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明治の大茶人、益田鈍翁の自伝が面白い!

ごきげんよろしゅうございます。
自分で稽古するために茶杓がほしくてヤフオクをパトロールしている茶道ビギナーです。
一人前になる日はくるのでしょうか…。

茶道具をコレクションするのは見果てぬ夢だとしても、茶人について知ってみるのは無駄ではない、はず。
そう信じたい気持ちで、この1冊を購入。

「自叙益田孝翁伝」長井実編
まだパラパラとめくって興味のある部分を拾い読みしただけですが、面白い!

財閥系の美術館へ行くと、鈍翁の名前はちらほらと見かけるので、なんとなく人物の輪郭だけは知っていて、

三井物産創業者
国内の産業振興を手がける
文化財の保護
千利休に続く大茶人

江戸時代末期の幕臣の家に生まれ、外遊をして見聞を広めたのちに三井物産を立ち上げて輸出入業で活躍した人物です。
明治の近代化、大正、昭和の激動の時代をビジネスマン として生き抜いた、坂の上の雲の立役者ですね。

茶道や骨董についてのうんちくと言うよりは、知己を得た人物の思い出や茶席での出来事の話が多く、読んでいてなごみます。
ひとつ面白いのが、
「茶人は長生き」
という話で、茶席を設けるにあたっては自分で掃除やら支度やらで動き回るので、それが養生になるのだそうです。

お茶の効能や人をもてなすことで気分が若返る、というわけではなく、こまめに動くのが健康の秘訣と述べられているのが、なにやら即物的で説得力があるようなないような、可笑しく感じたことでした。


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