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余計なひと言が招く惨劇

風呂上がりに
当然のように棒アイスを口にして
扇風機で髪を乾かす君に

ひと言
「乾く前に溶けるよ」と言おうとして

そういえば
君が毎朝作ってくれる弁当に
箸をつけ忘れられることが頻発して
何かの仕返しなのかと

こんな時の僕は
胸に手を当てるじゃなくて
親指の付け根の手の甲の方を
頭の頂点から少し下った辺りに当てて
近過去を思い出す

きっとなにか余計なひと言で
嫌な思いをさせたに違いないけど
それが何だったか思い出せなかった

だけどさっき言おうとしたひと言
それを言ってしまってたら
明日の弁当に箸がなかったと思う

いや
今君の口にある棒が一本
箸入れに入ってるかな

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