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【読書】『東京スナック飲みある記』 都築響一 ミリオン出版(2011)

いろいろな本を読む間にながめる本として時間をかけてながめてきた。
「スナック」は12年前に「地元密着の老舗スナックが、不景気やママさん、マスターの高齢化で、どんどん店を閉めているのに。」(本書あとがき)という状態であった。
本書は「スナック」より23区の23の「スナック街」の本である。

写真が多いからながめるのだが、スナックの紹介の文がまた、いい。
都築はスナックに通いなれた人ではないと思う。
まぁ、23区の「スナック街」全てに通いなれている人はいないだろうけど。

「スナック街の名ガイド」というコラムに以下の文がある。

陽が暮れるころ、とりあえず現地に赴き、スナック街を一巡して土地勘をつかんだら、なるべく古そうで、そんなに流行ってなくて、できれば深夜まで営業してそうな居酒屋か寿司屋を探す。そこで軽く腹ごしらえしつつ、「このあと飲みたいんだけど、どっかいいスナックがありますかねぇ」と聞くのが、僕のスナック街探訪のおきまりコースだ。

こうして「いいスナック」に目星をつけているのだ。

本書は写真がたくさんあるので、ながめる、ことができる。
そして、スナック街、行ったスナックを紹介する文がとてもいいのだ。

今やスナックは絶滅寸前かと思いきや、「スナック研究会によると全国のスナック数は約10万軒、多く見積もると16万軒」(西日本新聞2016年12月20日)らしい。
このあいまいさがいい。

かくいう僕は、都築が最初に行く居酒屋から動けない派だけど、これはチャレンジしないとね。

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