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中古車価格分析で車を買う。


マーケットデータ分析の基本

ロードスターの中古車価格を分析してみましたが、その時に気になった価格時系列変動についても計算してみます。タイトルにした”お得な”車についての探索。対象は、アルファードとジムニーシエラ。

市場価格の予測とその重要性

中古車の市場価格予測は、データアナリティクスの魅力的な応用例の一つで、10年以上の分析キャリアで学んだことは、市場動向は複雑で予測が難しいということです。本当にいろんな要素が入り込みます。しかし、機械学習の力を借りれば、この複雑性を理解し、価格動向を予測することが可能になります。(これは言い過ぎですが、、)これにより、中古車の「本当の価値」をある程度は見極めることはできるのです。データに裏打ちされた予測であれば、ただの直感を超え、賢い購入決定にもつながります。これは、データ駆動型の意思決定の典型的な例であり、消費者にとって非常に有益な情報源となります。

外れ値の検出とその意味

外れ値の分析は、中古車市場において特に興味深い領域で、外れ値とは、予測モデルや市場平均から大きく逸脱するデータポイントのこと。これらは時に、市場における異常な価格設定や見逃されがちな機会を見つけてくれます。しかし、外れ値が常に「お得な買い物」を意味するわけではなくて、実際には、これらのデータポイントが示す背景を理解することが重要。外れ値が示すのは、単に価格の異常ではなく、車両の状態、希少性、あるいは市場の一時的な変動など多様な要因かもしれません。昨今問題になっている大手の販売センターは意図的に値段を変えてきてる傾向も見られます。ですのでこれらの要因を正しく評価することが、真に価値ある中古車を見極める鍵となります。

時系列データと価格傾向

新車発売時期と価格の関係

中古車の価格は、新車の発売時期と深い関連があって、この関係を理解するためには、時系列データ分析が不可欠です。新車発売後の時間経過とともに、車の価値は自然と減少しますが、この減少率は車種やブランド、需給バランスによって大きく異なります。アルファードの2015年モデルの価格分布です。まだまだ高値ですが、3.5リッターのモデルだと、”SA”や”SA Cパッケージ”は経年や走行距離による価格低下があまり見れず、こういったものを1,2年乗るのがいいかもしれません。(少し調べると2018年よりセーフティ機能が追加されてるんですね。だから2018以降、値段が高いのかな。)

python plotly による散布図

続いて、2.5リッターモデル。新車価格が400万円から500万円の範囲であるにもかかわらず、この車種は市場において比較的高価格を維持しています。しかし、経年と走行距離の増加に伴う価格低下は明らかに確認されています。外れ値を分析して、低価格で購入し高価格で売却する機会を見極める上で非常に重要です。

新型モデルもちらほら見かけ出しましたので、これらの車種価格も徐々に調整されることが予想されます。2ヶ月ほどモニタしてますが、30−100万円の大幅値下げは2週間単位の確認ですが数台は必ず出てきます。欲しい車両があればウォッチし続けることですね。そもそも近似線の上にある車両は販売店の思惑が大幅に入ってる、”外れ値”である可能性があります。このようなデータ見せながら交渉してみようと思います。

最近、ジムニーシエラを新車購入しました。納車までに14ヶ月の待ち期間が必要でしたが、メンテナンスパックとコーティングを含めた総額は210万円でした。一方、現在の中古車市場におけるジムニーシエラの価値は2023年12月時点で、5年落ちの2018年モデル(走行距離7.9万キロ)が、依然として176万円で取引されていることから、このモデルの価値がいかに高いかがわかります。
豊田章男さんも”この車、値段下がらないんだよ。”と脱帽されてましたね。

市場データによると、ジムニーシエラの価値は時間の経過とともに顕著な減少を見せていません。その独特なデザイン、堅牢な構造、および全地形型の性能に起因しているのですかね。また、アルファード3.5SAシリーズと比較しても、ジムニーシエラはランニングコストが低く、日常の使用に適してると思います。ただ、現在の人気が今後も継続するかどうかは、市場の動向、消費者の嗜好の変化、および経済的要因に大きく依存しますし、5doorが発表されると値段変動(下落)すると思います。

今回は2車種でお話ししましたが、車種、グレード、年式ごとにデータ選択するだけでも、視覚化ツールがあるとはいえ、ひと作業です。911GT3やフェラーリ、ランクル、シビックタイプR、他にも面白そうな車種のデータを取りました。少しでも皆さんのカーライフの金銭負担が楽になればと思います。

数十車種、グレード入れるとかなりのパラメーターになってきたので、次回以降、価値が不変、または向上していく車両にフォーカスしてみます。

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