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『マイノリティを演じる』セミナー感想

アセクシャルを演じる

先日、あるセミナーに参加しました。タイトルは『マイノリティを演じる』。

「私自身がマイノリティだから演じるも何も…」

と思っていたのですが、全体的に楽しそうなセミナーだったので参加しました。人物設定の紙が配られて見てみると、氏名、年齢、職業、趣味などの細かい設定が書かれていました。それを見て、


「これ、ほぼ私やな」

となりました。設定が自分に近いこと近いこと。

私は何も言っていないし、講師の先生がいろいろな設定の紙をランダムに配ったのに、そんなことになる?…もしかして、先生は(今話題の)超能力者で私の心の中を読んで…?
驚きすぎて、しょうもない考えがよぎっていました(笑)

それはさておき、マイノリティの要素の設定としては『性的な欲望を感じることが無い』とあって、なぜ、丁度(?)アセクシャルの役なのか、こういうのは引き寄せてしまうものなのだろうなと思いました。『趣味:オンラインゲーム』など本題には関係の無い設定も私と同じでした。

そして演技をしたのですが、場面設定も『パートのおばちゃん2人が休憩時間に雑談する』という分かりやすい設定にしたのもあり、演技というかほぼ素の状態でした。

そうしたら、「演技が上手い」「とてもリアリティがあった」ととても好評でした。嬉しいんですけど、リアリティがあるというか、本当に現実の自分だからなあ…と、とても複雑な気持ちでした(^^;)

もちろん、演技は素人なので全く表現できなかった要素もありました。国際結婚しているという設定だったのですが、それは、相方の「国際結婚してるんですよね?」というフリで全てをカバーしました(笑)

初めて同志に出会う

セミナー後、「私も○○(性的マイノリティ)なんです」と話してくれる参加者の人がいました。私はあまり隠すつもりは無いのですが、自分がアセクシャルだと話す機会はほとんど無いですし、他の性的マイノリティの人と話すのは初めてだったので何だか嬉しかったです。
普段、自分がアセクシャルであることを考えること自体があまり無かったので「アロマ(アロマンティック)ですか?」と聞かれたとき「どっちだったっけ?」とすぐに答えられませんでした。

アセクシャルって何だったっけ?

というより、アセクシャルの定義すら忘れちゃうんですよね。

アセクシャル…性的欲求を抱かない
アロマンティック…恋愛感情を抱かない

ということで、自分は両方に当てはまるんですけど、その度合いは人によって全然違うので「もしかして自分はアセクシャルには当てはまらないかも?」「セクシャリティいろいろあるから、他の名称のものかも?」と頻繁に考えるんですよね。
こういうのって『自分がそうだと思えばそう』なので、正解も不正解も無いんですけど、確認しちゃいますね。…確認もして良いんですけどね。

アセクシャルも周縁化に入る?

性的マイノリティであることをオープンにしている人と話す機会が今まで無かったので、それだけで良い経験になったのですが、今度は同じアセクシャルの人と話してみたいなと思いました。

アセクシャルはレズビアンやゲイなどと同じようにセクシャリティの一つなのですが、レズビアンの人もゲイの人も性的欲求を抱くので、「えっ?アセクシャルの人って性的欲求無いの?私たちと違うね」と思われることがあるらしいです。

ところで、『周縁化』という言葉があるそうです。英語では『Marginalized』と言って、『疎外された』という意味らしいです。(それなら最初からそう言ってくれれば良いのに。周縁という初めて使う言葉で説明されても。)アセクシャルもここに含まれるのでしょうか。

いずれにしても、人口の1%しか居ないらしいので、自ら出向かないと出会わなさそうです。機会があれば、そういう集まりに参加してみたいと思いました。