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「曖昧さ」を許容するメリット

うちには、業務に役立つ資格を取ったり、能力高めるために学校行くとか、講座受けるとかの際に、その費用を支援しますよという制度があるのだけど、あまり詳細なルールは定めてない。都度、常識に従って判断する、というレベルで運用している。

何がダメで何がOKって判断をルールブックみたいなものにしておけば、誰でも判断できて楽なのかもしれないが、実際には色んなケースが出てくるし、その度にルールを見直さなければならなくなる。

それよりか「常識に従って判断する」ってことで、その都度判断する方が柔軟なんじゃないのと思ってる。で、実際そうやってるが特に問題は起きてない。社員も常識にそって判断して申請するし、今んとこ却下するようなものもない。

たとえば、自動車免許持ってない子が、その制度で免許取得したいんだ、となった時、どうするか。今のところ全額は厳しいかもしれないが、一部は負担してやってもいいんではないかというような感じになってる。

でも、そういう運用をしだすと、やれ、そんなこと許可したら、じゃあバイク取りたい、船舶取りたい、とかなんでも言ってくる人が現れて大変なことになるぞ、と思うかもしれない。(業務にこじつけることは全然可能で、たとえば「船舶」で言うと、うちにはもともと会社で所有する船があったりもする)

でも、そんなことにはならないし、毎回、自動車免許の取得を会社が支援するわけでもない。その子は支援するけど、他の子はしないかもしれない。それは贔屓だ、不公平だと言うかもしれないが、その判断自体も、常識にのっとってやるつもりだ。業務において自動車免許の必要性が高ければ仕方ないし、別に必要ないということであれば支援しない。 そんなことは社員も大人なので普通分かってくれる。

また、もちろん時期やタイミングによっては、去年はその制度で使えたものが、今年はNGになることもある。不公平とか言われそうだけど、これも仕方ないんじゃないかと。人生だってそんなこと一杯あるし。

会社としても精一杯のことはやるけど、いついかなる時でも全員に同じようなレベルのサービスが提供できるわけではない。
そこは仕方ないと諦めて欲しいわけだ。そこを譲歩してもらえないとなると、途端に条件が厳しくなって、そもそもじゃあ資格支援制度みたいなもの自体を提供できないということになりかねない。

でも、ケースバイケースがありえるのだということを許容してもらえれば、会社にとってのリスクも低くなるし、社員にとってもメリットは増える。

その「曖昧さ」みたいなものを会社も社員も、ポジティブなものとして許容できるかどうか。それができるだけで、ルールや制度でシンプルにできるものはいっぱいあると思うし、社員にとってメリットのある制度ももっと作れるんではないかなと思ってる。

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