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【雑記】100万ドルの五稜星感想とか。

 見てきました。「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」。過去作を見た後にこんな記事を書いたことはありませんが、今回はなんとなく筆を執ってみます。ネガティブなことがあまり感想として思いつかないので、基本ポジティブ(良かった点)ばかりになると思います。ご了承ください。あと当然ネタバレ注意。

 筆者はコナン映画は全作品鑑賞済み、アニメも定期的に見ている、大方の原作設定は把握している(ただし北海道県警の西村警部と、最後の戦いに出てきたYAIBAのアイツは知らなかったのでそこまでガチガチではない)程度の一般コナンファンです。



















 まず前提として、私の好きなコナン映画について。

【殿堂】時計じかけの摩天楼(1997)
【一位】ハロウィンの花嫁(2022)
【二位】世紀末の魔術師(1999)
【三位】ベイカー街の亡霊(2002)
【四位】瞳の中の暗殺者(2000)
【五位】天国へのカウントダウン(2001)
【六位】14番目の標的(1998)
【七位】純黒の悪夢(2016)
【八位】黒鉄の魚影(2023)
【九位】絶海の探偵(2013)
【十位】緋色の弾丸(2021)

 Top10はこんな感じ。初期作に固まっている印象。で、今回の「100万ドル」はというと、「14番目」の下の【七位】に入るくらい好きな映画になった。ので「100万ドル」を反映すると

【殿堂】時計じかけの摩天楼(1997)
【一位】ハロウィンの花嫁(2022)
【二位】世紀末の魔術師(1999)
【三位】ベイカー街の亡霊(2002)
【四位】瞳の中の暗殺者(2000)
【五位】天国へのカウントダウン(2001)
【六位】14番目の標的(1998)
【七位】100万ドルの五稜星(2024)
【八位】純黒の悪夢(2016)
【九位】黒鉄の魚影(2023)
【十位】絶海の探偵(2013)

 となる。

コナンとキッドについて

 私はコナンとキッドについて、ずっと敵対しろと思っている。いや原作では見逃すことはあれどほぼ敵対しているのだが、映画でもそうしろと思っている。こいつらが一貫して敵対していたのって「世紀末」くらいでは? 「銀翼」(「探偵たち」は例外として)「天空」「業火」はなんだかんだ協力していたし、「紺青」に至っては事情が事情とはいえ完全共闘。それに基本キッドは新一に化けっぱだし。共闘は映画だけでしか出来ないのかもだが……。

 今作のコナンとキッド。互いのピンチを救う好敵手、ライバルという関係ではありつつもほぼ敵対姿勢を見せていたのでとても良かった。馴れ馴れしくもしないこのくらいの関係性が良い。

OPが格好良い

 「ハロウィン」から大幅にテコ入れが入り、前回の「黒鉄」は影を使用したおしゃれな演出に変わった。今回もその系統で肝心の映像は見づらいが(「ジェットコースター殺人事件」の映像は「純黒」でリニューアルされる前のものの流用か?)演出はとてもかっこよかった。初見には優しくなく、昔のほぼ毎年同じ映像を流していた頃が一番わかりやすいと思う。ただずっと毎年映画を見ている人にとっては単調で退屈以外の何者でもない。私はそんな退屈側の人間だったので、ここ数年の演出がとても好きだ。様式美だから無くすわけにもいかないし。

 OPの説明でとうとう灰原さえも削除され、平次とキッドだけになった(紅葉の言及がちょっとある程度?)のには驚いた。ただ今作は登場キャラ全員(沖田とか青子とか)を解説しようとするととても長くなるし、あくまでメインはこの2人(とコナン)だけという意味で懸命な判断だったと思う。

キミがいればについて

 今回は流さなくて正解だったと思う。スタッフロールに曲名がありびっくりはしたが……。「ハロウィン」で十数年ぶりに流されたときは復活という意味でとても良い演出に感じた。ただかつてのように毎回流していると『キミがいれば』のここぞ感が消えてしまう。そのためにもしばらく温存していて欲しい。

作画について

 ちょっと不安定かなという印象。剣道大会会場にて、蘭と小五郎がカズハとコナンを呼んだシーン。あの遠くにいる蘭と小五郎の作画が特に悪く感じた。アニオリ回か?

推理について

 キッド作品ということで推理要素は薄めかと思っていたのだが、そんなことはなかった。ゴリゴリに推理していた。登場人物の多さによる情報量の過多もあるのだが、なんでもかんでもアクションで解決せず操作していくのはとても気持ちが良かった。

アクションについて

 終盤から出てきた人間卒業アクション。飛行機の上での決闘はともかく(感覚の麻痺)ロープウェイをスケボーで登るのは少し引いた。でもよく考えたら「ハロウィン」でサスペンダーの上をスケボーで登っていたし……。ここでコナンの活躍に感嘆を漏らすのが「一般市民の子供」というのが個人的に好きポイント。今までのコナン映画で「一般の子供がコナンに憧れる」演出はなかった気がする。子どもの時にあんなんみたら惚れるというかスケボーやりたくなるよ……。

サイドキャラについて

 まず蘭姉ちゃん。前作「黒鉄」のキールを思い起こすレベルの大貢献者。今作のMVPだと思う。「ハロウィン」でも謎を解くきっかけになっていたし、最近はコナンやゲストキャラのサポートに回ることが多い印象。蘭ファンには申し訳ないが、正直事件に首を突っ込みすぎない(そのせいで人質になったりピンチになったりしない)このくらいの役回りが一番いいところだと思う。

 次におっちゃん。「ハロウィン」は登場時間は短いものの名誉の退場を果たしていた一方、「黒鉄」ではあまり良いところ無し(駐車場での格闘戦に参加したり、終盤階段から転落した蘭を抱えたりしてくれれば良かったのだが)だった。今作はコナンの妨害役にはならない程度に良い働きをしていたと思う。まさか10年前の「異次元」でのギャグネタがオマージュされた上伏線になるとは思わなかったが……。

 園子。有能。北海道に蘭、和葉、青子とヒロインが集まっていることから後方支援の役割になったのだろう。それでも事件解決の補助をしてくれたのは良い働きだった。

 阿笠博士、灰原ら少年探偵団。皆勤賞という理由からどうにかこうにか出さないといけない。登場タイミングと役割は「ハロウィン」によく似ていたと思う。話の本筋を邪魔しないサポート役を今回も務めていて良かった。ただ毎年恒例のクイズはテンポがちょっと唐突かもなあ(灰原が即答で終わらせてくれたけど)……。

 青子。出てきたときは「うおー!」と声を上げたくなった。前情報に触れず、青子の存在がしっかり載っていたパンフレットも上映前に読まなかったため、しっかりサプライズとして機能してくれた。あそこまで中森警部にスポットライトが当たったのに出てこないのもおかしい話だが。「コナンが快斗に似ている」というあまり無かった逆の捉え方が青子によって描かれたのも面白い。

 紅葉一味。ずっと「邪魔するな」とあまり好きではなかった。今回は助けるところは助けてくれるが(援護と言う割にはコナンが被害被っていた用に見えるが)、ストーリーの邪魔もしない役回りをしてくれた。でも邪魔だけはきっちり果たす。ヘイトが増えなくて良かった。余談だが、パンフレットを見て紅葉役がゆきのさつき氏だと知ってびっくりした。魅音お前なのか。目暮警部と話さないか。

 YAIBA一味。履修外だったので沖田はともかく鬼丸が分からなかったのが勿体ない。ただ京極さんのような勝ったな感を感じた。キッドが使い古された新一ではなく、同じく顔が似ている沖田になりすましたのも新鮮。

 工藤夫妻。いきなり本人出てきてびっくり。優作は「ベイカー街」以来22年ぶり、有希子は声付きでは初登場(本編では。「ベイカー街」のOPにて笑い声で出ていたのでそれをカウントすれば優作同様22年ぶり)。わざわざクシャミのために出したと思うとギャラが高いし、むしろ来年の映画の伏線か? とも思ってしまった。ちゃんと終盤に意味があったね。

 新キャラ類は余り言うことがないので割愛。

告白について

 スタングレネードで邪魔が入りつつもとうとう告った! 原作を超えた! ……と思ったらやっぱ聞こえてなかったのかい。EDへの入り方含めて成功したと思っていただけに無念。成功していたら原作でどう帳尻を合わせたのかだけは謎だが。あそこまで舞台を整えた蘭は泣いていい。

従兄弟

 兄弟説、クローン説など色々言われてきたがようやくコナンと、もとい新一と快斗の関連性に決着がついた。従兄弟で顔や声が同一人物レベルで似ることってあり得るのかは謎だが。

 そういえば盗一が父方へ、優作が母方へということは、優作は昔黒羽優作だったということだろうか。

 序盤キッドとの関係性を服部に聞かれたとき、コナンが含みを持たせて答えていたのが少し引っかかる。「何かありますよ」アピールの演出なのか、本当にコナンは知っていたのか。

祖父母が一緒だったため結果的にこれが正解。

盗一について

 やっぱり生きてたかお前。池田さん10年前も同じことしてましたね。川添刑事は怪しい笑みや声優からして(誰なのかはスタッフロール見るまで気付けなかったが)犯人、あるいは近しい誰かだと思っていたと思っていたが、お前だったのかい。自分のコードネームを兄がつけたとは中々数奇な……。

 個人的に残念だったのはスタッフロールにて「池田秀一」と書いてあるのを見て、Cパート前に盗一の登場に気づいてしまったこと。自分を殴りたい。

来年について

 雪山で「沈黙」系統か? と思ったら長野県警。他の人はあまり言及していないけれど小五郎も。次回が長野県警だとは前々から噂的にあったため、特段衝撃が大きいわけではなかった。むしろ小五郎を期待していたので、個人的にそっちのほうが衝撃度合いが高い。「水平線」から20年だよ20年。そろそろまたカッチョイイおっちゃん見せてくれ。

 こんなところかな。以上。

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