お皿のおはなし
例えば、その人が生まれつきもっている「能力」を可視化させたら、「お皿」のようなものではないかと思っている。
その「お皿」の深さや大きさは一人ひとり違っていて、上にのせられる量が決まっているかもしれない。
お皿の形は決まっていても、
どんな食材をのせるか?(食べ物しかのせられないわけではない)
それをどう切るか?
どんなふうに盛り付けるか?
は、自分で決められる。
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発達障害の子どもの親として社会を見はじめて、6年。
やってもできないことのほうが多い人や、生まれつきできないことを持っているときは、「能力」をどう考えたらいいのだろう?
肢体不自由のある人が、「やればできる!」マインドセットで歩けるようになるか?
書字が苦手な子に、「やればできる!」とやらせて生活に書字が根付くか?
できないことはできない。それを受け止めて、その中での「やればできる!」はできるかなと、当たり前のことを映像にすると、「お皿」だった。
山中伸弥先生だったら、ご飯の上にステーキを何十枚も、レタストマトピクルスチーズアボカド...いっぱいのせられる、直径3m、深さ5mくらいの大皿かもしれない。
私のは、どこにでも売ってるようなオーバル皿で、
子どもたちのはてびねりの、何をのせられるかも分からないような、実用的でない陶器かもしれない。
でも、それでよくて。
そこに、
どんな食材をのせるか(ステーキ?お刺身?食用花?!)
それをどう切るか(一切れ?たたき?花びら一枚分?!)
どんなふうに盛り付けるか?(つめこむ?ちらす?ふりかける?)
食べ物なんかいいから、好きな色のクレヨンや、公園で拾ったきれいな葉っぱをのせる?
と考えるのは、「やればできる!」「growth mindset(成長型思考)!」より、もっと私の心を軽くする。
【もやもやと考えるきっかけになった素たち】
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