『未解決事件は終わらせないといけないから』をクリアしました。
韓国のインディーゲーム開発者SOMIさんが2024年1月18日にリリースした作品です。推理物の短編ADVで、独特な推理システムが特徴となっています。

途中から意外な展開になって、その状況を理解したり話を整理したりするのが面白かったです。とても斬新なテキストADVで、数ある名作ADVの中でも、独特なゲームシステムになっていると思います。

■証言をジグゾーパズルのように解いていく

本作は、「清崎蒼」という元警察が警部時代に解決できなかった未解決事件「犀華ちゃん行方不明事件」の真相を、主人公の記憶を探りながら掘り起こしていくゲームです。

主人公は、事件に関する記憶が曖昧なため、事件の関係者の証言を"誰が"、"いつ"、"どの順番で"聞いたものなのかを正確に記憶していません。

そのため、ゲーム内では、
・各人物の証言を思い出す
・各人物の証言が正確には誰が言ったものなのかを推理する
・証言の時系列を入れ替える
という操作を行っていく事になります。

"証言のジグゾーパズル"を解いているような感覚になります。

各証言はTwitterの呟きのようなもので表示されており、それが各人物ごとに横に並べて表示されています。各人物ごとにタイムラインのようなものが表示される形になり、各証言を入れ替えたり、新たな証言を発掘したりしていきます。

そういった推理をしていく中で、徐々に未解決事件の真相に迫っていきます。

■プレイ後の読後感

プレイ時間は5時間ほどです。私自身が、内容を頭の中で整理したり理解したりした時間も含みます。
長編ではなくあくまで短編ADVですが、内容は濃く面白いです。各証言にどういう背景があって、どんな真相があったのか、といった事を徐々に発見していくのが面白いです。

途中からこの事件の意外な真相が見えてくるのですが、その状況整理や理解をしていく事も含めて面白いです。

「何故この事件が未解決事件になったのか」といった真相にたどり着いた時、序盤では想像しなかった気持ちになりました。

短編ADVらしい、良い読後感があります。
ぜひおすすめしたいです。