資格と仕事を理解し、価値を創造する
プロスポーツ現場でトレーナーをしたり、鍼灸整骨院でアドバイザーをしたり、若手トレーナー向けに交流会を主宰したりしている、竹田祐平です。
本日の現場からは【資格と仕事を理解し、価値を創造する】と題してお話します。
見るからに難しそうなテーマですが、伝えたいことは至ってシンプルです。
資格と仕事は分けて考えよう
トレーナーの価値を創造するには結果だけでなく○○が必要だよね
という話をしていきます。
資格と仕事
前回の記事でも少し触れましたが、ここ最近〝スポーツトレーナー〟の呼称についての議論や、パーソナルトレーナーによるトレーニング中の事故や無資格者の施術による問題が話題となっています。
このあたりに関しては前回の記事で書いた通りですが、それなりの事をするなら、それなりに勉強して、その分野の知識やスキルを習得し、あわよくば資格を取る方が良いよね。というのが、私の意見です。
先日、尊敬する先輩であり一緒に働いていた戦友でもある寺岡祐助氏(現 関西医療大学講師)に、スポーツトレーナーの呼称問題について質問したところ、とてもわかり易い回答を頂きました。
それは、資格と仕事を分けて考えるという事です。
このブログで全てが解説されています。
SNS上でみかけるスポーツトレーナーの呼称による議論は、資格と仕事を混同してしまっているケースが多いのではなかいと思います。
鍼灸師、柔道整復師、理学療法士、アスレティックトレーナー、CSCSなどは、仕事ではなく、資格です。
様々な資格を取得して、○○をして、△△を提供し、対価をもらう。
これが仕事です。
(寺岡先生のブログでは仕事についてもっと大きな捉え方で解説されていますが)
つまり、鍼灸師(資格)のみのトレーナーや、アスレティックトレーナー(資格)を有するトレーナーも存在するし、資格を取得していないトレーナーも存在します。
SNS上の議論に一石を投じるのであれば、
〝トレーナー〟や〝スポーツトレーナー〟という言葉の使用について、何らかの制限を設けるなどの議論が必要であると思います。
(○○や△△の資格を取得していないと〝トレーナー〟や〝スポーツトレーナー〟を使えないなど)
ただ、トレーナーという認知を獲得していない職業の段階で、それが最適解なのかは議論の余地があると思います。
とかく、資格と仕事を分けて考えることで、自分のやりたい事ややるべき事、目指す方向が見えてくると思っています。
価値を創造する
前段からの続きになりますが、呼称についてもトレーナーという仕事が曖昧なだけに議論が空転しているように感じています。
トレーナーという職業の認知と理解を得るためには価値を創造する必要があると考えています。
以前、大塚健吾氏(現 茨城ロボッツ)をお招きし、若手トレーナー向けに交流会を行なった際に、価値を創造するには、自分たちの出来ること、やるべき事を明記したジョブディスクリプション(職務記述書)の作成が必要だと大塚さんが仰っていました。
このあたりは、結構見落としがちな方も多いのではないかと思いました。
とくに専門家であり、技術職であるトレーナーは、自分の施したことに結果を求め、その結果が真っ当に評価されると信じているし、そこを懸命に磨き続けます。
技術や知識を磨き続けることはとても大切なことです。
しかし、評価する側(雇い主)は、専門家でなければ技術職でもないため、そこへの評価は妥当に下せない。
そんな状況で、
「なんでもっと評価してくれないんだ!」と叫んでも、理解を得ることは難しいはずです。
まずは専門家である自分たちは、
何が出来るのか?
何を提供できるのか?
どんな価値があるのか?
このあたりを明確にして、言葉や文字として伝える必要があると思います。
そうすることで、雇用主の理解を得られ、より真っ当な評価が下されるようになるはずです。
また、そうすることで、資格に対する認識や理解も向上していくと思います。
鍼灸師、柔道整復師、理学療法士、アスレティックトレーナー、CSCSそれぞれの資格保持者は、何が得意で何が苦手なのか?何ができて、何ができないのか?
自分(GMや社長)の作りたいチームにはどんな専門家が必要なのか?
そんな議論や思考になれば、我々専門家に求められる事はより明確になると同時に、淘汰され厳しくなる部分はあるとしても、ざっくりしたトレーナー界にとっては全体的に考えれば、未来は明るくなると思っています。
とは言え、経験と実績は大きい
ここまで話を進めて来ましたが、最後にちゃぶ台をひっくり返すような事を少しだけ。
資格はその分野を学んだ証だし、資格への理解が進むことで業界や呼称問題解決にも貢献する事は間違いないと思います。
しかし、資格があれば全てオッケーという簡単な話ではないのが、リアルな部分だと思います。
だからこそ、制度やルールで線引きすることは難しいんだと思います。
常に対峙するのは、人であり、それぞれに個性や個別性があり、学んできた知識や技術が全て同じように当てはまる事なんて、ほとんどありません。
そんな時に求められるのは、経験、情報編集力、コミュニケーションスキルだと思っています。
この辺りを習得するためには、専門的な知識やスキルだけでなく、様々な学びが必要になると思います。
私は現場での活動に多くの時間を費やしてきましたが、そこで得られた学びは多岐に渡ります。
現場であろうがなかろうが、やはり人と対峙し試行錯誤する時間は多くの気づきや価値を生むと実感しています。
結論が出ないまま終わってしまいますが、まだまだやるべき事はたくさんあるなと改めて思いました。
というわけで、
【資格と仕事を理解し、価値を創造する】と題して、お話させて頂きました。
本日も、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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それでは、この後も心身ともに充実した時間をお過ごしください。
以上、現場の竹田祐平からでした。
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