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デジタルマーケティング領域の提案可能性を探るヒアリング事項5選

この記事では、デジタルマーケティング領域の案件獲得に向けて、顧客に対して「現状の課題把握と提案の余地を探ることを目的」として、5つのテーマでヒアリング事項をまとめました。

私自身は、営業マンではなくコンサルタントとして、課題のヒアリングから提案活動、実行支援まで行っています。そのため、これは聞いておいた方が良いと思われることを書きました。


1.課題の理解

まず、顧客が抱える課題を確認します。
その際、以下の視点(a~e)も合わせて確認することで、「あるべき姿」を描くことにもつながります。

1)お客様の課題(今回のご相談事項)
2)マーケティング活動全般における認識状況(懸念点が分かると良い)
 a)マーケティング戦略
 b)組織/体制
 c)マーケティング施策
 d)マーケティングプラットフォーム
 e)データ活用

2.サービス理解

今回の課題に関連する製品についてお伺いします。
企業や製品については、必ず事前に予習してから質問をすることをお勧めします。相手に説明を任せると、信頼関係が築けず、選定時に足を引っ張る可能性があります。この人と一緒に働きたいと思わせるためには、業界・企業・製品の予習が重要です。

1)対象商材
2)ビジネスモデル(どのように人を集めて稼いでるか?)
3)顧客接点(WEB・APP・店舗等・広告)

顧客接点のヒアリングを進める中で、既存のWEBやAPPなどのサービスが乱立し、施策(コミュニケーション方針)がバラバラになっているケースが判明することがあります。このような場合は、「顧客体験設計・サービス統合」というテーマに提案を拡大できます。

※新たなサービスを検討する際に、既存サービスとの関連性を意識していない場合によく見受けられるケースです。

3.現在の取り組み

多くの企業が中期経営計画に対してマーケティング活動の計画を立てていますが、実施できていない場合は戦略策定支援を提案します。

企業として計画されているマーケティング戦略を伺い、次に今回対象となる部門や商材の戦略をヒアリングします。

1)マーケティング戦略(進むべき道・世界観・ゴール・顧客体験)
2)各施策の種類(目的・ゴール)
3)運用体制(社内・社外)
4)支援企業(会社名) ※不満はあるか?
5)データ活用状況 ※分析、評価はできてるか?

4.利用ツール

マーケティングの運用基盤となる環境を中心に確認します。
主にMA、DMP、CDP、BIなどが多いかと思いますが、データの取得・管理状況も忘れずに確認しましょう。

顧客情報がバラバラに管理されている場合、マーケティングツールがうまく活用できていないケースが多く、この段階で把握しておくのは重要です。
理想は、顧客情報を統合し、各顧客接点の情報を活用できる環境です。

1)導入ツールの種類
2)導入支援をした企業(会社名)
3)運用体制(企画・制作・実行・効果検証・報告)
4)不満や懸念事項
5)データの活用状況(データ基盤)

5.その他

一般的なヒアリング事項です。

1)予算
2)スケジュール(PJT開始・成果物の締め切り)
3)決済までの社内手続き・流れ・期間
4)他社にも話を聞いているか
5)コンペの実施有無
6)選定ポイント(支援会社を選ぶ基準)
7)懸念事項(進めるにあたり障害になりそうな要因など)


ヒアリングにおいて、絶対的な情報はありません。ただ、お客様の業界に事前に学び、役立ちそうな情報を提供しながら会話することで、ヒアリングで引き出せる情報量が格段に増えることが多いです。

最終的には、独自のヒアリングパターンを作り上げ、その方向性に沿って進めることが良いと考えられます。

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