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2 生まれ変わりのもしも。

突然だけれど、この記事を読んでいる方は生まれ変わりを信じるタイプだろうか?
あ、宗教の話をしようとしているわけではないので安心してほしい。
ざっくり言うと私の空想の話だ。一緒に想像して楽しんでもらえたら嬉しい。

私は生まれ変わりを信じているタイプ。というか、そういう仕組みで世界ができていたら面白いなと最近思っている。
私が思うに、こうだ。
魂の数には上限があり、基本的には増えることも減ることもなく、どんどんリサイクルが行われる。
死んだ体から抜け出た魂は念入りに洗濯されて、それまでの記憶を綺麗さっぱり落とされる。
(魂が洗濯されて真っ白になって、並んで天日干しされているところを想像してみてほしい。かわいいね)
まっさらになった魂が新たな役に吹き込まれて、また新たな人生を歩むのだ。
ここで洗っても洗ってもど―――しても落ちないしみのようなものが、性格だったりするのかなぁと思う。もしくはもともと染めつけられている柄か。
たまに「前世の記憶がある」という人がテレビに出ていたりするけれど、そういう人は洗いが甘かったから記憶がちょっと残っていたのかもしれない。デジャヴもたまにあるけれど、あれは残り香のようなものなのかもしれない。(デジャヴは科学的に脳のバグだとか証明されてるんだっけ?よく知らないが)

そして、生まれ変わるのは何も未来とは限らないと思っている。
去年「いと、といと。〜ふちかざり〜」という舞台に出演した。その時に渡された台本を読んで、非常にしっくりきた。
未来の世界で「来世で結ばれよう」と約束した恋人たちが、それぞれ昭和、大正と別の過去の時代に生まれ変わってしまう、というのが大枠のストーリーなのだけれど、過去に生まれ変わることもあるかもしれないってみくみんさんも思っているのかな!と思って嬉しかったおぼえがある。
最近流行りの異世界転生モノも、実は異世界じゃなくて過去の時代の別の国に生まれ変わっている可能性も否定できないと思う。
新たな役に魂が吹き込まれて、ということを言ったが、役もすでに用意されているんじゃないかと思っている。
私は今世はたまたま村田結香という役を振られたが、例えば、私が死んで次に生まれたら織田信長役かもしれない。でも、私の性格の織田信長だったら、明智光秀と仲良くなって謀反は起こされないかもしれない。逆に豊臣秀吉と上手くいかなくて謀反起こされたりして。というか、そもそも天下統一を狙わないかもしれない。あれ?光秀や秀吉も性格違う可能性あるよな。いやちょっと待てよ、さらに言えば戦国時代という激動の時代すら存在しているとは限らないぞ。
あ、これがパラレルワールドか?信長が光秀に討たれなかった世界線とか、戦国時代がなかった世界線は、それはもう充分異世界かも。
(今、毎週「新・信長公記」を観ているので戦国時代を例に出してみました)(あなたも好きな戦国武将や偉人などで想像してみよう!無限に楽しめるぞ!)

ちなみに、「どこそこに生まれる誰々」というふうに役があらかじめ決まっているとしても、そこに吹き込まれる魂の性格はバラバラなので、その役がどんな人生を送るのかまでは決まっていないと思う。
むしろ、その予測不能なところを楽しみに眺めている高次の存在とかがいたりしてね。そりゃあ楽しいだろうねぇ。インプロみたいでねぇ。

などということを考えていたら、なんとなく来世が楽しみになりませんか?
私は来世は「生きているだけでかわいい生き物」に生まれ変われるといいなぁと思っているのだけれど(第一希望はクオッカワラビーだ)、「人間役と決まっている魂は永遠に人間役」という決まりがあったらどうしよう。がっかりだ。
もしそうなら、来世はどうか「どえらいイケメン役」にしてください。そのイケメンさをきっと世界平和のために使うので、よろしくお願いします。

そうして見ると、役者という職業はつくづくお得だなぁと思う。
村田結香という人間は一回しか生きられないけど、役者なら何人もの人生を生きることができる。
一国の王女、手練れのくのいち、少女探偵、少年剣士、猫又、雑賀孫市、保健の先生、異星人、武闘派大家族の長女、妖怪退治、大学のマドンナ、ヒーローを応援するお姉さん、などなど…(まだまだあるが、全部挙げると大変なことになるので今日はこのへんにしておいてやろう)よく考えたら人じゃないのも混じってるわ。さらにお得感が増すわ。

といったところで、役者・村田結香の来世がこちらである(流れるような華麗な宣伝)

住田十勝(すみた とかち)と申します。

インプロカンパニーPlatform 第22回公演
「ヒドラの景(かげ)。」
桜台 JOYJOY THEATER
11月24日(木)~27日(日)
精神科病棟が舞台のお話で、私が演じる住田十勝は依存症の高校教師。
一体”何”依存症なのか、その病を克服することができるのか、すべては見てのお楽しみ。インプロなので毎回展開が変わるよ。
まだ渡された情報は少ないけど、こんな気持ちが依存症へと変化してしまったのかな、などと日々想像を膨らませて稽古が始まるのを待っている。
他にもいろいろな病に悩まされる患者が登場する。心の病を題材に描くお話ではあるけれど、きっと暗かったり怖いだけのお話にはならないんじゃないかと思う。
公式ビジュアル等は9月から随時公開になるもようなので、楽しみに予定を空けていていただけたら幸いです。

この次の来世も決まってるんだけど、それはまた別の機会に。また来月お会いしましょう。アデュー。

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