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#17 鳥栖からの移籍組は活躍できているのか?

こんにちは、お久しぶりのユースケです。

いよいよ夏の移籍期間に向けて情報が飛び交い始めましたね。鳥栖サポの皆様におかれましては去年の松岡や今日の七聖の件もあり戦々恐々の日々をお過ごしかと思います。

これからもいろいろと噂が出てくるかもしれませんが、何が起きてもドシっと構えて正気を保ちたいものですな笑

さてさて、いつもの事ですが鳥栖の選手の移籍話が持ち上がると「鳥栖だから活躍できるのに」とか「移籍して活躍してる選手少ないよね」のような意見が他サポさんからも挙がるような気がします。

明輝サガン初年度の2020年に降格がないことをフル活用してプレーモデルに大きな変化を与えたサガン鳥栖。

欧州クラブを参考にしながらミクスチャーともいえる独特な戦術設計を施し、強化部がその設計にあった眠れる良選手を発掘してくるので他チームに行って活躍できるのか?という懐疑的な意見が挙がるのは無理もないと思います。

個人的には皆、結構試合には出てるイメージはあるのですが、本当のところはどうなのか?果たして鳥栖から旅立っていった選手たちは今、移籍先のクラブで活躍できているのか?

とりあえずリーグも半分を消化しましたので、鳥栖にいた時との出場記録と比較してどれくらい試合に絡めているのかをまとめてみました。

■データの比較に行く前に補足事項

2022シーズンは現在の18節消化時点で比較しますので消化試合数が異なります。ですのでゴール数やアシスト数は比較できません。

今回比較に使用するのは出場時間率と先発率。(←勝手に名前つけてます)

出場時間率とはリーグ戦の試合時間の内、どれくらいの時間出場しているかのパーセンテージです。
例えば3試合(270分)消化しているうちの90分間に出場したならば1/3の出場なので約33.3%ということです。
この数値でクラブのリーグ戦にどの程度絡んでいるかが分かります。

もうひとつの先発率は単純に全試合中どれだけの試合数スタメンに選ばれたかの率です。先発起用が多いほどクラブにとって重要な選手だと言えると思います。

ちなみに考察するのは移籍した選手全員ではなく鳥栖時代に主力を担っていた選手に絞っています。

はい、前置きが長くなりましたがさっそくデータを見ていきましょう!

■2022年移籍

樋口はもう文句なし。鹿島でも不動の主力として活躍中。強烈なメンタリティの選手に囲まれてより高みを目指してほしいです。いざ代表へ!

小屋松は若干出場時間率、先発率が下がっているもののゴール・アシストを着実に積み上げていますね。
柏の試合を見ていても様々なポジションで使われたり、中盤で重要なボールの引き出し役になるなどネルシーニョ監督が特性を活かして上手に使ってくれています。ポジショナルな面も持ちながら縦への推進力もある今の柏に小屋松は合ってる気がします。

仙頭に関しては途中交代が多く出場時間率が下がっているものの先発率は鳥栖時代から変化なし。主力として試合に出ている事が分かります。
現在2ゴールを上げており得点の面でさらに積み上げがあるとポジションを確固たるものにできるのではないでしょうか。

ゴールと言う結果がなかなか出ず苦戦しているように見える酒井ですが、チャンス自体は結構もらってるように見えます。
もともと鳥栖時代も山下と半分ずつみたいなところがありましたし、数字が着いてくれば出場時間ももう少し増えるかもしれません。
ただ今怪我をしてしまっていることと、CF獲得の噂もあるので結構大変かもしれません。

鳥栖時代の終盤に怪我をしていた影響で出遅れた大畑ですが、回復してからはポジションを掴み先発出場も増えリカルド監督の信頼がうかがえます。左利きなのもポジション争いのアドバンテージですね。
21歳で浦和の左SBのファーストチョイスな訳ですから、これはもう活躍していると言って過言はないでしょう。

キャンプ中に電撃移籍したエドゥアルド。
移籍タイミングが急だったこともありなかなかスムーズにチームに入っていけず当初は大きなミスも目立っていましたが、多少安定してきた印象。
とはいえ出場機会がそこまで多いわけではないので競争はまだまだ避けられませんね。

2022年移籍組の中では最も苦戦している山下。東京の前線は個の力に秀でた選手が多く、昨年まではその個を活かすサッカーを展開していたので、周りとの連携の中でボックス内で勝負する山下にはちょっと辛い現状。
来期以降アルベル監督が目指すサッカーに適した選手が多く加入してくれば一気に状況が好転する可能性も充分あります。ただ今期は我慢の時間が続きそうですね。基本的にはツートップの方が活きる選手だと思います。

こうやって見てみると山下以外は皆、割と試合に出ていますね。加入初年度にしては上出来ではないでしょうか?

■2021年移籍


せっかくなので2021年移籍組も見ていきましょう。加入後2年目なので変化も結構あります。

まずは昨年夏に電撃移籍した松岡。鳥栖時代も清水1年目も完全に主力。ほぼすべての試合に出場していました。
今期はキャンプ中に怪我をしてしまい出遅れてしまいましたね。回復後、フル代表の合宿やアンダーの大会にも招集されましたがクラブでの出場時間を確保するには至っていません。
清水は監督が代わったので、まずは1からアピールしてポジションを奪わなければなりませんね。

原は鳥栖時代も清水移籍後もコンスタントに出場しているものの、毎年なにかしらの怪我に見舞われています。主力ではあるので怪我がなければ昨年も今年ももう少し出場時間が多かったはずですし、もっと良いパフォーマンスが発揮できると思います。
怪我から復帰し監督も変わったので、松岡同様まずはアピールから再スタートですね。

森下の加入初年度はかなりの苦戦を強いられました。
そもそも当時の名古屋のSBは層も厚く守備にうるさいマッシモの元では中々難しく、ひとつ前のSHで使われる程度でしたね。
しかし今期長谷川監督が就任し、さらに3バックを採用してからは右のWBとしてレギュラーを掴みます。
WBであれば激しいアップダウンを苦にしない森下は適任ですし実際攻守に貢献出来ています。左サイドに攻撃的な選手を配置するのでSBもできる森下はバランスを取れる貴重な存在です。これからも順調に試合数を積み重ねていきそうですね。

ここまで挙げたなかで最も鳥栖在籍が長かった原川。
鳥栖で走力や強度をつけセレッソ加入初年度に代表に呼ばれる(怪我で辞退)など鳥栖在籍の時点で選手として完成された感がありましたが、今期加入初年度を上回るペースで主力として試合に出続けています。走れる奥埜とのコンビも相性が良くセレッソに欠かせない選手になってますね。

【編集後記】

はい、2022年移籍組、2021移籍組と見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

他のチームに移籍した時点で関心が無くなるという人もいると思いますが、個人的には「ちゃんと試合に出れているのか」とか「サポーターの心を掴んでいるのか」とか余計な世話をやくタイプです笑

今回はシーズン途中ということもあり出場時間と先発率で比較したので、みんながみんな大活躍してるかと言われると何とも言えないところですが(特にFWはゴール数が大事なので)、少なくともリーグ戦に絡む=ある程度評価されている、とは言えると思います。

森下のデータなんかは非常に興味深く、初年度は苦戦していても監督やフォーメーションが変わるだけであっという間に主力に上り詰めました。

そんなことがサッカーでは普通にありえる事は鳥栖サポなら重々承知の話ですが、改めて移籍するチーム選びの重要性を感じますね。

鳥栖で活躍してくれた選手が移籍してしまうのは悲しい事ですが、それならせめて移籍先で躍動する姿を見たいですし、厄介な対戦相手として駅スタに戻ってきてほしいものです。

短い選手生命、お金も大事、試合に出れる環境も大事。選手には悔いのない選択をして欲しいですね。

それではまた。

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