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不登校の保護者に勧めたい、オススメ本リスト


〈子どもの特性について理解したい〉

HSCの子育てハッピーアドバイス
HSC=ひといちばい敏感な子


不登校の子は、敏感な子が多いです。

人混みがしんどい。誰かが怒られているのを見ると辛くなる。
ざわざわした音が気になる。

ひとひちばん敏感な子をHSC(Highly Sensitive Child)といいます。

この本はイラストも多く、親子で一緒に読むことが出来ます。

HSCとは、障害ではありません。特性です。

「うちの子はこういう気質があるんだなぁ」と理解しておくだけでも、対応などが変わってきます。



〈子どもにどんなことが出来るのか知りたい〉


子供が元気になるためには、睡眠、運動、食事がとても重要です。

けれど、分かっていても具体的にどうすればいいか分からないですよね。

出来ることが分からない。

「早く寝て欲しい」と思っても、昼夜逆転が起きていることもあります。

この本には、具体的にどんなことが出来るのか。寝るためにはどうすればいいのか? なにを食べるといいのか? どんな運動をすればいいのか?  などが分かりやすく書かれています。

マインドフルネスや認知行動療法に関する説明もあります。

ここまでシンプルにまとまっている本、なかなかありません。


人生を変える 記録の力



これから一歩を踏み出そうとしても、どうしても不安がよぎります。これからどうしていったら良いのだろうと親子で迷うこともあるでしょう。

子どもが前向きになってきた。学校に行こうとしている。新たなチャレンジを模索している。

僕は、無策でとにかくチャレンジするというのはお勧めしません。神経症傾向が高い子は、新しいことや難しいことに挑戦することには強い恐怖を感じてしまいます。

そんな時に必要なのが自分自身と対話し、事前に準備することです。


『心理対比』を使って、事前にどんな障害があるかを予測する。

『葛藤マネジメント』を使って、行動しないデメリットを考えてみる。

『行動実験』を使って、不安で行動出来ないことにトライしてみる

『回避ヒエラルキー』を使って、恐怖に思うことに少しだけチャレンジする。

など、『記録の力』に書かれているワークをすることで、子ども自身が自分と向き合い、次の行動へ向かうための力が得られます。




[マインドフルネス]

僕は不登校の子どもには、マインドフルネスが1番の方法だと思っています。

マインドフルネスとは、いまここに集中する方法です。

例えば、学校に行こうと思ってもお腹が痛くなるのは、行った後のことを考えているからです。つまり、不安とは未来に起こる出来事に対しての懸念なのです。

「こんなこと起きそう」「こんなふうになったらどうしよう」と頭が勝手に考えて、不安が募っていく。

すると、体が拒否反応を示し、腹痛や頭痛が起きるという仕組みです。

不安感に対処するのは、技術です。

その技術こそがマインドフルネスなのです。

「ガンバれ!」「気にするな!」などの励ましは、あまり効果がありません。神経症傾向が高い子は、めちゃくちゃ不安感強いですからね。

少しずつ、マインドフルネスのワークに取り組むのがオススメです。

マンガで分かる心療内科(18)マインドフルネス編


このシリーズは難しい心理の話もかなりわかりやすく解説してくれています。何よりも漫画なのでとっつきやすい。

子どもでも30分ほどでザーッと読むことができます。

マインドフルネスの概念は、シンプル。でも難しいんですよね。

この本、大人でもヒントになることがたくさん書かれているのでマインドフルネスを親子で理解したいなと思うかたにはオススメです。



10代のためのマインドフルネストレーニング

この本は、ガッツリとマインドフルネスについて学べます。中学生くらいなら一人で取り組むことも出来るでしょう。

マインドフルネスとはどういうものか? なぜ、必要なのかについても言及されているので、マインドフルネス入門としてはうってつけです。

子どものためのマインドフルネス


マインドフルネスの基本は瞑想です。でも、子どもは瞑想にとっつきにくい。

子どもでも簡単に瞑想が出来るようになるのがこの本。

【ロウソクの火を吹き消そう】

ロウソクを持っているって想像できるかな?

長く息を吸い込んで、
ロウソクの火にゆっくり、ゆっくり息を吹きかけよう。

炎がゆらゆらと揺れるように、ゆっくりゆっくりふきかけるんだ。

吹き消さないようにね!

息を長く吸って。ゆっくり吐いて。
長く吸って。ゆっくり吐いて。

今度は、長く吸ってから、ロウソクを吹き消してしまう。

フーーーーーーーーーーーーッ

1分から3分くらいで取り組めるものばかりなので、小学生などでも気軽に取り組めます。

うちのフリースクールでも、このワークを朝に子どもたちと一緒におこなっています。

[認知行動療法]

人には考え方の癖があります。

「人には優しくすべき」とか「宿題はきっちりやらなければならない」とか。

完璧主義の子は、典型ですよね。

考え方が極端すぎると、どうしてもしんどくなってしまいます。

「テストで良い点数を取るべき!」という考えが強すぎると、テストの成績が悪いだけで自分には価値がないと思ってしまいます。

考え方を緩めるのが認知行動療法です。

認知行動療法は抗うつ剤と同じ位の効果があると言われるくらい、強力な方法。

ただ、実際子どもが取り組むには少し難しいんですよねぇ。

カウンセリングを受けたがらないですからね。

そこで、まずは本を読んで、ワークに取り組んでみてください。

子ども自身が興味を持ち、「もっとやりたい」と思ったら、カウンセリングを勧めるのが良いでしょう。

マイナス思考と上手につきあう
認知療法トレーニング・ブック


思考のゆがみを「ユガミン」(下記)というキャラ化して分かりやすく表現しています。

子どもでも、「あっ、自分はシロクロンがいるなぁ」なんて思うと、理解しやすいです。

共通言語があると、「俺、学校行くべきやわ」と言ったときに、「おっ! ベッキーが来店してますよ!」と指摘することも出来ます。

簡単なワークも多いので親子で取り組むにはうってつけです!

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イラストでわかる子どもの認知行動療法

こちらはもう少し子ども向け。小学生くらいにオススメの本。

イラストも多く分かりやすく。けれど、子どもっぽいので中高生に「これやってみようよ」と提案しても、「いや、そんなガキじゃないし……」となるかも。


オプティミストはなぜ成功するか

不登校の子はどうしてもネガティブに考えがち。大事なの楽観性です。

楽観性とは、ただポジティブに考えようと言うのではなく、前向きに考えると言うことです。

前向きに考えられないのは、「〜すべき」と言う思い込みがあるから。

その思い込みは何なのか?
どんな時にその気持ちがあるのか?

などを考えるための子ども向けアンケートもついています。

専門書になるため、読書が得意なかたはぜひチャレンジしていただきたい一冊です。



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