中山祐次郎

外科医、作家。 1980年生。高校卒業後2浪を経て、鹿児島→東京→福島→京都→福島で医…

中山祐次郎

外科医、作家。 1980年生。高校卒業後2浪を経て、鹿児島→東京→福島→京都→福島で医者。 資格は外科専門医、無線アマチュア3級、Tポイントカード会員。ねこ好きのねこアレルギー。小説「泣くな研修医」「逃げるな新人外科医」。ヤフーニュース、日経ビジネス等で連載。

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  • 連載「医者の本音 出版までの道」中山祐次郎

    本の執筆依頼から出版までの道のり、全てをほぼリアルタイムでお伝えする連載です。 編集者との出会いから、原稿の執筆、そして実際の出版までポジショントークなしでガンガン書きます。この業界の変なところも、お金の話も。 本を出したい方、筆者のみなさん、編集者のみなさん、出版社のみなさん。どうぞご笑覧ください。

最近の記事

衝撃の誤植 第109回 月刊中山祐次郎

皆さんこんにちは、医師・作家の中山祐次郎です。 前回に私の新刊「俺たちは神じゃない」の話をしたのですが、今回は衝撃のミスをご報告したいと思います。 先日、こんなツイートをしました。 まあ、針の大きさを軽く5倍にして表記してしまったという・・・なんともお粗末なミスをしてしまいました。 これをツイートした30分後くらいにすぐ編集者の青木さんからメールが来て、対応をしてくださいました。 その結果、電子版はすぐ17ミリに修正することになりましたが・・・ 本は…もう印刷ずみ

    • あたらしい小説がついにできたが… 第108回 月刊中山祐次郎

      みなさんこんにちは、中山祐次郎です。 しばらく更新をサボってしまっており、今回は続けての配信になります。申し訳ありません。 5月30日、あたらしい小説がついに出版になります。 こんな奴になりました。 俺たちは神じゃない―麻布中央病院外科―(新潮文庫) 中山祐次郎 なんとまあ、初めて編集者さんに声をかけていただいてから出版まで足掛け三年。よくもお付き合いいただいたものです。ありがとうございます。 新潮社の青木さんという、50歳代のいかにも本好きといったオジサマが当時住ん

      • 泣くな研修医 誕生秘話 第107回 月刊中山祐次郎

        みなさんこんにちは、中山祐次郎です。この月刊中山祐次郎、大変あいだが空いてしまいました。申し訳ありません。 私生活、仕事でどちらも大きなことがいくつかあり、書く精神的余裕がありませんでした。 今回は連載している「南日本新聞」から、許可を得ての転載です。 先日、私の小説「泣くな研修医」シリーズの最新巻「やめるな外科医 泣くな研修医4」が出版された。県内で大変なご好評をいただいていると出版社からうかがった。そこで今回は、御礼の意味をこめて「泣くな研修医」の打ち明け話を差し上

        • 小さい仕事を丁寧にやったら 第106回 月刊中山祐次郎

          引っ越し、移住から半年足らずが経ちました。街は春の足音で賑わい、と言いたいところですがこちら神奈川はコロナが蔓延しています。毎日6,000人の感染というニュースにも驚かなくなってきました。 転職して5ヶ月あまり、ようやくスタッフの皆さんの顔と名前を覚え、だんだん仲が良くなってきました。飲み会に行かないでも、ある程度の人間関係は作れるものですね。 手術のほうは幸い大きなトラブルもなく、安定して執刀や指導をしています。だいたい週に1,2件は大腸癌の手術をし、週に1件は鼡径ヘルニ

        衝撃の誤植 第109回 月刊中山祐次郎

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        • 連載「医者の本音 出版までの道」中山祐次郎
          11本

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          黒伊佐錦、下通り、パンティー 第105回 月刊中山祐次郎

          いつもご購読いただきありがとうございます。中山祐次郎です。 今回は私が連載している南日本新聞(鹿児島県のローカル紙です)から、許可を得て転載いたします。ついに、ずっと引っ張っていた医師国家試験が終わります笑 *** 「それではここで、解答をやめて下さい」2007年2月19日。大きな体の試験官の太い声で、ついに3日間にわたる医師国家試験が終わった。500問、合計16時間と15分。僕は心も体も芯からくたびれていた。この試験のために半年の間、毎日16時間ほど勉強をし続けてきた。

          黒伊佐錦、下通り、パンティー 第105回 月刊中山祐次郎

          小説のタイトルに悩む 第104回 月刊中山祐次郎

          2021年という年は、ずいぶんたくさん小説を書いた年でした。 今思い返せば、0歳児の育児をやりつつ、自分としてはけっこうちゃんと参加し、家事は手伝いレベルですがやっていた中でどう時間を捻出したのか思い出せません。 病院で空いた時間に書いたり、移動中に頭の中で考えていそいで携帯にメモしたり、なんだか無理にやっていたように思います。職場の人間関係が良くなかったことで、やや仕事を干され気味(いやそんなことないか?)だったのもあるかもしれませんが。 その結果、この4月と6月に小説

          小説のタイトルに悩む 第104回 月刊中山祐次郎

          間違えてはいけない問題 第103回 月刊中山祐次郎

          皆様、ご無沙汰してしまっております。このところコロナ関連で医者業が異常に忙しく、またコロナによる保育園休園で家庭内保育などしておりましてまったく書く余裕がありませんでした。申し訳ありません。 今回は私が連載している南日本新聞のエッセイを、許可を得て転載致します。今回は前回・前々回に続いて、医師国家試験の試験中の話ですよ。 2007年2月17日。医師国家試験1日目、夕刻。26歳の僕は鹿児島大学医学部の同級生とともに試験会場である熊本県の崇城大学にいた。医師国家試験は「必修問

          間違えてはいけない問題 第103回 月刊中山祐次郎

          医師国家試験におけるカンニングの誘惑 第102回 月刊中山祐次郎

          皆さんこんにちは、医師・作家の中山祐次郎です。 今回は私が連載している南日本新聞のエッセイを、許可を得て転載致します。今回は前回に続いて、医師国家試験の試験中の話ですよ。 朝の文箱 中山祐次郎 2007年2月17日。ついに6年間の医学生時代の集大成である、医師国家試験が始まった。熊本県熊本市の崇城大学に集められたのは鹿児島大学と熊本大学の医学生、約200名。5人がけの長い机に、一人分あいだを開けて着席する。教室の前のホワイトボードには、「受験地 北海道 宮城県 東京都・

          医師国家試験におけるカンニングの誘惑 第102回 月刊中山祐次郎

          医師国家試験を受けたときの話 第101回 月刊中山祐次郎

          皆さんこんにちは、医師・作家の中山祐次郎です。 今回は私が連載している南日本新聞のエッセイを、許可を得て転載致します。今回はね、医師国家試験を受けたときの話ですよ。 朝の文箱 中山祐次郎 2007年2月。とうとうあの試験がやってきた。医師国家試験だ。受験者数は全国で約1万人、合格者は9千人。国内の医学部に合格し、進級し、卒業試験に合格した者だけが受験できるこの試験、千人は不合格になる。日本国家から「医師になってはならない」と言われるのだ。落ちた者は一年後に再受験をする

          医師国家試験を受けたときの話 第101回 月刊中山祐次郎

          どう生きるか 第100回 月刊中山祐次郎

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          どう生きるか 第100回 月刊中山祐次郎

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          「この人がいると色々メリットがあるぞ」と思われるような 第99回 月刊中山祐次郎

          みなさんこんにちは、中山祐次郎です。 新しい土地で新しい仕事を始めて、約1ヶ月が経ちました。41歳の新人さんであるわたくしは、ようやく職場に馴染んできたような気がします。 色んな科のドクターからコンサルト(患者さんの相談です)をいただき、何件かの手術をし、集中治療室や病棟、手術室の看護師さんたちのお顔と名前を覚えていき。 先日は日曜に呼び出しがあり、そのまま緊急手術までしました。こんな感じで。 私はあまり人を信頼しておらず(笑)、人間というものは 「いかに自分にメリ

          「この人がいると色々メリットがあるぞ」と思われるような 第99回 月刊中山祐次郎

          6回目の新人さん 第98回 月刊中山祐次郎

          皆さんこんにちは、中山祐次郎です。いつもお読み頂きありがとうございます。 さて、私はこの10月に人生10回目くらいの引っ越しをし、新しい土地で新しい職場に勤めております。今回は、新しい職場で2週間働いてみた印象を。 *

          6回目の新人さん 第98回 月刊中山祐次郎

          医師国家試験、ほろ酔い 第97回 月刊中山祐次郎

          連日のエッセイ公開です。いつもご購読ありがとうございます。 さて今回は、私が連載させて頂いている鹿児島県のローカル紙・南日本新聞の「朝の文箱」に書いたエッセイを、許可を得て転載します。エッセイの後には裏話つき。にひひ。 朝の文箱 中山祐次郎 転居・転職で目まぐるしい日々の中、前回は書くのを忘れておりました。読者の皆様、すみません。 2006年10月。医学部の最終学年である6年生で、卒業試験に合格した僕はついに「あの」試験に向けて勉強し始めた。医師国家試験である。

          医師国家試験、ほろ酔い 第97回 月刊中山祐次郎

          夜明け前に 第96回月刊中山祐次郎

          みなさんこんにちは、中山祐次郎です。 な、なんと、更新が一ヶ月も開いてしまいました。それなのに、購読をやめずにおられた皆様、本当に申し訳ありません。 お詫びといたしまして、以前よりご購読頂いている方に限りまして、 「中山の小説「泣くな研修医」を1冊、サイン入りでプレゼント」

          夜明け前に 第96回月刊中山祐次郎

          新しい小説の改稿、つらかった 第95回 月刊中山祐次郎

          こんにちは、中山祐次郎です。いつもご購読ありがとうございます。 今回は、今書いている私の新しい小説についてです。 *

          新しい小説の改稿、つらかった 第95回 月刊中山祐次郎

          赤子をNICUレベルに監視する 第94回 月刊中山祐次郎

          こんにちは、中山祐次郎です。さて今回は、私がm3という医療者限定サイトで連載している育児エッセイ「40代男性外科医の育児敗戦記」を、許可を得て転載致します。終わりには感想も・・・。 一冊分になったら出版の予定になっているのですが、なかなかまだ時間がかかりそうです。 ちなみに前回の育児敗戦記はこちら。 言葉にできないことを言葉に 第85回 月刊中山祐次郎 それでは、はじまり、はじまりー。 *

          赤子をNICUレベルに監視する 第94回 月刊中山祐次郎