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徒然ゆうじ 「ねずみ再び…のこと」


某月某日

また友人から電話がある。
以下同文。
風化しかけた喫茶店へ。

お世辞でも小汚いイスに着席。
友、世間話を連打。
ヘドを出し続ける私。

友「さて、ビジネスの話がある」
私「やはり」
友「会わせたい人がいるんだ。行くよ、家」
私「家!?」

瞬時に連想。
施錠、監禁、拷問、サイン…

とりあえず待ち合わせをファミレスにしてリスクヘッジ。

到着すると男が1人。
コップは半分。

私「お待たせしました」
男「4杯目です」
私「…お待たせしました」

男、ねつ造した笑みで飲み物を勧める。
ひと目見て怪しい完壁な役作り。
その意味でセンスのある着こなし。
笑顔しかない顔は逆に無表情だ。

男、ホームポジションの笑顔で勧誘を始める。

男「人間には4種類あって、時間も金もない人、時間はあるが金はない人……あなたはどれ?」
私「(略)」
男「でしょ?ぼくも……どう?」
私「(略)」
男「そうなんですよ。でね……」
私「(略)」
男「なるほど……」
男「とはいえ……」
男「なぜなら……」
男「よしんば……」


つ…つぎ、おれの番!!

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