メンター

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■総括編

「コミュニティの中に地域がある」

この言葉は毎晩行っていたリフレクション会議で発せられた言葉です。

大正大学-77

意味としては、必ずしも南魚沼市ではなくてもできるような体験でも、その体験をしたことが思い出になりその体験を行った場所である南魚沼が良いところに感じられる、というニュアンスです。

今回の雪国ワーホリを通してこの言葉をすごく実感しました。

というのも、宿泊場所での他大学生との交流はとても思い出に残るものであり、夜のリフレクションタイムを通じて本音で語り合える場が私にとってとても心地いいものだったからです。

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また、今回の雪国ワーホリのプログラムは南魚沼の歴史ともいえる塩沢紬や地域の方の話から始まり、最終日には南魚沼から世界へ、というテーマでプログラムが練られていました。

そのおかげで、様々な視点から南魚沼について知ることができました。

そして、南魚沼には心温かい方が多く、人と人の繋がりが他の地域よりも強いのではないだろうかとも感じました。

このような新しい発見もあり、参加前よりも南魚沼に愛着が湧きました。

くっく

「このままでは何も得られない春休みになってしまう」
という焦燥感と

「自分の興味関心のあることに関して何かアクションを起こせるかも」
という期待を

抱いて飛び込んだ雪国ワーホリですが、「参加して本当に良かった」と心の底から思えるほど濃く、充実した日々でした。

今回の経験が無駄にならないよう、今後も南魚沼で自分のアクションを起こしていけるように頑張りたいと思います。

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■日記編

以下は品田さんの滞在日記を日付ごとに記載しています。

3/10(木)

雪国ワーホリスタート!
今日は六日町高校1年生の探究活動のまとめ作業の助言等をzoomで行った。まだ1年生であるにも関わらず、自分の考えをしっかりと言語化出来ていることに対して驚いた。また、とても楽しそうに取り組んでいて、その姿勢はとても大切な事だと改めて思った。

「このままでは何も得られない春休みになってしまう」という焦燥感と「自分の興味関心のあることに関して何かアクションを起こせるかも」という期待を抱いて飛び込んだ雪国ワーホリ。充実した、学びのある日々にできるよう様々なことにチャレンジしたり努力していきたいと思う。

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3/13(日)

今、自分の中で最も関心のある社会問題「生理の貧困」に対して実際にすでにアクションを起こしている ”よぎいくこ” さん(「生理の貧困を考える会 おきなわ」代表)にZoomで話を伺った。

子供たちに生理用品が行き渡っていないという現状、問題の根本を理解出来ていない学校関係者や行政、情報弱者へのアプローチ等様々な課題が隠れていると再度思った。南魚沼市の小中学校・高校を対象に、自分も何か活動ができるはずなので、やれることから着手していきたいと思った。

3/14(月)

今日は南魚沼市上田地区の小野塚さん、塩沢つむぎ記念館の南雲館長に話を伺ったあと、牧之通りを歩いた。「本物」の大切さ、実際に肌で感じることの大切さを再認識した。また、話を聞いてる中で何が原動力となり今に至るのか、ふと気になった。

大正大学-64 (2)

3/16(水)

市役所で南魚沼市についての話を聞いてきた。「利雪」が今後の地域発展において重要になって来るのではないかと感じた。また、自分のアクションについて説明する時間を設けていただき、外部の人(市役所の人)に伝えることができた。

「生理の貧困」という社会問題は、もしかしたら男性からしたらイメージし辛い問題かもしれないが、少しでも共感してくれる人が増えていけば良いなと思う。

3/17(木)

午前中は母校である国際情報高校の養護教諭の先生に話をしにいった。生理用品の会社とコラボするという案や、北里学院の生徒さんと協力するといった案をいただいた。話の中であったように、「困り感」をいかに減らしていくかが大切だと考えた。

また、毎晩行っているリフレクションタイムで、ワーホリメンバーが「理沙はあと一歩を踏み出すことにとても躊躇いがちだけど、だれも否定したり笑ったりなんてしないから踏み出して大丈夫。」という旨の言葉をかけてくれたことが本当に心強かったしうれしかった。

他のメンバーも「芽のないところに木は生えない」とかいう名言も生み出したし(笑)。今日一日を通して自分にもっと自信を持ちたい、そう強く思った。

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