見出し画像

ある建売住宅が売れ残っていた

最近僕の友達が地元に家を買った。綺麗でオシャレな新築建売の一軒家だ。売れ残っている家というのが、その友人が購入した家の数軒隣にある。

同じ分譲エリアにあり、他は順調に売れていったが、その1件だけはしぶとく売れ残り続けてしまっていた。原因はおそらく見当がついていた。

その家の真隣には、ゴミ捨て場があった。その分譲エリアのために作られた新しいゴミ捨て場のようだったが、それがその家の敷地にめりこむような形に配置されているのだ。

その敷地を上から見ると、真四角の土地の一角が不自然に切り取られているような図になる。まるで家の敷地の中にゴミ捨て場があるような状況だ。

そのゴミ捨て場と例の家との間には、子供の背丈ほどの塀がある。だが、夏場などはゴミの匂いが容易に玄関前まで漂ってきてしまうだろう。

「売れ残っている原因はこのゴミ捨て場に間違いない。ゴミ捨て場が近すぎるから、みんな嫌がっているんだろう。」

僕がそういうと、友達は驚いた声でこう言った。

「え?!俺ならゴミ捨場近くてラッキーだと思うけどなぁ。仮に臭いがしても窓閉めてれば気にならないでしょ。」

自分自身がデメリットだと思い込んでいる物事にも、それにメリットを見出す人は必ずいる。色々なモノの見方を検討することを、日々の生活で忘れないようにしていきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?