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頭を使ってする剣道。問題に気づき,試行錯誤し,よいイメージができたら,体が自然に動くよう反復練習する!楽しい。



剣道の稽古にはいろんな稽古があると思う。頭を使ってする稽古とか,肚を使ってする稽古とか。今回は,特に頭を使ってする稽古について,おおまかに整理しておこうと思う。自分の頭の位置を基準に,相手との間合いを図るやりかたを,「頭を使った剣道」という言い方をする先生もおられます。今回の頭を使うというのはそういう意味じゃなくて,あれこれ試行錯誤すること,問題を分解して,解決しようすること,なんらかの動きのルールを見つけること。

それができたら,それを反復練習して,何も考えずに,その状況になったら体が動くようにしたい。人間は,過剰学習によって,意図的反応を無意図的反応に変えることができる。それが上達ということだと思う。正しい動きを無意図的,無意識までに高めるには,まず正しい動きとは何か,なぜそれが正しいのかを理解しないといけない。それがこの記事でいうところの頭を使ってする剣道。

うーん,書いていることは,かっこいいけど,あなた,全然できてませんよね。そうだなー。そういうふうに稽古したいなっていう目標を以下書いていると思って,読んでもらえたらうれしいです。

頭を使ってする稽古

ステップ1. ダメなところに気づく

まず,自分の欠点に気づくことが大切。私はうぬぼれが強い。ビデオカメラで自分の稽古を見たら,うーん,けっこう,かっこいーと思って,何度も見てしまう。自分の構えをみて,なんか違和感を感じるけれども,そこ,おかしいよ,構が窮屈だよ,足が止まっているよとか,どーんと看破できない。

だから,私はいつも誰かにがつんと厳しく言われないと自分の欠点に気づかない。

先週の水曜日の剣道の稽古。もうすごく厳しい言葉があったなー。毎週,そうだけど。

厳しい。けれど,全部,そのとおりなので,完全に受け入れる。私はすぐに忘れてしまうので,先生が言う言葉を,こころのなかでもう一度反復しながら聞く。挨拶の後も反復する。でも,先生はおっしゃる。

私がいう言葉どおりのことをするんじゃなくて,私が言うことの先を考えて,稽古しないといけない。

意味を考えなさいということなのですが,今のポイントはいつでも打てる応じられる状態を作ることがポイントです。分割するとこうなる。

  1. いつでも打てる足を作る

  2. 攻めと打ちをつなげる

勘違いしていたなー。攻め。攻めて崩す。それを,くらがりでドアの向こうに隠れていて,わ! あー,びっくりした! というようなふうに捉えていた。そうじゃない。そんな攻めをしているから,自分の足も止まるんだろうと思う。

ステップ2. 指摘にしたがって工夫する

改善のポイント,手がかりかな,それを押さえて,稽古をしていると,稽古をお願いする先生,お願いする先生のアドバイスがみんな同じになってくる。

  1. いつでも打てる足を作る

  2. 攻めと打ちをつなげる

10人いたら,ほぼ10人が上の二点をおっしゃる。示し合わせているかのよう。こういう経験は前にも何度もあった。先生方,みんなが同じ課題を指摘される。稽古をお願いする先生,すべて同じことを言われる。

そんな時間を数週間ほどすごすと,あら,不思議,その課題は嘘のようにたやすくクリアされるのでした。そんなことがこれまでも数回あった。こういうことが起きているとき,ああ,これ,私,上手くなる兆候!と思う。ポジティブ思考?いや,これは必然なのです。

どうして,先生方みんな同じことをおっしゃるのかといえば,やっぱり,私自身がその指摘してくださっている点にこだわって稽古しているからじゃないかな。ひとつのことに囚われすぎるのは良くないことだけど,ポイントを押さえて稽古をするというのは必要なことだろう。本当はそれはひとり稽古ですることだと思うけど。

ひとり稽古にしても,対人稽古にしても,ポイントを押さえた稽古をしているときに,成長のチャンスがある? のかなあ?

ステップ3. 上達後のイメージを作る

剣道はよく一枚一枚紙を重ねていくように上達するという。確かにそうだと思う。けれど,上達は,あるとき,急にがががーと現れるというのも,真実。今がそのときかなー。ただ,問題は上達後の自分のイメージが全然明確でない。イメージがないかぎり改善しない。当たり前。

だから,私はイメージを探している。歩いているときに,ふっと小手を打ってみる。あ。たしかにこう打てば,体がすっと前に出るなといった気づきがある。こういうふうに肘を使うと,腰が残らず,体が前に出る。そこで,もっと考える。どうしてかな。どうして,拳にある意識を,肘にもってくると,体が,ぱーんと前に出るのか。ああ,そうか。ん?わからないぞ。そのうち,答えが出るのですが,その答えは,稽古をしているときじゃなくて,なんともなしに歩いているときに,小手を打ったり,面を打ったりしたときに,思い至る。

ステップ4. 反復練習

イメージができたら,反復練習。私はまだステップ3。理屈がわからないと,ちょっと無理。もうちょっと時間がかかりそうだけど,できたら,今日中に見つけたい。といつも思う。

竹刀をもたなくても,構えているだけで,いろいろ気づく。それほど,できていないことが多いということか。いやいや,それほど,上達の可能性が残されているということ。

肚でする稽古

肚でする稽古はちょっとまだ無理かな。気持ちはあるし,そうできるよう普段の生活でも気にしている。でも,まだまだ,まだまだだー。これは別に書く。

おすすめの書籍

太平洋戦争中の軍務び責任を問われ、B級戦犯死刑囚として巣鴨拘置所に収監された著者。拘置所での生活が書かれているが,その緊迫した空気はとても私には想像することもできない。肚が大事だ。肚で考える。そんなふうに著者は言う。私は頭で考えるけど,肚で考えることはないな。なんとなく意味がわかるようで,やっぱりわからない。上手くなりたいというのは,もしかしたら,全然本質を外している思いなのかもしれないな。それも大事。でも基礎の基礎。本当の修行は全然ちがうところにあって,私はたぶんそこがどこかもわからない。

今の考えかたが皮層的なものではないかと考え直すきっかけになる本です。


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