言葉とこころ

「御礼と謝罪は大人の基本©️ラーメンズ」精神は、社会を生き抜く上で大切なことの一つだ。
私は些細な事でも出来るだけ「ありがとう」と「ごめんなさい」を言うようにしている。挨拶は円滑な人間関係のベースになるから。あと「(後ろ)通ります」も。後者は居酒屋バイトで覚えて以来、そんなに狭くない所を通る時でも、つい言ってしまう。癖って怖い。

元々、気持ちを伝える言葉としても、挨拶としても大切にしてきた言葉たちだが、2年前、意識はさらに変わった。
きっかけは、地震とブラックアウトだ。
たった1日の出来事だし、直接的に命に関わる事態にはならなかったけれど、拙い経験しか持たない自分にとって、あの日とその後の一連は、私にとって「人間いつどうなるか分からない」と心底思わされる出来事だった。この世に当たり前なんてないんだな、と。
明日死ぬかもしれない、好きな人と別れなくてはならないかもしれない。なら出し惜しみなんかいる場合じゃない。格好つけたり、面倒くさがったりして機を逸するなんてださい。その気持ちが強くなった。
結果、周りへの感謝や謝罪はすぐに、心を込めて伝えるようになったし、変に自分を抑える事も少なくなった。言いたい時に言いたい事を言おう、と。辛い時も、悲しい時もきちんと思いを口にする。
それが正しいのかどうかは分からない。わがままになっただけの感も否めない。ただ、少なくとも不満や後悔は減った気がする。まあ、器が小さいので、文句を言いたくなる事柄は定期的に訪れるけど、対処のスピードは速くなった。ぐちぐち言ってる暇があったらできる事をしよう、って感じだ。

何かが大きく変わったわけではないけど、あれ以来人生の質が微妙に向上した気がする。行きつ戻りつだけど。
言葉ひとつで、自分の周りに灯をともす事も、炎で焼き尽くす事もできる。私は前者を選ぶ人間でありたい。まだまだ修行が必要だけど、がんばります。

……
贔屓のお店の一杯。

濃くて量が多いところが好み。

世知辛い世の中でどう生きたいかなって考えた結果、最近は執筆活動をぼちぼち復活させている。美味しい珈琲を飲んでひと息つきつつ頑張ります。

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