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短歌「天気雨」

不思議ちゃんだけが知ってるオンライン防空壕からはじまった旅


恋に憧れていた春すぎていく傷ともいえない小雨に濡れる


アナクロなロマンチストがザリガニを釣る少年と盛り上がる午後


はつなつの果実どろりと溶けている 夏至・本・ひかり・声・海・温度


やけに静まった体温たぐり寄せ夏になろうよ砂のお城で


雨上がり飛び込めそうな別世界こちらをのぞく逆光 おはよう


当然のふたりになろう天気雨ふられて笑う生きているまま

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