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10年旅して辿り着いたてげてげマインド inマルタ

こんにちは、Yuinaです。

22歳で青森からフィジーに飛び出し早10年。

小さい頃の自分の夢を1つずつ叶えるように
上京して一人旅を繰り返し、パートナーと2年かけて世界一周をして、コロナ禍には食の質についても考えて原点回帰で宮崎移住して農業も学んだ。そしてやっぱり諦め切れなくてヨーロッパへ。

私の心の中には物心ついた時から常にヨーロッパがあった。旅行番組でたまに見る宮殿文化に憧れがあって、勉強した覚えもないのにフランス革命史はそこらのフランス人より詳しいし、ベルサイユに関しては1度の滞在で庭のように歩けてしまった。

ベルサイユのばらの主人公は、現代の花嫁でも着ないような豪華なドレスを着ているし、せっかく着飾ってるのにわざわざ仮面をつけて踊っている。そして歴代の王様は気分次第で人を簡単にギロチン送りにするし、浮気三昧。
国の運命を背負った政略結婚でみんなフラストレーション溜まって、アバンチュールな関係はまるで大人のアクセサリー。
特にフランスという国は現実離れした異世界。

いつかフランスに住む。豪華絢爛な宮殿で貴族たちが話してた言葉を私もダウンロードして、パリの感性を毛穴いっぱいに吸い込んで生きるんだー!
勢いよくかじったフランス語は、書き言葉と発音が全く噛み合わない。笑 
フランス語が話せなくてフランス人にはぶかれて撃沈。なんなんだあいつら。どういう価値観で生きたらそんな態度ができるの。

悔しいからフランス文学のレ・ミゼラブルを読んで、フランス映画を片っ端から見てフランス人の感覚を理解した。大嫌いなとこもあるけどそれでも愛してる。まるでタチの悪い元彼、笑

旅が長いから、なんとなくフランス語もスペイン語も旅レベルならわかるけど、やっぱり一番話せるのは英語。

英語圏で暖かくて景色がいいところならHiRoもチャレンジできるだろし。

てことで日本を飛び出し、ふらふらーっとなんの気無しに辿り着いた32カ国目、マルタ。33歳のバースデーはこの国で過ごした。

観光なら3日もあれば十分な小国。
土地面積なんて23区の半分。

マルタは表向き、パリピオーラの観光客と留学生が多い。
空港からホテルに向かうバスがやかましすぎて勘弁してー、漏れなく全員セントジュリアンで降りてクラブ街に消えていった。

しかし、この国の主な税収はオンラインカジノとスポーツカジノ。
そこに大麻も加わる予定だそう。元イギリス領土の影響もあるのか、1000万円クラスのレンジローバーがそこらへんに路駐してある不思議な光景。

なにもかも忘れさせてくれるように輝く地中海。
ディズニーシーの中にいるような中世の街。
ピーターラビットが出てきそうな農地。
宗教色ゴリゴリ陰謀論の香りがするマルタ騎士団。
合法なのに大麻の匂いはしてこないし店もない。
ホテルのベランダで咳き込んでる人はよく見かける。笑

絶景と謎に包まれた秘密主義な感じに強烈に惹かれて、いいじゃん住んでみよう!

1週間で仕事のオファーももらった。
賃貸契約も気に入ったところでできた。

第一関門は家賃振り込み。国際送金扱いになるから、日本にマイナンバーカード置いてきた私たちはネット送金ができずに大騒ぎ。日本の友達にマルタで使える決済アプリ入れてもらって、なんとか送金。日本で一瞬で済むことが5日もかかった。感謝しかない!

第二関門、ビザ申請へのペーパーワークが全く進まず、会社と不動産の馬が全く合わない。

そして、部屋の雨漏れ、エアコンのリモコンがない(後々届けられたけど電池自分で買って設定してと)、部屋の扉が閉まらない、排水溝が詰まってて流れない等々新築1年といいつつも問題だらけ。17万の家賃でこれはひどい。笑

マルタ人の平均年収は200万、これがマルタクオリティ。

タヒチで1日2万出してもお湯が出なくて
「こんなに暑いのに誰がホットシャワーなんて浴びたいわけ?」
逆に詰められたこともあった。笑

美しい国は景色で稼いでるから
人の努力云々が価格に反映さえているわけじゃない。

しかもさすがカトリックの国。騒ぎ立ててただ主張するんじゃなく、
期限を損ねないように煽てながら綺麗な言葉を使ってお願いすると
意外とすんなり動いてくれたりする。
合理的なプロテスタントの国で通じそうな常識や正論はここでは通用しない。

どれだけ気持ちよく動ける人付き合いができるかにかかってる。地球の裏側にある母国の常識や責任なんて通じるはずもない。

そして最大の難関はHiRoの仕事探し。マルタは日本語話者の求人はいくらでもあるが、入り口は英語面接。というのもマルタの起業ビザは50万ユーロ(約6000万)だから、そこまで突っ込んでわざわざこの小国で起業している日本人はほぼいない。

英語面接に苦戦し、観光ビザの残り期限も1か月を切ったところで、HiRoはヨーロッパの優等生ドイツに目を向けた。そしたらすんなりフランクフルトの日本企業でオファーゲット。

じゃー私もドイツへ!とはできない初の海外移住。賃貸契約は半年住まないとデポジットの返金もないし、まさかの、国を跨いだ別居。笑
2人で全力で動いた結果だし、人生何が起きるかわからない。

ものの見方や捉え方次第で感情なんて簡単に変わるし、水のように柔軟に自分を変形させてみよう。
今、目の前で起きるハプニングを楽しむことが自分の生きずらさを作ってきた常識や殻を壊したり、客観視できるきっかけになると思う。

そうなるために旅してるわけじゃないけど、今だから言えるのは、世界中で鼻をへし折られ続けたおかげで、どうあがいてもダメな時は諦めることも学んだし、何があっても面白がれる感性が身についたんだと思う。

各言語から感じとれるエネルギーも違うし、日本モードの私、ヨーロッパモードの私、南米モードの私ってもうギアが切り替えられる。
この10年でいくら旅に使ったか覚えてないけど、確実にそれ以上の価値があったと感じている。

私はしばらく、このがさつで不便で地中海イチ美しい景色を誇るマルタ暮らしを楽しもうと思う。元々経営者のHiRoは、マルタの規模に収まるタイプでもないしフランクフルトでよかったんだと思う。

起きること、縁、タイミングを信じるのも
無視するのも自分次第。

日々感動と驚きと怒りや泣きたいことの連続だけど、全力で生きてるなーと感じる人生をクリエイトしていきたい。

チャオチャオ!!!


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