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山の上のアイス屋さんをやりたい #クレイジータンク

私には、「山の上のアイス屋さん」という短編小説があります。

一個50円のアイスを売る山の上のアイス屋さん。アイスを買って来いと、こわもての男にお金を渡された少年は、言われるがままに山を駆け上がり、手作りのアイスを買うのですが、そのアイス棒に書かれた何気ないメッセージで、こわもての男、少年、アイス屋のおばあさんが、相手の思いに気づいていくという物語です。

私は、この物語の中に出てくる「山の上のアイス屋さん」をやりたいのです。

アイスの芯になっている木の棒。この記事のタイトルバックの写真にも写っているあの木の棒に「あたり もう1本」とか「はずれ」とかのメッセージが書いているのを見たことがありませんか。私は、このアイス棒を、「あたり棒」とか「はずれ棒」とかと呼んでいた記憶があります。

小説で、山の上のアイス屋さんは、手作りアイスを売っています。そのアイス棒には、「いってらっしゃい」や「お帰り」、「元気かい」などの何気ないメッセージが書かれているのですが、登場人物が、そのメッセージを読むと、表には出ていない、メッセージの背後にある相手への思いが伝わるという内容になっています。

私は、このアイス棒に書かれた何気ないメッセージによって、親子、夫婦、友達や恋人同士が、普段気づいていない相手の思いに気づいて、きずなを深める。そんなことができればいいなと考えています。

最初に取り組みたいのは、イベントとしてのアイス屋さんです。

それぞれが思いついた何気ないメッセージを、前もって、アイス屋さんがアイス棒に書いて手作りアイスを作っておきます。手作りアイスでいっぱいになったアイス用冷凍庫から、アイス屋さんがみんなにアイスを売ります。アイスを買った人は、食べ終わったら、いっしょに来た人や、周りの人とアイス棒に書かれた何気ないメッセージを見せ合いながら、お話しをする。そんなアイス屋さんイベントです。「山の上のアイス屋さん」の読み聞かせコーナーがあると面白いかなとも思います。

でも、このイベントを実現するには、大きな壁があることに気づきました。小説では、スルーしてしまっているのですが、どうやってアイス棒にメッセージを書けばいいのかが、わからないのです。

たしか、「あたり棒」アイスは、メッセージ自体も「あたりもう1本」や「はずれ」などの単純なもので、その文字は、焼きごてを押し当てたような感じがしていたと思います。例えば、3Dプリンタで、木のチップを原料にして製作すれば可能なのかもしれませんが、私にはそのすべがありません。

次の展開としては、アイス棒を付録にした「山の上のアイス屋さん」の出版です。

アイス棒に書く何気ないメッセージは、あらかじめ公募したものでもいいでしょうし、それこそ、購入者の個別オーダーに対応できれば最高です。

本編は、短編小説「山の上のアイス屋さん」や手作りアイスの作り方、読み聞かせの楽しみ、パーティーでの手作りアイスを使ったひと工夫などの記事が考えられますし、朗読CDもあるといいなと夢は膨らみます。

「山の上のアイス屋さん」を読みながら、または、読み聞かせながら、手作りアイスを食べると、また、一段とアイス棒に書かれたメッセージが心にしみてくると思うのですが、いかがでしょうか。

でも、この展開は、雲をつかむような話で、まったく、とっかかりがつかめません。もっと言うなら、こんな本売れるはずがないという悲観的な思いが先に立っています。

でも、それを打ち破りたいのです。何気ないメッセージが書かれたアイス棒で、そのメッセージの背後にある尽きせない思いを伝えたい。それがためにも、まず、イベントとしての「山の上のアイス屋さん」を実現したい。それが、私の正直な想いです。

私のこんな想いをnoteに書くきっかけを与えてくれたのが、クレイジータンクさんのこの企画でした。クレイジータンクさん、素敵な企画ありがとうございます。

(おわり)

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