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MV制作 備忘録 『灯火』 編

おばんです。
ボスです。

前回はMV制作初心者の自分が沢山の方達の力を借りて1st MV『空の巣』を完成させるまでを書きました。

今回は2019年2月28日に公開しました、2nd MV『灯火』の制作過程を書きたいと思います。

1st MV制作時に培った経験をもとに前回よりはスムーズに進むかな?と思ったら全然そんなことはなく・・・。
色々大変なことは多かったのですが、実りの多い制作になりました!

今回のブログも制作過程を振り返りつつ、気になったポイントをまとめていますので、これからMV制作をするかたの参考になれば幸いです。
それではどうぞ。

2nd MV制作決定

2018年6月にユアミトスは1st Mini Album『イノセント』のレコ発ワンマンライブを開催しました。

その後、2018年8月頃から今後の動き方をメンバーと相談していました。
楽曲をリリースしてもMVをYouTubeにアップしていないとほぼ聴かれないよね・・・という話になり。
1st Mini Album『イノセント』からユアミトスを代表するバラード『灯火』のMV制作が決まります。

撮影チーム

撮影チームは前回と同じく、カメラマンでディレクション担当の生熊 友博さんとビデオグラファーの金泉 太一さん(CROSS EFFECTS) にご依頼しました。
二人とも快諾いただけて大変ありがたかったです。
主なやり取りはFacebookメッセンジャーでおこないました。

どんなMVにするか?

前回のMVは演奏シーンをメインにしたので、今回は演奏シーン + インサートシーン(演奏シーンの合間に入れる役者さんが演技したり、風景などが入ったりするシーン)の構成でいきたいなぁと漠然と考えていました。

なんとなく大好きなharuka nakamuraさんの映像をイメージしていました。

オンラインミーティング

前回から引き続きappear.inというサービスを使ってオンラインミーティングをしました。

どんなMVにしたら楽曲の魅力を引き出せるかなど、まずはブレストして沢山のアイデアを出していきます。

・ロッジの暖炉などイメージに合いそう
・沢山のキャンドルを設置したら幻想的な絵になりそう
・教会とかも合いそう
・雪山で撮影したい
・暖炉のある洋館も合いそう
・スモークを炊いたら幻想的になりそう
・グランドピアノで撮影したい
・ストーリーのあるインサートシーンを入れたい
etc

撮影場所探し

ブレストで出たアイデアをもとにまずは撮影場所探しです。

>ロッジの暖炉などイメージに合いそう
北軽井沢のSweet Grassというコテージのあるキャンプ場に問い合わせをしました。
オーナー様が楽曲を聴いた上で撮影許可を快諾いただけたのですが、撮影時期はとても混むシーズンらしくスケジュール調整が難しかった為、断念することに…。
とても素敵なキャンプ場でしたので家族とプライベートで行きたいと思います♪

>雪山で撮影したい
純白の雪山で撮影できたら絶対に素敵だよね〜と話していたのですが、ユアミトスは全員が社会人ということもあり、スケジュール観点から断念しました…。

>沢山のキャンドルを設置したら幻想的な絵になりそう
某クリスマスキャンドルナイトで有名なホテルに問い合わせをしました。
商用利用は不可ということで速攻でお断りされました(苦笑)

>教会とかも合いそう
フランセス教会という場所を見つけました。
とても素敵なのですが、少しイメージと違かったので保留にしました。

>暖炉のある洋館も合いそう
Vn.Bottiが以前コンサートで使用したことのある『山手西洋館』に問い合わせをしてもらいました。
コンサート利用はOKなのですが、MV撮影利用はNGということでした。

公共のホール施設などにも何件か問い合わせをしたのですが、MV撮影は商用利用になるということでほとんどNGでした。

そして、色々な条件を考慮して決まった撮影場所がこちら!
下北沢にある半月型の素敵なホール『Half Moon Hall
雰囲気・広さ・撮影許可OK、そして譲れない条件だったグランドピアノ常設です。

メジャーアーティストも撮影で使用されているみたいです。

企画

撮影場所が決まったので、次は企画を詰めます。
作曲者のVo.Harunaから楽曲制作時のイメージを共有してもらいました。

・登場人物「私」と「彼」がいて、彼のことを本当はすごく好きで愛していたけど、それを伝える前に彼はいなくなってしまった
・灯火の炎は、彼の命や力強さ、芯の強さ
・身体の弱い彼の炎が消えないように、手で火を囲って外の風から守っているつもりだった
・でも本当は、その炎の力強さにいつも心を灯してもらっていた
・最後彼の命の炎が尽きてしまった後も、その温かさは私を照らし続けてる ・最後まで彼は彼らしく、力強い命が灯っていた
・私もそうやって生きていきたい
◼イメージ
キャンドルの炎を見ながら彼との想い出や気持ちを辿っているような感じ。今は苦しくて凄く悲しいけれど、彼の炎は私を照らし続けてくれているから、同じように真っ直ぐ力強く生きていたいと思っている女性のイメージです。

上記を参考にPf.MiKuから沢山のキャンドルが少しずつ減っていき、最後は1本になるのはどうか?という演出アイデアもいただきました。
演奏シーン + キャンドルの灯りを見つめる女性のインサートシーンを中心に構成していくことが決まります。

ホール内見

撮影チームとホールの内見に行きました。
オーナーの小川さんはとても気さくで素敵な女性でした。
沢山のキャンドルを使用することは火の取り扱い観点からNGが出るかもと思っていたのですが、全然OKですと言っていただき安心しました。
一番びっくりしたのは、こちらのホールはなんとご自宅の地下です!

そして、Half Moon Hallはライブや演劇でも使用することが多く、照明や音響設備もバッチリでした。
キッチンも隣接しているので料理もできます(笑)
実際に現場を見ることによって撮影アイデアも沢山湧いてきました。

演出用小道具

キャンドルスタンドはダークソウルっぽいものを購入(笑)
小さなキャンドルはIKEAなら100個買っても500円です。
ティーライトホルダーも5個で250円ぐらいです。

構成表作成

今回も情報共有はGoogleドライブでおこないました。
前回も時間のかかった構成表を作成していきます。

『空の巣』の時はメンバー全員の演奏シーンだけを考えればよかったので、ある意味ロジカルに作業できたのですが『灯火』はVo.HarunaとVn.Botti、Pf.MiKuの3人しか出演しません。
バラードということもあり、シーンが矢継ぎ早に切り替わるのも変なので一つのシーンの尺を長めで調整していきました。

この時点ではどこにインサートシーンを挿入するか決まっていなかったので、ひとまず全てを演奏シーンで埋めておくことに。

そして、ビデオグラファーの金泉さんからご提案いただき、今回は一つのアングル毎にフル尺で撮影するのではなく、構成表をもとに細かくタイムを区切って色々なアングルから撮影することにしました。
こうすることによって撮影時間の短縮と編集時の素材が増えるためです。

インサートシナリオ作成

演奏シーンとは別にインサートシーンのシナリオを考えます。
ですが、これが一番難しかったです・・・。
普段からそこまで映画などを観るほうではないので、構図を含めて全然アイデアが浮かんできませんでした。
Vo.Harunaが共有してくれたイメージをもとに何とか捻り出し・・・。
自分にはシナリオを考える才能はないな〜と落ち込んでいました(笑)
次回はぜひ映像作家さんと組んでシナリオ作成をしたいです(切実)
餅は餅屋。

絵コンテ作成

撮影チームとメンバーにインサートシーンのイメージを共有するため絵コンテを作成しました。
ですが、絵コンテなんて書いたことないのでまずはひたすらググる!
なんとなく書き方がわかってきたところで、シネマドライブ様のテンプレートを使わせていただき何とか形にすることができました。
特にインサートシーンは演技になるのでイメージを演者さんと共有することが大切だと思います。

演者探し

インサートシーンの演者さんも同時に探していました。
募集をかけることも考えたのですが、撮影までにあまり時間がなかったので知り合いレベルで良い人いないかな〜と探していたら、Vo.Harunaの友人が出演を快諾してくれました!
初対面の人だとコミュニケーションコストが心配だったので、面識のある人が参加してくれてとても助かりました。

ヘアメイク

メイクはメンバーのHitoMiが担当します。
ヘアアレンジに関しては前回の撮影時に担当してくれた美容師のEriさんがご結婚を機に海外移住しているので、ライブ時の担当を含め少し前から新たに探していました。

募集もかけていたのですが、中々応募がなかったので専門学校の東京モード学園様とバンタンデザイン研究所様に直接ご相談をしました。
すぐにバンタン様のほうで興味のある学生を募集してくださり、応募多数という嬉しいお知らせ!
学内選考後、SakiさんとErikaさんをご紹介いただきました。

待っているよりも何事もすぐに行動に起こしたほうが良い結果を得られることが多いような気がします。

香盤表作成

香盤表」は撮影当日の詳細なスケジュール表のことです。
今回もディレクターの生熊さんが作成してくれました。

ホール撮影

当日の役割分担は以下です。

Director:生熊 友博
Videographer:金泉 太一(CROSS EFFECTS)
Camera Assistant:ガンガン
Hair:Saki
Hair:Erika
Make:HitoMi
大貫 卓也(オフショット撮影担当)

10:00〜18:00の8時間を予約していたのですが、あと2時間多く予約しておけばもう少し余裕があったかな〜と思います(反省)

・グランドピアノの移動を含む構図の決定
・沢山のキャンドルの配置決め
・沢山のキャンドルに火をつける作業
・照明の微調整
etc

実際に現場で試さないとわからないことが多く、想定よりも時間がかかってしまいました。
ですが、限られた時間の中でみんなで協力して精一杯のことはできたと思います。

そして、撮影自体がとても楽しかったです!
バンド活動はよく「終わらない青春」と言われますが、MV撮影は高校の文化祭に通じるものを感じました(笑)

あと、今回の撮影から元・同僚の大貫さんがオフショット撮影担当のカメラマンとして参加してくれました。
素敵な写真を沢山撮影してくれて嬉しいです。

詳細な撮影過程に興味のある方は以下のタイムラプスをご覧ください。

インサート撮影

ホール撮影後はすぐにインサートシーンの撮影をしました。
事前にロケハンもしていたので、2時間ほどで終了です。
みんなで夜の公園にいるとか学生以来なので楽しかったです(笑)

編集

編集に関しては基本的にビデオグラファーの金泉さんにお任せしています。
シーンによって明るさの調整依頼などはしましたが、メンバーからのフィードバックもほとんどなく素敵な映像に仕上げていただきました!

ホール撮影もインサート撮影も暗いシーンが多かったので、シネマカメラで撮影しないと映像を明るく編集するときにデータが耐えられないと仰っていました。
自分は専門ではないのでシネマカメラって凄いらしい!ぐらいしかわからなくてすみません・・・。

ちなみに撮影は4Kでおこない、YouTubeにアップしているものはフルHDです。
4Kのデータは物凄い容量になるのでDropboxなどからダウンロードする時も時間がかかることを想定しておいたほうが良いと思います。

完成

完成したMVがこちらになります!
素敵な映像に仕上げていただきましたので、ぜひご覧ください。

YouTubeで表示されるサムネイルはカスタムサムネイルです。
4K動画をキャプチャしたものを使用しています。

まとめ

今回のMVも沢山の方達の力を借りて完成させることができました。
本当にありがとうございます。

学びや今後の課題も沢山わかったので次の制作に活かします!

一番の課題はインサートシーンのシナリオを考えることですね・・・。
次回は映像作家さんと一緒に作りたいので、興味のある方がいらっしゃいましたら公式サイトからぜひぜひお問い合わせください。

『灯火』MV制作過程がこれからMVを作りたい人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

ユアミトスライブ情報

企画:Beginning19.6 “ぴあのまじっく”
日程:2019年4月27日(土)
時間:開場 12:00 / 開演 12:20
料金:¥3,000 + 1Drink
出演:もらすとしずむ/ Coffy and Mary Ann/ ユアミトス
場所:渋谷LOFT HEAVEN

アコースティック編成のライブです。
バンド編成の演奏とは違った表情の楽曲たちをお楽しみください。

チケットのご予約は公式サイトからお待ちしております。
お名前と人数をご記載ください。
メンバー一同心よりお待ちしております。

オマケ


サポートいただきましたらユアミトスの活動費にさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。