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現場で感じるアスリートの引き際(引退)とリテラシーについて

本日の現場からは、
【現場で感じたトップアスリートの引き際(引退)とリテラシーについて】と題してお話します。
 
過去の現場経験を踏まえて私が思うところをつらつらと書きたいと思います。
*あくまで個人的な見解です
*特定の人物を指すものではありません

 
アスリートの引退の美学については、
 
・バリバリ出来ている時に引退する
・ボロボロになるまで続けて引退する
 
この二択でよく話題になると思いますが、今回はこの手の話から少し踏み込んで、
〝ボロボロになるまで続けて引退する〟を更に二つに分けて考えたいと思います。
 

ボロボロになるまでと聞くと、ケガなどにより体の様々な部分に不具合が生じ、それが技術に影響を及ぼし、引退に追いやられていくケースを想像する人が少なくないと思います。
 
この手の話を聞くと、
〝ケガさえなければ〟〝ボロボロになるまでよく頑張った〟など、惜しむ声や労いの言葉が多くかけられると思います。
 
しかし、アスリートたちと同じ空間でトレーナーとして過ごさせて頂いていると、もう少し深い部分が見えてきました。



アスリートと言われる選手は、その他大勢の人とは比べ物にならない努力と才能があることは言うまでもありません。
その中でも、トップアスリートと言われるごく一部のアスリートはその何倍もの努力、多くの犠牲や苦しい経験、そして才能があるのだと思います。

そんなトップアスリートでさえ引退の時はやってきます。

【ポテンシャルはもちろん、そこに〝知識〟を備え最善を尽くして引退する選手】


アスリートとはいえ、歳を重ねるごとに体が老いていくことは避けられない事実です。
その中で、競技スキルだけでなく、体を構成する様々な要素(解剖学、栄養学、運動学、睡眠など)について常に新しい知識や情報をアップデートし、実践するアスリートがいるのも事実です。

プロ野球の世界に入って、
選手がその辺の学生トレーナーより、解剖学や運動学を知っていることに驚きました。

カテゴリーのトップなので、スキルの追求はもちろん、一般人には備えていない特異的な身体感覚があることは言うまでもありません。

それに加えて、様々なリテラシーまで持っている選手が稀にいます(常に取りにいっている)

もちろんそんな選手は、一軍の舞台でも一流と言われる数字を残してきた(残している)選手です。

スキルの追求は言うまでもなく、その他のやれることは全てやっていると思います。

そんな選手がボロボロになるまでというと、
本当にボロボロなんだと思います。


それでも未だ、高みを目指し日々戦う姿は本当に尊敬します。
そのような選手は、トレーナーとしてはもちろん、人として沢山の気づきをいただき、素直に応援したくなる選手です。

【ポテンシャル〝だけ〟でボロボロになるまでやって引退する選手】


冒頭でも話ましたが、
ボロボロになるまで。と聞くと、それを美談のように捉えがちです。
しかし、そこはもっともっと解像度を上げて考える必要があると思います。

ポテンシャルだけでやってきた選手にとっては、最盛期のイメージが色濃く残っていて、いつまでも〝あの時〟のパフォーマンスが出せると信じています。

しかし、年齢とともに体は老いていきます。
これは抗えない事実だと思います。

そうなっても、以前と同じような食事、睡眠、準備で〝あの時〟と同じようなパフォーマンスが出せると思い込んでいる選手が少数いることも事実だと思います。

もしかしたら、リテラシー(知識)を備えていれば、あと1年長くプレー出来たかもしれません。

何事も生き残るためには、変化していかなければいけません。
その変化の方向と方法の助けとなるのが、リテラシーだと思います。

これは選手だけの問題ではなく、その側にいるトレーナーも無視してはいけないことだと思います。

選手にマッサージやストレッチ、鍼治療などで体の疲労を改善したり、リハビリをしたり、トレーニングで体を強くしたり。

これらはトレーナーとして大切な仕事です。

しかし、それと同等もしくはそれ以上に、選手自身のリテラシー向上へ関わることは、トレーナーとして大切な役目だと思っています。

スポーツ現場の最前線に身を置いていて、ここ3年程で強く感じるようになってきた、選手のリテラシーについて書かせて頂きました。

トレーナーとしての考え方はそれぞれあるかと思いますが、私はこんな事に重きを置きながら、これからもトレーナー活動を続けていきたいと思います。

というわけで、
【現場で感じたトップアスリートの引き際(引退)とリテラシーについて】と題して、お話させて頂きました。

本日も、最後まで読んで頂きありがとうございました。
気づきのキッカケになった方は、いいねやフォロー、シェアなどを宜しくお願いします。
 

それでは、この後も心身ともに充実した時間をお過ごしください。

以上、現場の竹田祐平からでした。

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