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みんな手取りを気にしてるんだなって思うー#手取り15万 トレンド入り

イラストを描く仕事をしているつかはらです。
中小企業のプロモーションツールをイラスト(マンガ)を使って制作するというお仕事です。 
中には求人のプロモーションも。
本当は仕事の忖度してこういうの書かないほうがいいのかもしれないけど、
理解のある企業様にこそ力になりたいので敢えて書いていきたいとも思います。

なぜかこの #手取り23万 のnoteがずっと地味に読まれています。
8月1日に書いたのに他の普通のnoteよりよっぽどビュー数を稼いでいます。

みんなそんなに手取り賃金に興味あるのかな?あるよね、貧困だもんね。

手取り金額が次々とTwitterのトレンドになる状況

そして今回Twitterのトレンドに「手取り15万」が。
そもそもの発端は上のツイートだったようですね。

手取り15万という死なないギリギリのラインの雇用がこんなに蔓延してるとは思わなかった、しかも日本中に。

「手取り23万」のnoteを書いたきっかけもTwitterのトレンドからでした。
その前に阪急電鉄のポスターが話題になっていたのを受けてこんなツイも。

この3ヶ月で35万下がったけど、一体どこまで下がれば皆さん納得の正真正銘の「低賃金」ラインなのだろう…?

「手取り」と「貧困度合い」を国税庁の調査とコチラを参考に書き出した図を出してみましょう。

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阪急電車の広告の「月50万か30万」
【月50万で生き甲斐のない生活or月30万で楽しみな生活】でした。
文章を書いたのが80代だというのも一方で話題になっていました。
グラフで見るとわかりやすく現状が見えてない話だというのがわかります。
そりゃ70%の人が「月30万」ももらってないし、「月50万」なんて4.5%なので
炎上もしますよね。
阪急電車の広告の時の問題点は
「月収の現状を働く世代より上の世代はかくも知らない」ということですし
それを「企業は広告にしてしまうほど無頓着」ということだと思います。

「手取り23万」の話題はその給与自体は日本の平均だけれども
その生活自体はとてもじゃないけれど、文化的な生活とは言えない内容でした。
給与額だけじゃない問題がそこにはあったと思います。
平均月収を獲得するまでには自分のプライベートも何もかも差し出さないとできないということが問題だったと思うのです。
ブラックな働き方は企業側が強要しているだけではなくて
「ブラックな働き方をしないと生活がとてもじゃないが成り行かない人がいる」という問題も見えたのではないでしょうか。

さて今回の「手取り15万」これこそ「低所得」としての話なんじゃないかと思ったわけです。

ちなみにあいかわらず手取り計算はこちらにお世話になっています。

最低賃金ってなあに?

いや、よくわからん。
最低賃金が目指すものとして人の生活を保証しないような不当な賃金で雇わないように制限しているんだと思うんだけど。

Wiki見ると諸外国では制度としてない国もあるんですね!すごい。
日本、佐野SAのストの流れとか見ていると制度にしないのは確実に無理ですな。

セーフティ・ネットであり、それは労働者が「最低限度」の生活を営むのに必要な賃金水準ということ、という認識で話を進めたいです。

最低賃金は東京で1013円まで引き上げられますね。

最低賃金1013円でフルタイムで働くと、手取り13.3万円
手取り13.3万円ってどういう金額なんだろう?と思った時にこちらにあたりました。

13.3万円。そうそれは都内での生活保護受給額と同じ。
最低賃金は生活保護と同レベルになったよ!!\(^O^)/やたー
(詳しくないのですが最低賃金があがったら生活保護金額変わります?
 それとも元々生活保護のほうが金額が上だったとかまさかあります?)

最低賃金では「普通の暮らし」をすることさえおぼつかないと書かれた記事。

参院選のポスターで「1日8時間労働で普通の暮らしができる社会を」と訴える候補者がいたが、今の日本はそれには程遠い。だからこそ、このようなフレーズに訴求力が感じられるのだろう。

手取り15万 を考える

ツイッターではもっと低いとかそういう不幸自慢もありますけども
この「手取り15万の雇用がこんなに蔓延してるとは思わなかった」というのが
最初の問題提起なんですよね。

「こんなに蔓延」
グラフから見れば手取り15万は「ほぼ貧困」層で、「3人に1人以上」です。

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確かに、手取り15万て聞くとそんな低賃金そんなにあるわけないじゃない、って思うかもしれないです。
でも「時給1200円でフルタイムで働きませんか」っていう求人って、とくに正社員雇用でないところで目にしませんか。
正社員でも「初任給20万」ってありがちではありませんか。

もしかして出してませんか。

阪急電車の広告で書いた問題点の一つに「企業側が無頓着」と書いたのですが
売上・利益・人件費には興味があるのですが
そこで働く人に対して、その人の生活に対しては無頓着なんです。

以前、経営者をやっている友達が「その生活に対して責任がある」と話していて
本当にそういう考えを持てるかどうかだよなぁと感じたことがあります。
(すごい覚悟だなと思ってとても印象に残っています)

働き方改革と言われますけども、それは働く側の問題ではなくて
企業側が社員の生活を想像する想像力を持つ「働かせ方改革」なんですよね。
社内環境を良くするかだけの話に終始しているのを見ていると
結局何も変わりそうにないなという印象が拭えないでいます。

求人に「給与」「勤務時間」が書かれているのは
会社が「こういう生活をしろ」と言っているのとほぼ等しいことですよね。
「時給1200円、フルタイム」=「さあ一緒に「ほぼ貧困」の仲間入り」
ってその求人を見た人は読んでいるかもしれません。

1社で手取り15万でも勤務日数が少なかったり、他で働ける状況が作れたりすれば
もう少し状況も変わっていくでしょう。

富裕層だって、貧困層が多ければ多いほど税金多く取られると思うのよね。
(取れなくなってきてるから消費税なんだろうけど)
だったら、みんなでもっとお金回していけばいいと思うのですが。

Fight for $15

いろいろ調べていくうちにアメリカでの最低賃金の話にあたりました。
「Fight for $15」
最低賃金を引き上げるための運動です。
引き上げ基準が15ドル。日本円にしたら1500〜1600円ってところでしょうか。
ざっくり月の手取りが20万円だとしたら、時給1550円

時給1550円最低賃金。手取り約20万。都内で生活する前提で考えます。

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こんな生活です。
せめてこのくらいの生活は「文化的な生活」として保証されていてもいいように思うのは私だけでしょうか。

この生活水準が「普通の暮らし」であって働けばここが保証されるのを目指していけないのでしょうか。

まとめ

もう一度同じ記事。

参院選のポスターで「1日8時間労働で普通の暮らしができる社会を」と訴える候補者がいたが、今の日本はそれには程遠い。

ここまで見てきた通り
東京で1日8時間労働で普通の暮らしができる最低賃金が時給1550円だとしたら
「今の日本はそれには程遠い」というのが実感としてもあります。

最低賃金1550円。
物価ばかり高くなるけど現在の東京で言ったら、それくらい実現してほしいけど
時給1000円で企業を守れって話が出ているんですよね。
そのぶん生活は守られない。確かに「程遠い話」だなって実感します。

時給が安い求人を見るたびに
服は買えない、友達と遊べない、美容院には行けない、駅から10分以上の狭い部屋に住んで、食事は、毎回外食できずにおにぎり2つとお茶を買えるくらい。
自分のもとで働く人がそういう生活で良いと思っているのかなって思ってしまう。

そこに想像力はあるのでしょうか。

「低賃金」トレンド。
こんなのが3ヶ月に何度も話題になる世の中じゃないほうがいいですよ。

会社の利益が上がらないのも回り回って働いてる人が使えるお金が少ないから。
金は天下の回り物。
回してなんぼ。

まぁ働いて稼ぐだけがお金をうむわけでもないですが、そこはまた別の話として。

読んでくれてありがとう!心に何か残ったら、こいつにコーヒー奢ってやろう…!的な感じで、よろしくお願いしま〜す。