村田結香(ゆんゆん)

物書く女優。 舞台作品「星芒鬼譚」のノベライズ・スピンオフを随時公開。本編はついに完結…

村田結香(ゆんゆん)

物書く女優。 舞台作品「星芒鬼譚」のノベライズ・スピンオフを随時公開。本編はついに完結! 京都で暮らした一週間の記録「京都ゆんゆん日記。」も完結。 現在は月1エッセイ「あしたはあしたの風がふく」を勝手に連載。毎月第4土曜日公開。 普段はTwitterにいます。

マガジン

  • あしたはあしたの風がふく

    役者・村田結香の書く日常エッセイ。舞台稽古や本番のことやら、好きなものやら、普段考えていることやらを徒然なるままに書き散らします。たまにお知らせも挟むかもしれません。毎月第4土曜日の夜更新。

  • 京都ゆんゆん日記。

    京都で一週間、ひとり観光しながら暮らしてみた記録。美味しいもののことやハプニングのこと、考えたことなど。水・土の週2更新で全10本予定。

  • 星芒鬼譚《完全版》

    「どうにかして探してほしいんです、九尾の狐を」 源探偵事務所に舞い込んだその依頼は、世間を騒がす連続神隠し事件とも関係があるようで…? 調査に乗り出した探偵事務所一行が出会ったのは、陰陽師の安倍晴明に蘆屋道満、ヴァンパイアハンターのヴァンヘルシング(全員不死身)。 彼らも目的が同じとわかり、手を組むことになる。 その裏で、九尾の狐の陰謀が蠢き出していた…! 魑魅魍魎が跋扈する現代京都で妖怪大戦争が巻き起こる!? 妖怪エンタメ小説「星芒鬼譚」連載中。

最近の記事

瞬きの中になら、永遠はありますか。

虎ノ門ヒルズ 東京ノードで開催されている 「蜷川実花展 Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠」を観に出かけた。 元々、蜷川実花さんの写真は好きだ。 学生の時分、自分で撮った写真の彩度をガンガンに上げて真似してみたこともある(我ながら浅はかである)。 映画も、ヘルタースケルターとさくらんは劇場で観た(Dinerや人間失格、ホリックは観ていない。アマプラで観れるようだから観てみよう)。 キャラクターっぽい衣裳やセットで撮影された人物写真が、若い頃はとても好き

    • 猪突猛進☆おーさか旅 後編

      大阪二日目。 前日の生配信で盛り上がりかなり延長したのもあって、力尽きるように眠っていた。 目を覚ますと、もう外は明るくなり始めていた。 さて、朝ごはんはどうしようか。 一番に考えたのはそれである。 寝ても覚めても食べ物のことばかり考えている食いしん坊とは私のことである。旅行の楽しみの8割は美味しいものだと思っている。ご当地の美味しいものならなお良い。そうでなくても贅沢なものが食べたい。 気になっていたパン屋さんはここからだと徒歩8分らしい。往復16分か。すぐ食べたいし、

      • 猪突猛進☆おーさか旅 前編

        ある日突然「絶対に劇団☆新感線の天號星を生で観たいマン」になってしまった。 ふと新感線のあのノリが恋しくなり、調べたら「天號星」という公演がすぐ始まるじゃないか。 キャストも豪華で、何しろ大好きな古田新太さんが出る。中島かずき先生が脚本を書いている。あたりまえだが、いのうえひでのりさんの演出。こりゃあ面白くないわけがない。 東京公演は今月からか。どれどれ…とチケットを確認したら東京公演は全ステージ完売していた(あたりまえ)。 でもどうしても生で観たい。しかし転売されているチ

        • 劇団☆新感線「天號星」感想メモ

          11/13(月)18:30回を大阪で観てきました!!! しっかりまとめてる時間がないけど「鉄は熱いうちに打て」といいます、殴り書きではありますがオタクの感想を熱量をもってここに叩きつけておきたいと思います!! ネタバレいっぱいあります。未見の方はお気をつけください。 あとで思い出したら都度追記します。 ・半兵衛の「はい!!!」わかってるのに笑っちゃう、なんでもない台詞にこういう細かいオモシロを入れてくるところが好き (・池田成志さんと古田新太さんが舞台上に揃った時の期待値

        瞬きの中になら、永遠はありますか。

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        • あしたはあしたの風がふく
          9本
        • 京都ゆんゆん日記。
          10本
        • 星芒鬼譚《完全版》
          38本
          ¥4,000

        記事

          インプロとわたし。

          自分には何もないと本気で思っていた。 何もないから台本に書かれた台詞しか喋れないし、決まった役があるから舞台に立てているが、本当は空っぽでつまらない人間なんだと思っていた。 初めてインプロ(=即興演劇)に挑戦するとなったときは、それはもう清水の舞台から飛び降りるような気持ちだった。 アクサガというインプロバトルショーだったため、コンセプトインプロとは違い、役が決まっていない。自分の身ひとつで勝負をしなくてはならなかった。 何もない私が、役も台詞も衣装も小道具も何も持たずに人

          インプロとわたし。

          京都灼熱じごく旅 後編

          バス車内は、涼しい。 昼間なら結構座れるし、遅れや迂回も懸念していたほど影響はない。影響を受けそうな地域は今回移動ルートから極力外したのもあるが。 癒しのひとときである。適度な揺れも相まってなんなら少しうとうとしてくるくらい。 次は嵐電に乗り換えだ。 この形のホームね、好きなんですよ。 ただねぇ、暑い。だって遮るものが何もないんだもの。暑いに決まっている。 元気な蝉の合唱を聴きながら、地蔵みたいになって電車を待った。 ほどなく電車が来て救われた。 もう少し待ち時間が長かった

          京都灼熱じごく旅 後編

          京都灼熱じごく旅 前編

          ことの始まりは「冥土通いの井戸に着想を得たお話を書きたい」と思ったことからだった。 冥土通いの井戸は、六道珍皇寺に現存しており、その昔小野篁さんが毎夜この井戸から冥府へと通い閻魔様のお手伝いをしていたという井戸である。 しかしこの井戸、通常は公開されておらず、遠くの小窓から覗くことしか叶わない。どうしても近くで見たい。 それから黄泉返りの井戸、これも見たい。少し前までは、黄泉返りの井戸はもうなくなっていて、今となっては冥府へ行ったらそれっきり帰って来られない…という触れ込み

          京都灼熱じごく旅 前編

          9 違っていい。違うからいい。

          「みんなちがって、みんないい。」 金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の一節だ。 国語の授業で取り上げられていた記憶があるから、私と同じ世代くらいの人はよく知っているフレーズかもしれない。 私もよく使ってきたフレーズではあるのだが、なんとなく自分に都合よく使ってきたような気がしている。 というのも、“違い”というものに最近がっつりぶち当たったからだ(良い意味で)。 ゴールデンウィークに主演として立つ舞台「オリニフレテ。」は2バージョンあって、W主演だ。 もうひとりの主演は、イ

          9 違っていい。違うからいい。

          8 自分の世界は自分で作れ。

          最近のゆんゆん。 アマプラで過去のドラマを遡って観ている。 面白い作品に出会っては「世の中にはこんな面白い作品があったのかよ!」「みんななんで教えてくれなかったんだよ!」と心の中で叫ぶ今日この頃。 自分の心に余裕がないと新しい作品を受け入れるのが難しかったりして、何も観られない時期も長かったけれど、最近はそんなこと関係なく「続きが観たい!」と思えるドラマを空き時間に少しずつコツコツ観ている(一気見やながら見はどうも苦手なので、やらない)。 MIU404がとにかくアツくて毎日

          8 自分の世界は自分で作れ。

          7 自分にやさしく?

          連日寒いですね。生きてますか。 私はニットや裏起毛のパーカーを着、ダウンを着て、マフラーとあったか帽子を装備し、なんならおなかや背中にカイロを貼るなどしてなんとか生き延びてます。もう毎日モッコモコ。毛刈り前の羊かアンゴラウサギかってレベル。 冬さ~いつまで続くの?もうよくない?早めに終わってくんないかな、お願いだから。 最近注目のツイート 最近、注目しているつぶやきがある。 蒸気夫人(マダムスチーム)こと、五十嵐麻理さんのつぶやきだ。 普段はスチームパンクのハンドメイド作

          7 自分にやさしく?

          6 美しさって何だ。

          気づけばもう今年もあとわずかですね。怒涛の公演ラッシュが終わり、ちゃんと燃え尽きている村田です。どうも。 「ヒドラの景。」「レディB」とご覧くださった皆さま、本当にありがとうございました。おかげさまで怪我も病気もなく、無事に完走しました。アキレス切らなくて本当によかった。 それにしても、こんなに燃え尽きたのはいつぶりだろう。2ヶ月ちょっとの間に、心も体も脳みそも、本当にたくさん使った。この期間が今年の中で一番生きていた感じがする。 今月頭にやった「レディB」という舞台。

          6 美しさって何だ。

          5 心の棘。

          どうも、1ヶ月弱ぶりです。村田です。寒いですね。毎年のことですが、もう冬眠したいですね。あたたかい布団でおなかがすくまで寝て、目がさめたら適当に何か食べてまた布団に戻るという生活をあたたかくなるまで繰り返したいですね。誰かあたたかくなったら「春だよ〜」って優しく起こしてくんないかな。 今回は第4土曜日が本番期間にかぶってしまうし、ここから先怒涛のスケジュールで絶対に無理無理の無理なので早めの更新とした。このエッセイの熱烈なファンは少ないし、一回くらい休んでも良いんじゃないか

          4 出る側と観る側と。

          すっかり秋めいてきましたね。なんなら朝晩冬ですね。寒いよ。どうも、村田です。 なぜか胃腸がやられ、まともな食べ物が食べられない日が続いているけれど、思ったより元気で、あとちょっと痩せた。バチバチのジャストサイズだったデニムがゆるくなった。不幸中の幸いである。でも早くハンバーガーとか唐揚げとか食べたいぜ。 そんな私だが、つい先日どーーーしても行きたかったイベントに参加できて、精神的にめちゃくちゃ元気になったので、そのときのことを書きたいと思う。 エッセイというよりオタクによる

          4 出る側と観る側と。

          3 瓦割りの心得。

          瓦を割ってみたいなぁと、実は以前から思っていた。 というのも、前からアクションをやっていて、それを知っている方からすればそういうイメージはあるものの、実際に見たことのない人はピンとこないだろう。だから、なんというかこう、見てわかる感じにできないかなぁと思っていた。 あとは、シンプルに好奇心だ。瓦割りに使う瓦は割れるようにできているというけれど、私のこの拳は果たして通用するのか。挑戦してみたかった。(お前は武術家か?) ある時「瓦割ってみたい」という旨をTwitterで何気

          3 瓦割りの心得。

          2 生まれ変わりのもしも。

          突然だけれど、この記事を読んでいる方は生まれ変わりを信じるタイプだろうか? あ、宗教の話をしようとしているわけではないので安心してほしい。 ざっくり言うと私の空想の話だ。一緒に想像して楽しんでもらえたら嬉しい。 私は生まれ変わりを信じているタイプ。というか、そういう仕組みで世界ができていたら面白いなと最近思っている。 私が思うに、こうだ。 魂の数には上限があり、基本的には増えることも減ることもなく、どんどんリサイクルが行われる。 死んだ体から抜け出た魂は念入りに洗濯されて、

          2 生まれ変わりのもしも。

          1 アクションのすゝめ。

          さあ、始まりました。セルフ新連載「あしたはあしたの風がふく」。 読みに来てくださってありがとうございます。 前作「京都ゆんゆん日記。」が好評だったので味をしめて、またこうして画面に文章を打ち込んでいます。 ただ、旅行記なら書くに事欠かないけれど(まだ読んでない人は「京都ゆんゆん日記。」をぜひどうぞ)、日常となると基本的に大したことは起こらない。 さて何を書こうかと初っ端から行き詰まりTwitterで聞いてみたところ、フォロワーさんから「アクションについて書いてはどうか」と提

          1 アクションのすゝめ。