【私の音語り】ひょんなことから手に入れた音
私は若い頃「写植オペレーター」という仕事をしておりました。
写植・・・写真植字とは、昔、手作業で「版下」いわゆる印刷物の元原稿で、印刷機にかける製版の元となる原稿を作るときに、文字だけ写真に撮って印画紙に焼き付けたものを切り貼りして使っていたのです。
おそらく「写植オペレーター」の仕事は1985年ごろには「電子写植機」が主流になり、平成に入る頃にはDTPが普及してたので、ホンマ「昭和の遺物」ですね。
んで、写植オペレーター時代には、FMラジオか好きな音楽をカセットテープで流しながら夜遅くまで文字打ちの仕事をしていました。
そんな中、サビのフレーズがとっても印象的な曲があり、誰が歌ってるのかな?と気になっているものがありました。
しかし当時はインターネットもなく、音楽雑誌にもその曲に該当する記事も見つからず、雑誌の付録についていたソングブック(昔、「平凡」や「明星」という雑誌にはヒット曲のソングブックが付いていたのだ)にも載っていなかったので、しばらくの間「謎の曲」でした。
それがひょんなことから誰の何ていう曲か判明しました。
たまたまダンナさん(当時は友人)に、その話をしたのです。
私「中古レコード屋行ったら探してる曲あるねんけど、曲のタイトルがわからなくて・・・サビが“シャネルの五番のオンザロック”って歌ってる奴やねん」
ダンナ「あ、そのレコード、わし持ってる!」
私「!!!」
そんな訳でひょんなことで謎がとけたその曲は、シーナ&ザ・ロケッツのヴォーカル・シーナのソロアルバムに入っていた「シャネルの5番のオン・ザ・ロック」という曲でした。
シナロケでは思いっきりRock 'n' Rollな歌でシャウトしていたシーナですが、こちらのソロアルバムはYENレーベルプロデュースってことでYMOがらみのPOPでキッチュな仕上がりです。レコードも黄色のカラーレコードでしたしね。
そーいやシーナの命日もそろそろやってくるね。バレンタインに逝っちゃうなんて彼女らしいな。
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