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言葉にできない想いをつらつらと

僕は数年前、自由を勝ち取りたい一心で実家を出た。幼少期から大人になるまでプライバシーのない狭いマンションで暮らしていた僕は、漠然と一人暮らしを始めることが自由への繋がりだと思っていた。

満を辞して得た新生活で安らぎを感じたのも束の間、僕はお金や時間の制約に囚われてしまった。慣れない家事と向き合いながら浪費する時間、生きていく為だけに必要なお金。
実家で暮らしていた頃には感じなかった自由が過去にはあったことを知る。そして自由を求めていたはずなのに、知らず知らずのうちに不自由さを感じ始めた。これが自立なのか、と少しだけ大人になった気がしたのも懐かしい。

不自由さというものは様々なシーンで顔を出す。相手を気遣って思っていることを言えない、好きな相手の本心を聞けない。人に言えない気持ちをつぶやけると始めたSNSも、友達に見られてると思えばそれが出来なくなる。
人に言えないこと、見せられない姿をどこかで吐き出したくなって、新たな居場所を求めて彷徨っている。

言葉にできない想いをつらつらと書き留めるために、僕はここへ新たな自由を求めてきたのかも知れない。

#エッセイ #ひとりごと