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Fear Inoculum (Tool) #私を構成する42枚 より

#私を構成する42枚
より13枚目の紹介はToolの『Fear Inoculum』(2019年)です。

重い…
想いが重い。
toolを語ることはとても重いのです。

2019年という42枚の中で一番新しいこの作品は、実はtoolの中で一番好きなアルバムです。
サムネでは一番小さい枠に入れていますが、それはハッシュタグの意味を考えてであり、好きな順番ではありません。

私を構成する、と言われると大体は若いころに聴いた音楽が多いのですが、その中でこの作品を入れた意味を、ここでは書きたいと思います。

toolはプログレッシブメタルと言えばそれがしっくりくるかもしれませんし、それでいいと思っています。
そしてちゃんとプログレしている。
プログレっぽいことではなく、これぞプログレなんだと自信を持ってお勧めできるバンドです。
そういう意味で、好きなんだけどプログレっぽいことになってしまったドリームシアターとは違います。

『Fear Inoculum』は前作から13年ぶりに発売されたアルバムで、前作『10,000 Days』は私が京都にいたときでしたので、その間、何とも感慨深い年月が経過していたことになります。

42枚の中にはtoolの『Lateralus』(2001)『10,000 Days』(2006)『Fear Inoculum』(2019)の最新の3枚が入っておりますが、その前の2作ももちろん聴いております。
個人的には『Lateralus』でtoolは別次元へ到達したと考えています。
『10,000 Days』ではややキャッチーになり、より幅広いファンを獲得することになったのではと思います。
そして長い時間を経て『Fear Inoculum』が登場します。
これは前2作をうまく融合しながらも、まったくの別物になったと思える至高の作品であると思います。

スルメ要素も強いですが、深淵に入りこむタイプというよりは拡充していく、といった表現が妥当かもしれません。
狭い世界ではなく、どんどん空間が広がっていく感じです。
見えないものが見えてくる、新たな快楽を知るといった、そんな感じです。

ということであまり言葉で語るには恐れ多いので聴いて欲しい。
ゾーンに入るまで繰り返しです(笑)。

この作品は音響的見地からも素晴らしいです。
ミックスはとてもクリアで、音圧を上げ過ぎずに強弱もしっかりつけられているため、爆発的展開時の破壊力は凄まじいものがあります。
どれも長い曲なので、緩急(静と動)があり、それを演出するための装置も機能しています。

私は当初Spotifyで聴いていましたが、新型ウォークマンを購入したのを機にCDを購入しましたが、全く別物といっていいものでした。
(ちなみにSpotifyの設定は最高音質で、ダウンロードして聴いています)
やはりmp3では限界があるのか、それかストリーミングサービス向けのミックスとやらがされているのか分かりませんが、CDの方は圧倒的に心地よい音でした。
ハイレゾも販売されているので、今度購入したいと考えています。

この作品は自分が作る音楽にもかなり影響を与えたことを鑑み、最近の作品ですが確実に現在の私の血肉になっていると思うので、42枚の中に入れました。


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