奇抜なデザインのチラシには、お客様が離れてしまうリスクが伴う

「日本のクラシックコンサートの
 チラシは、全部同じでダサい」
と言われる問題は、実に悩ましいです。

「なら、奇抜で斬新なデザインに
 すれば、集客に繋がるか?」
と問われても、答えるのは困難
だからです。

通り一辺倒なチラシに飽き飽きし
ているあなたは、興味を惹かれて
チケットを買ってくれたとして…
あなたではないクラシック音楽ファ
ンの方々が、そのチラシを見ても
行きたいと思って下さるでしょうか?

クラシックコンサートには、確固たる
"お作法"があります。
聴衆の皆様が、音楽会に求める型(カタ)
もあります。それを守らないと、
「真摯な音楽から逃げた」
と見なされるリスクが発生します。

色味も、基本的に黒か、黒味がかっ
たトーンのデザインになります。
高級感や静謐さを醸し出すのに、
ベストだからです。安っぽい音楽
会だと思われてしまうリスクも、
極力回避できます。

楽器を持っている/奏でているポー
トレイトが前面に写るよう載せな
いと、チラシをパッと見た人が
何の楽器のコンサートなのか?
判断できません。
演奏より、奏者の容姿で客引き
してると思われてしまう場合もあ
ります。
また、ポーズに凝るあまり、楽器
をぞんざいに扱っているような構え
も、誤解を招きやすいので危険です。

コンサートのタイトルに、
「〇〇リサイタル」
と明確に銘を打たないことも、奏
者が自信を持って演奏を届けよう
とする姿勢をはぐらかしているよ
うに思われてしまうので、危険な
のです。

もちろん、
奏者やイベンターが、コンサート企画
の意図や世界観を正しく伝えられるデ
ザインはコレだ!と思われるチラシで
宣伝するのが、最も大切なことです。
いわゆる”ダサいチラシ"を守っていれ
ば、集客しやすいという法則も無い訳
ですから。

同時に、「見た人にこう思われる」と
いう視点も、これから追及してゆく所存
でおります。
試行錯誤は続きます。

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