入院のときの病室はガチャ【その1】
40歳間際で国指定の難病になって4カ月くらい入院したときのこと。最初は病気のこと、死ぬかもしれない不安で頭の中がいっぱいだった。でも入院して治療が始まり、1日ほど経過すると周りが見えてくる。そして少しずつ気になり始める。同じ病室にいる人のことが。
最初の部屋は4人部屋で、1日あたり5,000円の有料タイプだった。無料の部屋に空きがなかったためにそこになった。
5,000円の中にはテレビ、冷蔵庫、毎日の入院着が含まれている。無料の部屋の場合はテレビと冷蔵庫を使うにはロビーで時間制のカードを買う必要があるし、毎日の入院着もない。
俺は着替えを持ってきていたので、入院着は利用せず、テレビもほぼ見なかった(見る気になれなかった)し、その時は半年くらい入院になるかもと言われていたので、無料の部屋が空きしだい移ることになっていた。
さて、その最初の部屋にいた僕以外の3人について。
一人は小さなウソをついちゃうおじさん。それも小学生が言いそうな適当なウソ。宿題をやっていないのに、家に忘れましたみたいなウソ。
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