リメンバーミーを観てきた話

ただいま日曜深夜3時。日曜日とするならば27時という方が正しいのだろうか。日曜の夜中から月曜の明け方にかけてのこの数時間は、その日の色々な事を整理して調整するための狭間の時間って感じがするからここでは日曜深夜3時ということにしよう。なぜ真夜中に部屋の電気も付けずパソコンのキーボードを叩いているかって。それは今日『リメンバーミー』という映画(字幕版)を観てしまったから。映画や本を読むと興奮で寝付けなくなるタチだから。このまま映画の感想を書きなぐるから、もし時間のある人は読んでもらえると嬉しい。予告やコマーシャル以上の、物語に具体的に関わるネタバレはしない。つもり。いや、しない。

『リメンバーミー』、私はたまらなく好きな映画だった。私は幸いに家族がテーマのこのお話を【感動】して見ることが出来るタイプの家庭環境・生活環境で育った人間なのだと。あとはタイミングが自分にとってぴったりだった。土曜日に父方の祖父の十三回忌を終え、つい先週まで昨年亡くなった母方の祖母の家で仏壇に手を合わせている生活だったから。そして家族に愛されていることを、今、疑いなく言葉にすることが出来るから。そういう色んな幸運が重なって私は【感動】出来たのだと。ディズニーやピクサーの創る映画であるから映像の美しさやキャラクターの表情、歌と物語の相性とかそういうものは観る人すべてにとってきっと一流で間違いなく、残りはたぶんストーリーの展開で先が読めてしまう事をいとわない人で、家という共同体の呪縛というか、家族との関わりに対して嫌悪やトラウマのない人が涙を零せるのだと思う。私が手放しでこの映画を好きだと言えるのは、とにもかくにもそういうラッキーだってことは忘れちゃいけない。

ここで私が考える家という共同体の呪縛、家族の呪いみたいなものは、そもそも物心ついた時には血縁関係のある親族がいないとか、家族とのコミュニケーションや関係性にトラブル(という言い方が正しいかは分からないが)を持つような人たちでそれに関してマイナスの影響があること、というイメージ。家族愛なんてクソくらえ!という考え方が根本にある鑑賞者にとってはこの映画はひどく陳腐でノレナイものになるんだろうなと。綺麗事のオンパレードを見せられているようなものだものね。

それでもこういう映画を観ることで、自分にとって遠い価値観、今までにない視座を手に入れることも可能な訳でそういう点においてはリメンバーミーをきっかけにその呪縛を解き放つことが出来るかもしれないのでは、とほんの少し期待を寄せているよ。祖母の家の仏壇に、ひいひいおばあちゃんの位牌はないけれど、祖母から曾々祖母の話を聞いた事があるのやっぱりラッキーなんだ。私。リメンバーミー、吹き替え版も観に行こうかな。

サポート…!本当にありがとうございます! うれしいです。心から。