小松由佳

ドキュメンタリーフォトグラファー。テーマは人間と土、シリア難民。著書に「人間の土地へ」…

小松由佳

ドキュメンタリーフォトグラファー。テーマは人間と土、シリア難民。著書に「人間の土地へ」(集英社インターナショナル / 2020年9月)。2021年4月30日〜5月30日はトルコ南部へシリア難民の取材中。 HP: https://yukakomatsu.jp/

最近の記事

ムスタファ・カービースさんへの支援のお礼

「#01 ムスタファと小鳥」のショートムービー公開とともに、5月4日より募らせていただいていたムスタファさんへの生活支援が、目標額の4000トルコリラ(約¥60000)に達しました。 皆様の温かいお気持ちに心から感謝します。どうもありがとうございました! *「#01 ムスタファと小鳥」 2021/15分30秒 撮影・編集:小松由佳 ムスタファさんはシリアでの空爆の後遺症、また脳の癌の痛みに苦しみながら、家族の生活を維持するため廃品回収の仕事をしています。長らく低収入状態

    • ムスタファ・カービースと小鳥と

      落花生の産地として知られるトルコ南部のオスマニエ。街の外れの古い家に、その家族は住んでいる。ムスタファ・カービースと妻、そして四人の娘たち。一家はシリアのアレッポから逃れてきたシリア難民で、私はこの三年、彼らを取材をしている。 ムスタファはかつて、アレッポで熟練の塗装職人だった。13歳からこの仕事を学び、多くの弟子も抱えていた。だが、2011年からの内戦で、次第に仕事を失った。さらに激しい空爆にさらされ、先祖代々暮らしてきた家が破壊され、縫製工場で働いていた二人の息子も亡く

      • ラマダンのよもやま事情 ポットキャスト編

        こちらは4/5〜5/30まで行うシリア難民の取材の現地レポートです(レポートNo:210422-2)。 イスラム教の恒例行事であるラマダンについて、その目的や一日の過ごし方、よもやま事情や裏話をお話します。15分ほどの音声データです。是非ご視聴ください。 https://anchor.fm/u5c0fu677e-u7531u4f73/episodes/ep-evbftf

        • 怒涛のラマダン〜コロナ禍、子連れ取材のラマダン事情〜

          *4/5〜5/30までトルコ南部にて行っているシリア難民の取材レポートです〜(レポートNo:210422) ラマダンとは何ぞや トルコでは、4月13日からラマダンが始まりました。ラマダンとは、イスラム教の重要な義務とされ、一年のうち1ヶ月間(イスラム暦のため、毎年月がずれていく)、日の出から日の入りまで水を含めた一切の食を断つ行事です。 シリア難民の家族とともに、私もラマダンをしています。私の夫はシリア人で、8年前に結婚して以来、日本でもラマダンをしてきました。今回、取

        ムスタファ・カービースさんへの支援のお礼

        マガジン

        • コロナの傘の下とアリさんのおうち
          0本

        記事

          トルコ南部の新型コロナ事情について

          トルコ南部の街、オスマニエでシリア難民の取材を開始し一週間。現地にどっぷりと浸かって感じたコロナ事情をお話しします。(レポートNo:210413) こちらはポットキャストの記事です。 https://anchor.fm/u5c0fu677e-u7531u4f73/episodes/ep-eulkg1

          トルコ南部の新型コロナ事情について

          シリア難民へ、びっくらポンのお土産事情

          (4/5〜5/30まで、トルコ南部で避難生活を送るシリア難民を取材します。こちらはその現地レポートです。)   レポートNo:2104011 私は主にトルコ南部で、シリア難民の取材活動を毎年行っています。毎年のように同じ難民の家族を取材していると、次に来るときは日本からこれが欲しい、あれが欲しいとリクエストされることがあります。 さらに現地で暮らしている夫の家族(シリア難民)からのお土産のリクエストが、毎年大変なことになっています。今年も大量のお土産を頼まれ、先に現地

          シリア難民へ、びっくらポンのお土産事情

          最初の取材地、オスマニエに到着しました

          (4/5〜5/30まで、トルコ南部で避難生活を送るシリア難民を取材します。こちらはその現地レポートです。)   レポートNo:210407 4月7日、日本から飛行機を乗り継ぎ、トルコ中南部の都市アダナに降り立ちました。二人の子供を連れての長い移動でクタクタでしたが、そこからさらに車で1時間半ほど東へ走り、最初の取材地オスマニエに向かいました。 新型コロナの流行下を、どのようにシリア難民が暮らしているのか。それが今回の取材のテーマです。もともと

          最初の取材地、オスマニエに到着しました

          コロナの傘の下とアリさんのおうち

          新型コロナウィルス。その名を初めて聞いたのが今年1月。それから、あれよあれよと言う間に感染が広がり、社会はすっかり変わってしまった。ようやく感染は落ち着いてきたようにも思えるが、今なお私たちはコロナの傘の下で、密接につながりあった世界に生きていることを噛み締めている。 3月、東京都で感染者の増加が顕著になると、仕事がほとんどキャンセルに。4月になると、4歳の長男と1歳半の次男が登園している保育園から登園自粛を求められ、それ以来2カ月近くをひたすら子供たちと過ごした。 我が家

          コロナの傘の下とアリさんのおうち