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毎日超短話577「門出」

カフェの外は雨風が強い。その窓の外にさっき別れた恋人が立っている。雨宿りしていったら? と言ったけれど、別れ話をこれ以上続けたくはないみたいで、出ていった。彼の傘に桜が積もっている。傘を畳んだ彼の上に桜がシャワーのように降り注いだ。別れてなかったら、たぶん振り向いただろうけど、きっと泣いているから。門出の桜だね、つぶやきながら、わたしも泣いている。



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