ボーカルミキシング
私のボーカルミキシングの方法について、簡単に解説をしていきます。
楽曲やボーカルによって、具体的なパラメータは変わるので、処理をする際の考え方だけ統一するようにしています。
私自身は作曲がメインで、ミキシングにはあまり時間を取られたくないので、ボーカルチェーンはテンプレート化しています。
エディット
実際のミキシングを行う前準備として、まずエディットを行います。ボーカルミキシングといっても、作業時間の殆どはエディットの時間です。
コンピング
メインボーカル/ハモリの収録後に、複数のテイクから良いところだけを選んで、1つのトラックを作ります。
ノイズ除去
ポップノイズやクリックノイズを中心に除去します。
iZotope RXを愛用しています。
ピッチ/タイミング修正
正しいメロディを参考に、ピッチとタイミングの補正をします。
Melodyneを愛用しています。
音作り/ミキシング
私の場合、ボーカルの音作りとミキシングを並行して進めます。エンジニアの方には怒られそうですが、好きな音になるように自由にパラメータを設定しています。とはいえ、基本的な事は押さえられるように心掛けています。
EQ
コンプの前にEQでローとハイの整理をしています。ローエンドにコンプが強く反応するのを防ぐためです。
FabfilterのProQ3を愛用しています。
ディエッサー
基本的には2個掛けで、s用のディエッサーとt用のディエッサーを用意しています。
Pro-DSとLindell 902 De-esserを愛用しています。
コンプレッサー
1176系のコンプでピークを捉えて、Opt系のコンプで滑らかにしています。3段目に色付け用のコンプを掛けることもあります。
ボカロ曲は打ち込みでダイナミクスが平坦な曲が多いので、コンプは深めに掛けています。(曲の馴染みで1番重要視してます)
ArtriaやPAのモデリング系のコンプ、VoosteQのMaterial Compを愛用しています。
ダイナミックEQ
コンプの後に主に中域の整理を行うことが多いです。
iZotopeのSculptorを使用してある程度範囲を決めて、自動で掛けることが多いです。
空間系エフェクトはインサートではなく、センドで掛けています。
モジュレーション
ボーカルを少し横に広げるためにモジュレーションエフェクトを使用します。
Overloud Gem Modを愛用しています。
リバーブ
ショート系とロング系の2個掛けすることが多いです。
後段のEQでローとハイのバランスを調整します。
Valhalla Vintage Reverbを愛用しています。
ディレイ
1/4と1/8でディレイを2個掛けすることが多いです。
EQでローとハイのバランスを調整し、センドでリバーブにも送ってあげます。
Replica XTを愛用しています。
オートメーション
ボリュームやセンド量は楽曲の展開やポイントに合わせて手書きしています。
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