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過去志向型だっていいじゃない

私は過去志向型の人間です。

過去に捉われがちで、ミスを自分で掘り返して落ち込むし、「あの時代はよかったな」とか思っちゃうこともある。

未来を見ていないわけではありません。

「こういう人生を歩みたいな」というビジョンは持っているし、叶えたい夢もあります。

でも、過去と未来のどちらを思い浮かべることが多いかというと、間違いなく「過去」だと言えます。

自己啓発本やエッセイを読んでいると、「過去を振り返る時間は無駄だ」とか「未来志向で生きよう」など、

過去志向より未来志向が良い」といった趣旨のメッセージに出会うことがあります。

こういったメッセージを見かけるたび凹んでしまい、自己否定に陥っていました。


先日、尾石晴さんの「自分らしく生きている人の学びの引き出し術という本を読了しました。

本の中で取り上げられている「自分の学びに対する軸(=学び軸)」を見える化する過程のワークとして、「感性のアンテナ」発掘ワークに取り組みました。

ワークの内容は、自分が偏愛するもの・好きで詳しいことを書き出し、そこから共通点を探すというもの。

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・吹奏楽が好き
・歌うのが好き
・古い家が多い通りを散歩するのが好き
・デニムが好き
・革製品が好き
・ヴィンテージ品・昭和レトロに惹かれる
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これらは私が書き出した「偏愛するもの」の一部です。(一部といっても4分の1を占めてます)

書き出したものを眺めながら、「なんでこれが好きなんだっけ?」「どういうところに魅力を感じるんだっけ?」と深掘りしながら共通点を考えていくと、

「過去に思いを馳せたい」という欲求があり、「懐かしい」という感覚に大きな感動を覚える。

という「感性のアンテナ」にたどりつきました。


古い家が多い通り」や「ヴィンテージ品・昭和レトロ」は、そのまま言葉のとおり、懐かしさを感じる対象物です。

吹奏楽が好き」なのは、高校のときに吹奏楽部に所属していて、部活動にのめりこむ日々を過ごしていたからでしょう。

楽器を演奏していると、過去に引き戻さます。

思えば、現在所属している団体は高校のOB楽団のみ。以前、会社の楽団にも所属したことがありましたが、雰囲気に馴染めず辞めてしまいました。

楽器を吹くのが楽しいというだけでなく、吹奏楽という活動を通して「高校時代に思いを馳せる」ということに、自分にとっての価値があるのかもしれません。

歌うのが好き」についても、口ずさむのは90年代の楽曲が多いです。最近の曲はよくわかりません。

歌うこと自体好きですが、90年代の楽曲を歌うともっとテンションがあがります。

歌うことで、その楽曲が発表された時代への懐かしさを感じているのだろうと思います。

デニムが好き」「革製品が好き」については、デニムや革製品は長く愛用でき、経年変化が楽しめるところに魅力を感じています。

愛用品が経年変化していくことに、自分の人生の歴史を刻みこんでいる感覚があり、

買った時や傷を付けてしまった日を思い返し、それをきっかけに、その時期の自分の生活や考えなどを思い起こしています。


「懐かしさ」に自分の感性のアンテナが反応していると気づいたとき、私が過去志向なのは「過去に大きな価値を感じているから」だと思いました。

流行を追い求めたい人がいるように、

最新の技術を我先に試したいと思う人がいるように、

私は過去に思いを馳せることがしたい人なのです。

そして、

流行を追うために服を買ったりカフェに行ったりするのと同じように、

ヴィンテージ品を手に入れたり、遠く離れた生まれ故郷で思い出めぐりの旅をしたりするのにも、時間お金がかかります。

時間とお金をかけてでも、懐かしさを感じたいと思っています。

過去に思いを馳せることに大きな価値を感じていて、それが私のモチベーションになりうるなら、

過去志向型だっていいじゃない


過去は学びの宝庫です。

人は日々いろいろなことを経験し、知覚しながら生活しています。

失敗は落ち込みますが、これも貴重な経験や学びになります。

過去を振り返ることは、有意義でとても大事なこと。

それが当たり前のようにできることは、過去志向型の強みと言えるでしょう。

過去志向型の自分を受け入れて、過去志向型ならではの強みを活かして、未来へ進んでいきたいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。

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