【働く×人生デザイン】カードを使ったキャリアセッション
キャリアカウンセラーとして活動するようになって、仲間と集まると話題になることに
「占い師に人生相談する人は多いのに、キャリアコンサルティングを受けようと思う人っていてへんよなー」という話題になります。
これには色々な理由があるのですが、占いは誰もが幼い頃から慣れ親しんでいる、つまりどんなものかイメージできるから利用しやすいんやろなーと思っています。
実際、悩んでいる人で、相談先をどう選ぶのかを考えてみたら、度合いが比較的軽い人は占いへ、さらには心理カウンセリングを選ぶやろなと思いますし、人生設計という点だとファイナンシャル・プランナーさんを選ぶやろなと思います。
で、就職や転職が絡むと、ハローワークの相談員さんとか人材ビジネス会社のキャリアアドバイザーさんが相談先になるやろし、社会的弱者の支援となると行政と連携をとった委託業務となります。
必要経費は別のところから出ていて、相談は無料で利用できるのですね。
そんなことを考えていると、キャリアコンサルタント活動というのは「組織の中の個人の在り方」についての専門家であって、それを広く社会に認知してもらう必要があるかなーと感じていています。
キャリアコンサルティングをわかりやすく体験してもらうために、カードを使ったセッションというのもあります。
ただ、何でもええという訳ではなくて、キャリア理論に基づいて開発されたカードを使ってのセッションであることがポイントやろなと思います。
そうでなければ占いとの違いがわからなくなってきますものね。
心理カウンセリングでタロットカードを使う方がいらっしゃいますが、ちゃんと心理学理論や研究に基づいた観点から活用されています。
私の場合は学生支援では「VRTカード」「MY STORAGESカード」、個別相談では「しるらないカード」「Kirari☆Carta」を使っています。
「VRTカード」はホランド理論、「MY STORAGESカード」は色彩心理学、「Kirari☆Carta」は社会構成主義をベースに経験代謝とナラティブアプローチが基になっているカードなので、相談者に対して、カード開発の背景を説明することで納得感も得られるのではと思います。
「しるらないカード」はジョハリの窓をイメージして作られたもののようですが、私は「イメージはわくけど言葉で表現できない」という人向けに使っています。
シンプルなイラストなので、頭の中で思い描くイメージに合うカードを選んでもらって、その時の気持ちを語ってもらうのです。
カードワークを利用する時に気をつけたいのは、あくまでも参考であること、その時の心理状態によって結果が変化すること、日を改めてセッションを行っても結果が変化することについてあらかじめ伝えておくことでしょう。
占いだと「自分は◯◯なタイプ」という結果を気軽に受け止めることができるのですが、キャリアセッションとなると深刻に受け止めて、かえって悩みが深まる方もいらっしゃるからです。
セッションはあくまでも相手の言語・非言語メッセージを元に傾聴することが基本。
カードワークは視点を変えたり、相談者の気持ちを楽にしたりと効果を考えて導入していくことが望ましいと考えます。
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