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6 美しさって何だ。

気づけばもう今年もあとわずかですね。怒涛の公演ラッシュが終わり、ちゃんと燃え尽きている村田です。どうも。
「ヒドラの景。」「レディB」とご覧くださった皆さま、本当にありがとうございました。おかげさまで怪我も病気もなく、無事に完走しました。アキレス切らなくて本当によかった。
それにしても、こんなに燃え尽きたのはいつぶりだろう。2ヶ月ちょっとの間に、心も体も脳みそも、本当にたくさん使った。この期間が今年の中で一番生きていた感じがする。

今月頭にやった「レディB」という舞台。


平たく言うと「本当の美しさとは何か」というテーマの舞台だった。
そもそも“ハートフルコメディ”と銘打たれており、舞台は魔法学校だし、笑えるシーンもふんだんに盛り込まれた作品だったので、個人的には「とにかくお客様が笑ってくれればいいな、楽しかったな~明日も頑張るか~と思いながら帰ってくれたらいいな」と思いながら取り組んでいたのだが、蓋を開けてみればかなり心に響いた方が多かったようだった。「すごく好き」との感想もいくつかいただいた。わかる~私も好き~。
そんなわけで、今回は作品に絡めて美しさについての話をしようかなと思う。

「レディB」で、主人公のブルドッグは本来誰にも負けないほどの強力な魔法が使えるのに、誰かに「ブサイク」と言われた途端に使えなくなってしまう、というシーンがいくつかある。
これ、私はすごく身に覚えがある。さすがに面と向かって「ブサイク」と言われたことはないが(目が小さいとかは言われたことある。大きなお世話だが)、人からのちょっと悪い評価を耳にしただけで、自分の全部を否定されたような感じがして力が出なくなってしまう。いつもできていたことすらできなくなり、気づけば一人真っ暗闇の中に立ち尽くしているような状態になってしまうのだ。経験のある人も多かろうと思う。

そして、そんなブルドッグにカガミがかけた「他人の評価なんて気にしてどうするんだぽよ。自分の美しさを決めるのは自分だぽよ」という言葉がある。
彼女をはじめ、劇中の女の子たちの多くが“クイーンコンテスト”という一番美しい人を決めるコンテストに出場している。つまり、他人の評価で勝敗が決まってしまう場に自ら飛び込んでいるのだ。評価されなければ、勝てない。しかしだ、誰かに評価されるために本来の自分を押し込めて、一般的な基準に則った美を作り上げて勝ったとしても、それって意味あるか?嬉しいか?って話なのである。それをわかっているから、カガミはブレないし、鬼つよなのである。彼女はコンテストで負けてもきっと清々しく笑っているだろうし、なんなら明るくさらっと「みんな、私の美しさをわかってないぽよ。センスないぽよ!」くらいのことは言い放ちそうだ。かくありたい。

自信を持っている人は(見た目がどうであれ)なんだか素敵に見えるし、丁重に扱いたくなる雰囲気があるものだ。この自信とは何かといえば、やっぱり「自分は絶対に美しい!(素晴らしい!)と強く信じる心」なのだと思う。誰かに褒められるだとか、お金をもらえるだとかそういうところとはまた別の、他人の評価に左右されない(むしろ、そんなものははね返してしまうほどの)自分への絶対的な信頼。
これが美しさの秘訣ではあるまいか。というか、相手に「なんか美しい(すごい)感じがするなぁ」と錯覚させる秘術なのかも。「そんなのハッタリじゃないか」と思う人もいるかもしれないが、これはとてもとても大事なことだ(し、これを聞いてハッタリじゃんと思っても普通に普段錯覚させられてる人いるよ、絶対)。そして、自分で自分を強く信じているからこそ、100%の力を発揮することができるとも言える。自信って魔法みたいだ。

とはいえ、気になるよね~。


役者をやっていると(きっと役者に限ったことではないと思うけど)どうしても人からどう見られているか気になってしまう時がある。芝居が下手くそだと思われていないか。ブスだと思われていないか。太っていると思われていないか。SNSでなんか上手いことを言ったほうがいいんじゃないか。可愛いビジュアルのほうがウケるんだろうか。。。等々。
しかし、そんなのは考えても大体無駄なのだ。多くの基準は見ている側の好みで、全部にあわせることなんてできない。それに私はどこまでいっても私でしかなくて、無理矢理曲げたり押し込めたりしたら私でない何かになってしまう。そんな状態では100%の力なんて出せなくて、結局「なんかつまんねー女」に成り下がってしまうのだ。
だったら「自分は絶対に素晴らしいんだ」と信じて「これが私だから、気に入った人だけついてきてくれよな!」と突き進んだほうがずっといい。嫌われることも、好きになってもらえないことも多々あるだろう。でも、それでもそっちのほうがいいに決まってる。自分の精神衛生上もね。だって、誰かの好みにあわせて自分を曲げたのに、また違う誰かに嫌われたらなんだかモヤモヤするじゃない。それなら自分の思う最高を目指した上で嫌われるほうが百倍マシだし、諦めもつく。というか、自分の思う最高に近づけているなら、そんな瑣末なことは気にならなくなるんじゃないかとも思う。

芝居もそうだな。「インプロなら観ない」と言われたことが何回かあった。それは正直悲しい。でも、それぞれの好みやポリシーがあるのだから、仕方ない。私はこれからも私が面白いと思う作品、私を通じて届けたいと思う作品に参加するよ。インプロだろうと、台本ありきの芝居だろうと変わらない。だから、普段観ないジャンルの作品だとしても、もしもちょっとでも面白そうだと思ってもらえたならいろんなものを飛び越えて一回観てみてほしいなと思う。私も面白そうと思ってもらえるように、わかりやすく楽しい発信を心がけるから。

あと、これは余談だけど、見た目の美しさについても人前に出る仕事をしている以上はある程度のレベルは保ちたいと思っている。これは作品を届ける中で余計なノイズになりたくないという個人的な考えからだ。
最近はシミや肌質改善のために美容医療にもたまに手を出していて「努力しててえらい!」と言われることもあるが、私としてはほぼ趣味でやっていることなので別にえらくはない。そこもジャッジされないようになるといいなと思う。やってない人がえらくないみたいになってしまうと、全員生きづらい気がする。
見た目の美しさのレベルを上げることで自分に自信が持てるなら、ジャンジャンやるべきだと思う。ただし、これも「人に言われたから」じゃなくて「自分がやりたいから」が大事だ。やりたい人がやるべきで、興味のない人はまた別の自分がこれだと思う何かに磨きをかけたらいい。というか究極、何にも磨きをかけなくたって、そのままだっていい。自信が持てているなら、なんだっていいのだ。みんななんでもいいから自己肯定感上げて、自信持っていこうぜ。そうやって輝けたら、きっともっと楽しくなるから。

どうしても自信が持てないときは、僕に言って。いつでも「君は美しい」って言うよ。だって君はそのままで美しいから。By.ハンサムの皮をかぶった村田結香


と、こんなところで年内の表立った活動はここまで。
今年もたいへんお世話になりました。来年また元気でお会いしましょう。
良いお年をお迎えください!

来年のことを言うと鬼が笑うと言いますが、来年のGWの話をするね。大爆笑するかな。

次の舞台出演が来年5月に決まっています!

そう。おととしから数回にわたって本公演に出演してきたインプロカンパニーPlatformで、なんと主演を務めます!きゃー!
お話をいただいたときには「エッ!私ですか!?」と驚いたけど、主演なんてそうそういただけるものではないので、勇気を出してお受けしました。ワクワクドキドキ!

日替わりゲストさんもお招きして、一体どうなっちゃうの~?
私はめちゃくちゃ楽しみなので、楽しみにしててほしい。
詳細は公式から発表になり次第随時おしらせするので、ぜひTwitterやLINE@もチェックしてくださいな。

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