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おてつたび感想(1)普通に働くこととの違い

先日、『おてつたび』というサイトを利用して、ホテルに住み込みで働きました。

『おてつたび』とは、どのようなもの?

求人情報が載っているサイトで、気に入ったところがあれば個人で直接応募します。ボランティアではなく労働契約を結ぶので最低賃金は保障されています。
これらの点でいうとタウンワークみたいなものですが、違いは、募集地域が都会ではないことと、募集期間が長め(数日~数か月)であること、ほとんどの場合、宿泊は無料で提供されることです。
私はホテルでの仕事を選びましたが、農作物の収穫作業などもあります。

「お手伝いをしながら、知らない地域を旅する」というサブタイトルのとおり、旅の要素も強調されていて、「業務外交流が多いor少ない」などの情報も載っています。

私の参加理由

おてつたびを知ったのは本当に偶然で、「おてつたびに参加してみたい」とTwitterに書いている人が居たのを見て、そこで初めて知りました。
ただ、同じタイミングで参加した人は「ニュースで聞いたことがある」と言っていました。

参加を決めたのは、様々な条件が合ったことです。
本業の仕事が休みで時間があったこと、副業可能であったこと、一人暮らしで、家族など予定を合わせないといけない人が居なかったことなどです。旅行だとお金が掛かってマイナスになってしまうけど、おてつたびだとプラスになって帰れるので金銭面でも有難いと思いました。

もちろん、知らない地域でお試しで働くことができる、というのが一番の魅力でした。多拠点生活に憧れているので。(↓以前に書いた記事)

終了後の感想

私が行った場所(一か所)の話であることを最初に強調しておきます。

受け入れ側(ホテル)が、おてつたびの趣旨を理解していないと感じました。
応募する際、おてつたびのサイトでは「これはあくまでも仕事です」ということが強調されていました。旅行でもボランティアでもなく、給料を払ってもらう『仕事』だということを考えて行動しましょう、ということが書かれていました。それをきちんと理解して私は応募しました。

しかし、受け入れ側も同じように、これがタウンワークでの募集でも派遣会社への依頼でもなく、『おてつたび』での募集であることを理解する必要があると思いました。

私のように応募する側は、仕事をしに行くとはいえ、旅の要素も求めて応募しています。業務中・業務外で地元の話を聞いたり、仕事の時間外では観光地を巡ったり、普段の業務とは違う仕事を経験することで成長を求めたりなど、給料以外の楽しみも求めています。

私の行ったホテルでは、普段は別の仕事をしていて繁忙期だけアルバイトとしてホテルに働きに来る人が多く集まっていました。そのためか、おてつたびで来た私たちに対して、あまり興味は無さそうでした。「忙しい時期だから人が増えたな」ぐらいの様子でした。

特別扱いをしてほしかった訳ではないですが、こちらの意図を理解していないなと思ってしまったのが残念でした。

人を呼ぶ工夫

私が行ったホテルは、田舎なので生活が不便で働き手が少なく、コロナで観光客も減ってしまった、という課題を抱える所でした。時期によって繁忙期と閑散期がはっきり分かれており、繁忙期だけ働くアルバイトが多いのも特徴でした。

おてつたび終了後、「お世話になりました」と挨拶をしたときに「また夏(繁忙期)に来てね」と返されることが多かったのですが、お客さんだけでなく従業員にも「また来てもらう」ためには、工夫が必要だと思いました。

ホテルでの時給は最低賃金に近く、決して稼げる仕事ではありませんでした。ましてや、ホテルが多く建っている地域なので、他でもないそのホテルを選んでもらう必要があることを経営者は理解しているのかなと疑問に思いました。

口で言うほど簡単なことではないと思いますが、リモートワークや副業など、働き手にとっていろいろな選択肢が増えつつある時代であることを理解していないと、経営者は厳しいのではないのかと考えました。