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政治との関わり方編 (会社員→参議院選挙候補者秘書→会社員)

ある日、アメリカ政治のドラマを一気見し、アイスを食べ、都議会の議事録を読んで、昼寝して、気づいたら一日が終わっていました。

そこで気づいたのは、確かに政治は人の手と言葉によって動いているんだけど、どう動いているのか見えにくいということです。
一寸先は闇。一晩で状況ががらりと変わることもあるでしょう。水面下で動いていることが一気に地上で見えることもあるでしょう。

その一方で、弱い立場に置かれている人や理不尽な差別あるいは不適切な扱いに困っている人のために、現状を調べ、実際に訪れ、有識者や関連団体からヒアリングを丁寧に行い、議会質問をして問題を明るみに出す議員もたくさんいます。そんな議員を支える秘書さんやスタッフさんもたくさんいます。そんな議員を表に出してくれる記者さんもたくさんいます。

そんなわけで、政治って誰が動かしてるんだっけ問題と、その政治と関わるということについて徒然草したいと思います。


議員って特定の地区、集団、特性から選ばれ、みんなの意見を代弁していく人であり、言うまでもなく、日本や自分の住むエリアの代表です。

私の代表って誰なのでしょうか。

日本で生まれ育ち、社会の役に立つことを夢見、人権と尊厳を犯すようなことは繰り返されない社会に住みたいと願い、子どもを生むかどうかもわからないのに将来自分が母親になったときのキャリアを想定して困ってしまう私は、誰に期待したら良いのでしょうか。

だって、見てください。国会の中の写真なんて、スーツで真っ黒じゃないですか。男性議員もピンクのスーツ着たらいいのに、という意見はおいておいて、日本の人口は半分が女性なのに、日本国民の代表がほぼ男性って、おかしくないですか?

私は、簡単なことではないけれど、人口比に極力沿うように、いろんな特性を持った人が国会の場に入り、日本の行く末を決めていくべきだと考えています。
だから、れいわ新選組から重度障害を持った候補者が2名、特定枠を使って当選したことはとても感動しましたし、時代が変わったのだと感じました。(特定枠の使い方も、みんなが想像し得ない形で上手く使われたのではないかと思います。)

2019年5月には、選挙立候補者の数を男女同じくらいにする努力を政党がしなきゃいけないよ、という候補者男女均等法が成立したおかげもあって、2019年7月に行われた参議院選挙では、女性の候補者の数は過去最高の28.1%へと増え、未来の選択肢も増えました。
しかし選挙を経た結果は、参議院の女性議員の割合は22.9%、衆議院の女性議員の割合は10.9%先進国最下位だと話題に。いまだにおっさん政治なわけです。

国会を多く占める男性が悪いのだと言いたいのではなく、
多種多様な国民の代表が集まるべき場所である国会が、単一の属性をもった人たちが8割占めている現状を、「あれ?」と思わないことが問題だと、私は思います。

政治では何も変わらないと思うのなら、選ぶ人を変えてみることも変化のひとつです。

その議員は、本当にあなたの代表ですか?


私の次のキャリアは再び企業に戻ります。
民間を選んだのも自分です。
この未熟さで政界の常識に慣れてしまうと一般感覚がなくなってしまうと思ったからです。あと自分のロールモデルもいないし。

それを伝えると「もう政治に興味がないの?」「政治とは関わりたくないの?」と聞かれますが、嫌な思いをしたわけでもないし、政治のフィールドを選んだのも自分だし、関わりたくないから離れたわけではありません。


むしろ、半年という少しの間でしたが中に入ってみて、関わり方はたくさんあるんだと知りました。

例えば選挙があるなら、週末に事務所を手伝ってみる。出勤前の朝の1時間、チラシを一緒に配ってみる。最寄駅での街頭演説へ応援しに行ってみる。SNSでの発信を広めてみる。SNSで自分の考えを書いてみる。
選挙がなくても、地元の課題とそれに関する議論を議会報告などで見てみる。地元の議員のイベントや飲み会に参加してみる。

すべて、一緒に選挙を作ってくれたボランティアの皆さんが教えてくれたことです。

政治は、政治が動く場所から遠いところにいるからといって関係ないことではありません。

高いけどハイテクなヘアアイロンや美顔器が欲しくて、今になって「あー増税前に買っておけば良かった」と後悔するのも、
「結婚して自分の名字変わるのは嫌だ」という親友たちの会話に耳を傾けるのも、
台風の甚大な被害を報道で見て、「政府の対策本部立ち上がるの遅くない?台風来るって分かってたじゃん」と思うのも、すべて政治の選択です。
こういう政治になってしまったのをがっかり思うなら、誰を自分の代表として選ぶのか、よくよく考えるべきです。

そして、選び方だって学ぶべきです。

たしかに、学校で候補者の比べ方や議事録の探し方は教えてくれない。それは学校教育に取り入れた方がいいと思っています。
ですが、選挙が近くなれば選挙公報という候補者の政党と主張がまとまっている新聞みたいなのがポストに入るし、政党や候補者のチラシが駅前で配られます。
SNSでは政党の公式アカウントや候補者のアカウントがよりアクティブになるし、メディアなどでは特設ページも作られます。
情報は手に耳に目に入るように工夫されているのだから、もう少し関心を傾ける努力をしても良いのではないでしょうか。

もちろん、意識せずに政策議論や政治主張が一般市民に行き通ることがベストですが、手段や方法は限られてしまっている現状。
けれど、もし芸術やメディアを通じて政治主張などが分かるようであれば、それはプロパガンダです。

後から増税されたこと、結婚したら夫婦同一の名字を使うことが強制されること、政府の災害支援が遅れることに文句を言っても変わるものもそう簡単には変わりません。
ならば、そうなる前に考えるチャンスがあるのだから、自分の住む国の行く末を一緒に考えた方が良いと思います。

実際、私の知り合いは、4月の統一地方選挙のとき、ポストに入っている選挙公報を仕事から帰った夜に広げ、1人1人のHPを見て読んで、投票すべきかどうか考えて⚪︎×をつけて、投票先を決めたそうです。
私はリベラルな女性候補に入れる傾向が強いのですが、彼のように人の考えを知って判断すべきだったなと学びました。


政治との関わり方は選挙に限った話でも、政治関係の仕事に限った話でもなく、普段の生活を考えたときに、自分の代わりとしての国民の代表を誰をどう選ぶかにかかっていて、
普段の生活がもっと良くなればいいのにと願うのであれば政治を一緒に変えていけばいい。
というか政治を変えようという責任は私たちにもあるのです。

#政治 #選挙 #ひとりごと

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