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ファンズの開発組織で実現したいこと

この記事は Funds Advent Calendar 2021 2日目の記事です!

ファンズ株式会社の若松(@yshnb)と申します。

貸付投資のオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ株式会社は、2021年11月に5周年を迎えました。僕自身、ファンズは会社の創業時から在籍していた会社なので、この会社に関わって5年も経ったのだなぁと考えると、なかなか感慨深いものがあります。

またこのタイミングで、僕自身は執行役員CTOに就任しました(& プロダクト開発部長 という肩書きもあります)。ファンズを含め以前から開発組織のマネージャーは経験しているもの、身の引き締まる思いです。

こうした背景もあり、今回はファンズの開発組織の方針や、今後ファンズという会社で実現していきたいことを述べてみました。

Funds という金融領域の事業

Funds は「未来の不安に、まだない答えを」という企業としてのミッションの元、資産運用をしたい個人が、上場企業を中心とした企業に対して間接的にお金を貸し出すことで、資産運用を実現するサービスです。

また資金調達をする企業に対しては、これまでにない資金調達の機会を提供することができ、資産運用をしたい個人投資家と、資金調達をしたい企業の双方に対して、これまでにない価値を提供しています。

この Funds は、金融という法規制に基づき運営する必要のある事業です。これに加えて資産運用をしたい個人投資家と、資金調達をしたい企業という異なる性質の参加者に利用いただくマーケットプレイスというモデルでもあり、簡単な事業ではありません。

ディープテックのように特定分野のコア技術を追求することに本質的価値があるという性質のものではなく、総合力で勝負する必要のある事業です。

ファンズのチームは幸いにして、様々な分野のエキスパートが集まるチームであり、ファンズのミッションを現実的に実現させていくだけの力があるチームだと考えています。

金融・法律・マーケティングなどのエキスパートが揃うファンズの中で、技術やエンジニアに求められる役割とはなんでしょうか?

Funds における技術の果たす役割

個人的には、技術を通して事業に次のような価値を提供することが、 Funds の事業に持続可能性をもたらし、長期的な競争力に繋がると考えています。

  • 機能やUIを通じて優れたユーザー体験を提供すること

  • UXや安定したシステムを通じて、サービスへの信頼を獲得すること

  • 事業の規模拡大や変化に対応できる変更可能性を与えること

どのような性質の事業であるかを理解した上で、技術者として正しい選択をしていくこと、事業にとって持続可能なやり方を取っていくことが、長期的にも企業の成長を導くことに繋げられると考えています。

起業家が自身の仮説を実証するためにスタートアップを創業するのと同様に、個人的には「技術的に正しいと思われる選択によって、事業の長期的な成長を導ける」という仮説を実証することこそ、 Funds という事業に携わる過程で実現させたいことでもあります。

ファンズでの個人的な役割の変遷

時は遡り2016年、5年前の創業時のファンズに入社したのは、たまたま人づての紹介で共同創業者である柴田を紹介いただいたことがきっかけです。

投資型クラウドファンディングという事業領域の成長可能性を感じたことなども参画を決めた理由の1つではありますが、個人的にはゼロから開発組織を作ること、前述の「技術的に正しい選択を続けることで、事業の長期的な成長を導ける」という仮説を実証できることが一番重要なポイントでした。

2019年以前の Funds の立ち上げ準備フェーズ〜ローンチ後の1年程度は、サービスを実現する上での仕様を整備したり、アーキテクチャの設計・実装など、一人の技術者として必要なことを手掛けてきました。

もともと少数精鋭の組織を志向し、一人一人のスキルが高いメンバーの集まる組織を意識した採用をしていましたが、2020年くらいからは組織の人数も増えたことで、自分で手を動かす機会もかなり限られてくるようになりました。今後は組織に対するレバレッジを上手く活用して、組織全体でより大きな成果を出せるようにしていくことが自分の役割だと感じています。

意思決定を任せられるメンバーが集まり、自律的に意思決定ができるチーム

ファンズの開発組織では、全社的なバリューとは別に、開発組織独自の行動指針を策定しています。

この中の1つに「自律的チームであれ」という行動指針があります。ファンズの開発組織は、この行動指針を体現できるメンバーの集まる、優秀なメンバーで構成されたチームであると自負しています。

もちろん僕自身が技術選定や意思決定に介在することもありますし、金融という事業の性質上、統制が必要なこともあります。なんでも好き勝手にできるというわけではないのですが、ボトムアップで出てくる提案が自分の想定を超えたアイディアで、望ましい結果をもたらしたという経験はとても多く、リスクの取りうる範囲ではチームメンバーの意思決定を信じています。

Web系のエンジニアとしてのキャリアも10年を超え、新しい課題に向き合う必要があったとしても、過去の経験から、ある程度こういうアプローチをすればよいのではないか?という解決策のアイディアはなにかしら浮かぶものです。

一方で、クラウドサービスの展開や、 OSS の発展を通じ、技術的にとり得る選択肢、メインストリームとなる技術は時とともに変化しています。

必ずしも時代の流れに乗ることが正しいわけではないものの、主流となる技術に追従していくことを止めてしまうことで、いつの間にかレガシーな技術スタックとなっている、といった例も少なくありません。

過去の経験に基づく確実性の高い選択肢を捨てたとしても、より望ましい結果をもたらす可能性のある選択肢を採用することが、長期的な成長力を維持する上では重要だと考えています。

「自分だったらこうするだろう」という仮説やアイディアはありつつも、結果的に自分の想定を超えてよりよいアプローチを取ることができた、結果となったという経験も多く、逆に言えばそのような提案をくれる、自分以上に優秀なメンバーの集まるチームであり続けたいと思っています。

ファンズの開発組織のこれから

幸か不幸か、 Funds というサービスにおいて、もっとこうすればサービスを伸ばすことができそうだ、というアイディアはあるものの、実現できていないことはまだまだ多く残されています。

一方、こうした事業をスケールさせていくためのアイディアを形にしていく中では、外部の環境や遵守すべきルールが変わることもあります。

そうしたさまざまな変化が訪れても、外部環境の変化や方針転換に耐えうる柔軟なアーキテクチャや組織を作りあげていくことが、事業の持続可能性と成長を支えられると信じています。変化に対応できる組織を作っていくことで、 Funds というサービスを国民的な資産運用サービスへと成長させていきたいと考えています。

一緒にファンズの事業を成長させることに取り組んでいただける方を募集しています

ファンズの開発組織はこれまで、少数精鋭のチームを念頭に採用をしてきました。今後もこの方針は維持していくものの、これからさまざまな取り組みをするにあたり、エンジニアをはじめ、各分野のメンバーを必要としています。

ファンズにおいて、現在募集中しているポジションは以下の通りです!

Meety でもカジュアル面談を募集していますので、 Funds にご興味のある方、そんなに興味はないけどただ話したい方などでも、ぜひご応募ください!

そして明日以降も Funds Advent Calendar 2021 は続きますので、お楽しみに!

*今回はわりと個人的な考えを書いてみましたが、次の記事では技術的な視点でのこれまでの振り返りを書こうかな〜?と思っています。


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