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鳥よけスパイク、ゴールデンスパイク

皆さん、いかがお過ごしですか?
チェスタータウンの夏も去年に比べて、暑いような気がします。庭の植物も害虫被害にあうし、雑草が容赦なく伸びてしまい追いかけっこです。でも大丈夫、経験値も上がり、対処法も増えてきましたから、がんばります!

こんな記事を読みました。
私たちを出し抜く鳥たち:巣作りのための鳥よけスパイク。
鋭利な金属でできた短冊状のピンは、鳥が建物に近づかないようにするために使われるが、巣を作るためにそれを盗む鳥もいる。鳥が鳥よけスパイクで巣を作っているのだ。

都会に住むカササギとカラスの巣で、知能の高いコゲラ科の鳥です。
カササギはしばしばドーム型の巣を作り、棘のある枝を組み合わせて屋根を作り、外敵から身を守るそうですが、金属スパイクを集めてトゲトゲの巣にしたようです。カラスは鋭いピンを逆に巣の内側に向けて構造を安定させた巣を作ったようです。どちらにしても、いかに直感的で、身近にある材料を見つけ、それを使うという柔軟性を示しています。人間がどれだけ多くのゴミを残していったかを反映しており、人工的な巣材の使用が一般的になりつつあることを示唆しているとのことです。

私の庭や家の隙間?にいそうだなと思う鳥の巣があります。雛の声も案外低い位置から聞こえてきます。居そうな時は邪魔しません。不在になった鳥の巣をみると、プラスチックやタバコのパッケージなどが材料に含まれて、驚きます。かなりアートしてます。

この記事によると、南極大陸を除くすべての大陸で、176種の鳥類によって作られた何万もの巣に、ビニール袋、布紐、釣り糸、ペーパータオル、デンタルフロス、輪ゴム、タバコの吸殻などの人工物が含まれているそうです。
光沢のあるものやカラフルなものは、鳥が仲間を呼び寄せるのに役立つかもしれないし、捕食者の注意を引くかもしれない。タバコの吸殻に含まれる化学物質は寄生虫から巣を守るのに役立つが、鳥にとって有毒である可能性もある。また、巣に入り込んだプラスチックの紐やひもにヒナが絡まる、ということもあるそうです。

いずれにせよ、鳥たちも私たちと同じように、生きている動物。居場所を持つために工夫しながら生き抜かないといけないのですよね。

もう一つ、興味深い話をご紹介します。

国際地質科学連合は、カナダ・オンタリオ州のクロフォード湖層を "人新世 “の始まりの基準地として選びました。人新世とは、地球の46億年の歴史における新たな章であり、カンブリア紀、ジュラ紀、白亜紀と並んで、惑星に重大な変化をもたらす時代となる可能性があります。
グローバル化、工業化、エネルギー消費が加速し始めた20世紀半ばに新たなエポックが始まったとし、人新世とそれ以前の完新世を明確に分ける「ゴールデンスパイク」と呼ばれる物理的に立証可能な場所の投票を開始したのです。その場所がこのクロフォード湖なのです。
クロフォード湖は面積が小さく、水深が深い(広さ6エーカー、深さ75フィート)ため、上部の水は底部の水と混ざらない。湖底には酸素がほとんどなく、魚も昆虫も有機物もいない。その結果、無機物だけがゆっくりと落下し、年輪のような縞模様を形成する。この年輪のような縞模様を分析するとわかるのは、核爆発によるプルトニウムと放射性炭素の急激な変化や、化石燃料の加速燃焼による飛灰が含まれています。過去から現在に至るまで生物地球化学的プロセスが人間の活動によって支配されていることを述べ、事実を認識することが「人新世」の地質年代が意味するところなのだと解釈します。

人間が自然とどう向き合うべきかは、さらなるここからの事実から議論されるでしょう。やがて今後の世界経済のガイドラインがこの事実を軸に導かれるのを期待します。
人間の私がどう家の敷地内の鳥、虫、雑草と向き合うべきかなどとは全く大した問題ではないのです(笑)。

注 ゴールデンスパイクとは・黄金の犬釘、もとは鉄道路線が完成するときに最後に記念のために打ち込まれる犬釘のこと。この場合は地質時代を区切る境界を示すものとして地層に打ち込まれる金色の杭。

参照・
朝日新聞(時時刻刻)7月13日
人間の活動、地球史揺るがす「人新世」モデルにカナダの湖 「前例ない変貌の証拠」
The New York Times July 13,2023 ‘They’re Outsmarting US’ by Emily Anthes

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