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ヤバめの科学01 ごあいさつ

新刊が出ました

 1月31日に書籍『ヤバめの科学チートマニュアル』(久野友萬/新紀元社/税別1600円)が発売になります。

 15年ぐらい変な科学や変な科学実験のことを書き散らしてきて、そうするともの好きな作家さんやテレビ局などに相談されるのですね。ネタないかと。

 ネタあるよと中国はサルの遺伝子を人間に組み込んでサルソルジャーを作ろうとしているとか、宇宙は無限に広く無限に昔からある説とか、フライパンの裏には異次元があるとか、異端の科学を教えると喜ばれる。ネットでカラパイアやギガジンや不思議ネットやトカナが紹介しているようなネタですね。

 私の書いたそういうネタはムー本誌とムーWebとか電脳奇談などに載っているので、お手すきな時にでもご笑覧ください。

未来がこすられてなくなった今

 前に「なんでも未来ずかん」や「ほんとにすごい!日本の科学技術図鑑」を出した時に、未来というと1970年の万博で止まってしまって、その先の未来がまるで伝わっていないと思ったわけで。集めた未来技術も、な~んか70年代臭いというか、地上と衛星軌道を結ぶ軌道エレベーターだって80年代のネタだし、面白いんだけど、斬新ではない。

 サイバーパンクが生まれたウィリアム・ギブソンの「ニューロマンサー」も1984年だから、攻殻機動隊的な世界観が生まれて40年。ちょっと古くないかと。この間、アニメの「アキラ」を見直したら、今の一番新しいアニメの町よりもぶっ飛んでいたし、その後、渋谷で打ち合わせがあったんだけど渋谷の方がもっとサイバーだった。すげえな、駅の周り。スペイン坂のあたりから振り返ると、「ブレードランナー」かと思ったぜ。

 未来のビジョンのストックが尽きちゃったんだな。だから魔法とか異世界転生ばっかりなんだ。いいんだよ、魔法でも異世界でも。でもいくらがんばっても魔法は使えないし異世界には行けないのよね。いずれたどり着く未来とは本質が違う。

 サイバーパンクなんて未来の話だと思っていたら、今や現実。ニューログレインという超小型チップを脳にばらまいて、外から脳をモニターして病気を治そうという。これを少し改造すれば、脳を拡張する方向へ持っていける。開頭手術は嫌だけど、これは注射で頭蓋骨のすき間からチューといれればいい。こういうところから始まっちゃっているわけで、もうサイバーパンクも未来じゃない。すでに現実なのです。

未来を考えるには科学が必要

 そういうわけで科学の、まだ本当とも妄想とも言えない、最先端を作家さんたちに伝えて、未来のイメージの在庫を作らなきゃいけないと思ったわけですよ。カラパイアやムー読んでりゃいいじゃんと思うかもしれないが、小説や漫画のネタに使おうとすると、元ネタに遡ったり、技術用語をピックアップしたり、人間関係がわからないといけなかったりと結構な手間なんですよね。

 最初の入り口はカラパイアやムーでいいんだけど、そこからが面倒。それだけが理由じゃないだろうけど、ハードルは上がる。

 そういうわけで作家さんのネタに科学を使ってもらって、なるはやで未来のイメージのストックを増やしてほしいと書いたのが「ヤバめの科学チートマニュアル」。

 元の企画だと辞書みたくする予定だったので、この3倍ぐらいネタ出しがあって、そんなもん書けないので選別した。ただWikipedhiaみたくするなら、Wikipediaを読めばいいわけで、人間はストーリーがないとなかなか頭に入っていかない。学校の教科書は、面白いこと書いてあるんだけど、あれを面白がれるのはクラスで1割ぐらいだろう。だからエッセイで時間を追う形のテキストにしました。

 そういうわけで本に書いてなかったネタや本の補足的なことをボチボチと上げていきます。よしなに。

 2月9日に発刊記念でSFホラーなイベントやります。作家さんにやれ! というならお前はどうなんだ? とも思ったので、本のネタからSF怪談っぽい話を作ろうと。ご興味あれば。ネットでも見れるので。

2024.2.9(fri)『ヤバめの科学チートマニュアル』発刊記念~本当にコワい科学の怪談~

パンディット2号店での公演です。ご注意下さい。
杉並区高円寺北2-34-9 アミューズ 館 2F

フランケンシュタインから始まり、
ドクターモローの島、パラサイトイブなど
ホラーサスペンスに欠かせないのがマッドな科学。

死人を生き返らせ、
悪夢のゾンビウイルスを作り、
生体実験を繰り返す……

そんな恐怖の科学はけして絵空事ではないのです。
『ヤバめの科学チートマニュアル』(新紀元社)
販売を記念し、悪夢の科学を紹介します。

・恐怖! 人間の女にサルを産ませる
・死んだ犬を生き返らせ、次は……
・生きた首を死んだ体につなぎ変え
・日本帝国陸軍の日本人皆殺し計画 など

本当にコワいのは人間。
当日は幽体離脱を体験できる
「ゴムの手のイリュージョン」実験も行います。
ご参加ください。

出演:久野友萬(ひさの ゆーまん)
プロフィール:福岡県出身のサイエンスライター
本名:川口友万(かわぐちともかず)

企業への取材や講演、テレビ出演など科学をテーマに幅広く活躍。久野友萬(ひさのゆーまん)は、月刊『ムー』での執筆ほか主にオカルト系の活動時に使用してるペンネーム。川口友万での著書に『ラーメンを科学する』(カンゼン)、『あぶない科学実験』(彩図社)などがある。

【日程】
2024.2.9(fri)
開場:19時15分 開始:19時30分

【料金】
会場 一般 2,000円
会場 サイン入り書籍付き(定価1600円) 2,800円
*共に会場内で1D以上のご注文が必要です。
https://pundit.jp/products/2024-2-9p2




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