2月の全短歌⑪めく、めく《終》
101
シロクマの家は屋根すら付いてない星がいつでも見られるように
102
丸腰の俺でもいいか笹舟の日々でもいいか、やわらかければ
103
直線で描いた夢にない花と曲がりくねった道で出逢った
104
花丸の描かれたテストがポケットの中でわたしをあたためている
105
いなくても生きていくことできるけど三時くらいに思い出す人
106
埼玉で産まれて生きて死ぬまでに名もない幸を何度もつまむ
107
これはまだ予告編だと言い聞かせワンチャンあると思ってる蜂
108
倒れてた自転車たちが起きている優しい誰かに謝りたい
109
雨の日に送られてきた封筒は君の手紙の傘なんだろう
110
絶望の真ん中あたりにいるときも心臓さんは生きたいと言う
111
いつの日か情熱大陸出るための練習をする一人車内で
112
からあげくん増量中のコンビニで一日増えた今年を味わう
113
雪の上青い涙がこぼれたのラメのせいだと君はJAMめく
2月の短歌は113首で打ち止めです。
来月もまたよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?