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前を向いて進むための記録。 https://twitter.com/yskte26144

最近の記事

新しい出会い 再入院編

再入院編を書くことにしよう。 私の病気は手強い。踏んだり蹴ったりでなかなか良くなってはくれない。 時は流れ、6度目の入院の今回。 なぜかご飯が食べれなくなり、眠れなくなった。ニュージーランドから友達が来る前に休むために入院してもいいんじゃない?とお母さんに言われ、先生とも相談して入院になった。看護師さんもみんな顔見知りで慣れた場所への入院だから嫌だと言う感情はなくてむしろ入院できてラッキー。甘々な環境にどっぷり浸かってやろうと思っていた。しかし、猶予は1ヶ月。それを超す

    • 出会いそして別れ 入院編

      薬も飲んじゃってフラフラしてると思うから今日はここに泊まろうか。そんな言葉で始まった閉鎖病棟の入院生活。3ヶ月も閉鎖病棟にいるとはこの時これっぽっちも考えていなかった。 最初の頃の記憶はほぼない。覚えているのはある看護師さんが一生懸命語ってくれた姿だった。何を言っていたのか今では思い出せないけれど、何かいいことを言ってくれたのは覚えている。のちに担当看護師さんになる人だ。その人の名前だけは覚えておこうと名札を見る。同じ苗字が2人いることに今は気づかない。話が逸れるが、この人

      • 統合失調症との出会い

        私が統合失調症と出会ったのは2020年9月。大学一年生の時だった。いつも通りカウンセラーさんと話すために学生相談室に行った日だった。日記を見直すと、前日、買い物へ行った日記が残っていた。前の日にはなんてことのない日常があった。 カウンセリングの途中に急に幻聴が聞こえて、自分がコントロールできなくなった。「いつ死ぬんだ」「お前なんていなければいいのに」「早く死ね」「早くここから出ていけ、じゃないと殺す」そんな声がどこからともなく聞こえて、しゃがみ込んで泣き叫んだ。泣いて泣いて

        • 私の葬式

          私は長く生きるつもりはありません。それは二十代で終わるのか、四十代なのか、まだわかんないけれど。今が幸せじゃないわけではないけれど、いつもちょっぴり死にたかった。その死にたさは生まれつき持った慢性的なものなのか、病気のせいなのかは分かんない。けれど、それは死しか解決してくれない。順番に、順番に、準備をしよう。 私の葬式はそんな大きくなくていいから、同窓会みたいな葬式にしてください。固くなりすぎないで。あの人と会えてラッキーと思って。久しぶりから始まって、こんなことあったね、

        新しい出会い 再入院編

          オーバードーズ

          初めて薬を飲んだのは月が綺麗な日だった。真っ暗な部屋で薬を口いっぱいに含み、泣きながら飲んだ。外に出たら寒くてまた涙が出た。涙が止まらなくってふらふらしてこの世界から消えちゃうんじゃないかとふと思い、怖くなった。何度も何度も電話をかけた。幾ら経っても電話に出てくれない。意識が遠くなって、何も考えることができなくなった。 オーバードーズをすると記憶が曖昧になる。そんな時だけ都合よくみんなに愛してるよなんて言ってみる。 オーバードーズをするのはこれで3回目だ。毎回入院しなけれ

          オーバードーズ

          閉鎖病棟より

          私は社会から隔離された閉鎖病棟に居た。そこは優しくて温かい場所だった。そんな日々を忘れないように記録しておこうと思う。 朝「おはよ起きてーご飯きたよ、ホールで待ってるねー」優しい声で目が覚める。まだ眠い目を擦りながらホールへ行き、患者さんたちとおはようの挨拶を交わし、ご飯を食べる。朝ご飯のパン2個はおやつに取っておくのが私の習慣になった。 朝ご飯の後はみんな部屋に戻って二度寝。ホールは寂しいほど誰もいない。コロナウイルス、戦争、殺人、事故。ニュースの声だけが響く。ニュースが

          閉鎖病棟より

          透明な女の子のお話

          君の手首には沢山の傷がある。 その傷をなぞるように、カッターナイフですっと線を描く。そこから真っ赤なまだ温かい液体がとくとくと流れ出る。 沢山の病院を回って貰ってきた、大量の睡眠薬を口に入れる。真っ白な睡眠薬が体の中で溶けていく。 ドラマでよくある首吊りの縄の結び方で結び、ドアノブに縄を引っ掛ける。 縄に首をかけるのが怖い。 君はそう言って泣いた。 僕はそんな君をずっと眺めていた。 綺麗だった。苦しんでいる君が、この世界中の何よりも美しく、繊細なものとして存在してい

          透明な女の子のお話

          #この手紙は捨ててください

          もう一度だけ、もう一度だけ二度と戻ってこない過去の話をしよう。前を向けるように。 先生の匂いがした。反射的に振り返る。けれどそこには先生はいない。それの繰り返し。決まって夢の中に出てくる日は寂しい時。夢の中だけでも会えるのならって。もう一度夢を見たくて二度寝する。そんな毎日です。 あなたの笑顔が あなたの優しさが あなたの人柄が 何よりもあなたが 好きでした。何も無かった私にはあなたはきらきらと輝いて見えました。毎日学校に会いに行きたくて土日なんてなければいいと思ったく

          #この手紙は捨ててください

          一月九日

          今日は一月九日。誕生日だ。正直言って誕生日などどうでもいい。くそくらえだ。しかし、そうゆうわけにはいかないのだ。この世に生まれたことを祝うのだ。実際、この世に生まれてきたことは本当に祝うべきことなのだろうか、疑問である。今現在死にたい死にたいと嘆いているのに生まれてきておめでとうと言われるのなんて嬉しくないし、喧嘩売っているのかお前らとさえ思ってしまう。しかし、私の生まれた日、両親は喜んだだろう。祖父母も喜んでくれたに違いない。そんな待ちわびられていた純粋でちっさな女の子が今

          一月九日